児童書とペーパーバックの読みやすさ関係! 続続続報

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「続々報」で「雫」さんのメールを引用しました。

その中で、雫さんが Sunny Randall シリーズを「1日で読めるPB」と書いていて、
それはまたとても読みやすいペーパーバックだな、すごいな!と思って、
佐藤まりあさんはどういう意見か聞きたいと書いたら、さっそくまりあさんから
返事がありました・・・

    (わたしの感想が邪魔な場合は引用部分だけをお読みください!)

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はい、はい、お呼びに応えて出て参りました。

どうも・・・ お呼びだてしまして、ごめんなさい。
応えてくれて、ありがとう!

Sunny Randall シリーズについては、ブログでミステリYLランキング
総まくりをやったときに、有名作家の書いたシリーズとしては最も
やさしい、という点で雫さんと同意見になったのです。

http://buhimaman.at.webry.info/200906/article_7.html

5万語程度と薄い本だし、訴訟用語とかミステリ的な専門語も
あまりないし、これだけやさしいPBはなかなか得難い!

研究室でさっそく買います。いままで買っていなかったのは、学生に申し訳
なかった・・・

ただし、私には1日で読めるPBなんてありません。
私にとって最低限の3日でいけるかな?程度。

ね、その辺が多読を言いはじめたわたしたちにとって「出藍の誉れ」というわけ
ですね。わたしもそんなに速くは読めない。

早く読めない言い訳を、ついうだうだとブログに書いてしまった
http://buhimaman.at.webry.info/200909/article_22.html

きょうは読む時間がなさそうですが、そのうち読んで慰めとしましょう。

Sunny Randall は文体としてハードボイルドタッチで、会話の1文が短く、
説明的な会話をしません。これに耐性?がつけば簡単に読めると
思います。

コージーミステリは上辺の会話の裏の自分の本心、
「内心はこう思っていたけど、実際はこう返事したわ」といった
ことが説明されることが多い。だからこちらに安心感のある
人も少なくないでしょう。

一方、シリーズによってはアメリカ主婦の日常生活やファッション用語
グルメ用語に詳しくないと読みにくいものもありますね。
Robert B. Parker その他有名作家は、全世界に売りまくることを想定
して書いていますが、コージーミステリはドメスティックな読者を想定して
いるものも多いかと..

まさか日本に読者が生まれつつあるとは夢にも想わない?

文芸作品どうし、商業娯楽作品どうしを比較すれば、当然児童書より
大人向けが難しいわけで、文芸的・芸術的な児童書と、大人向け
商業娯楽小説とどっちが読みやすいか?というのは、スニーカーと
ハイヒールとどっちが歩きやすいか?みたいなものじゃないですか?

一般的にスニーカーといえるけど、具体的にはサイズの合わない
スニーカーよりも、ジャストフィットのハイヒールが歩きやすいことも
あるわけで...

まあ、こういう比較論が出てくるのは、YLなんてものを作っちゃった
弊害かもしれませんね。でも書店店頭でどんどん洋書を見比べて
買うことが難しい現状では、通販で本を買うのに一番便利でしょう?

「YLは婦人靴のサイズみたいなもの」試論はこちら
http://buhimaman.at.webry.info/200906/article_5.html

リンクまで含めるとすごく長いですね、ごめんなさい

というわけで、まりあさんの該博な知識はこれからもわたしたちの多読をあちこちで
助けてくれそうです。これからもよろしくお願いします、いまさらですが・・・

で、雫さん、前回のメールを読んだ人は、きっと雫さんてものすごく英語のできる
人なんだって、美しい誤解をすると思うのです。

それはこれから多読に入ろうとする人にとって多読の敷居を高くしてしまうと
思われるので、ぜひ「英語出来なかった自慢」をメール・フォームでお知らせください。
「続続報」の最後に付け加えたいと思います。よろしくね!