多読から受験へ--二つ目の道 プラス「ペギー双葉山さん」の調査

2009年7月13日
カテゴリ : 多読と受験
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一つ目の話は大学受験でした。二つ目は言わずと知れた TOEIC 対策・・・

多読がTOEICにどう結びつくか--いろいろな場合があるようです。
学研アンケート43番目の回答者のように、高校時代は赤点すれすれ、その後
多読以外に何もしないで900点を超えてしまう人もいれば、なかなか点数の
あがらない人もいる・・・ 

で、電気通信大学ではどんな風に準備するように言っているか?

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たとえば、電気通信大学ではこれまで読む量が少ないせいか、1、2年の多読
クラス受講ではTOEICの点数に反映しないように思われます。4年間で
何百万語も読む人は数年に一人くらいなので、TOEICの点数との関係を
一般化することは不可能です。

かと思えばHくんや?くんの例のようにわずか十数万語で340点もあがったと
いう人もいれば、tadokuクラス受講前、受講1年後、2年後の3回の点数が
400点後半で1の位まで変わらなかったというおかしな例もあります。
(この人は読んだ量は最終的に10万語程度)

Hくんや?くんの登場で多読とTOEICの点数の関係は混沌の度を増しました。
そういう中で多読からTOEIC準備の話もないもんだ、という気がしますが、ま、
これまではどう言ってきたかを書いておきます。いずれも500点から600点
くらいをめざす学生向けです。(そのくらいの学生がほとんどなので)

超短期対策:
試験開始前には何もしません。試験開始後にいろいろな技を使います。
これは残念ながらわたし自身は詳らかにしません。どなたかご存じでしたら、
メール・フォームで、または掲示板で教えてください。

短期対策: 試験期日が1ヶ月以内。
もうほとんどヤケです。日本語の対策単語集、問題集を買って、必死で解答。
問題の形式と、よく出る問題や単語に慣れるだけ・・・ 

これ以上はないドーピング。ただし期間が短くすぐ忘れるので害は少ない。

中期対策:試験期日が1ヶ月超3か月以内
500点くらいを目指すならBasic Grammar in Useと速読英単語初級編をやる。
Basic GUI は最初のページから順に。忙しければ右ページの問題だけをやって
間違えたところはまたあとで復習。速読英単語初級編は付属CDでシャドーイングも。

700点をめざすなら Grammar in Use Intermediate でしょうか。
800点以上を目指す人に助言したことはないです。このレベルの人も
多くはないので、実例は少なく、実際の点数で変化を示すことはできません。
(いま650点の人が1年後に850点をめざすというので、これから実験をはじめます。)

かなりのドーピング。Basic GUI といえども、学校の文法の授業を思い出すと
被害大。期間が長めなので、学校で勉強した量が多いと害が出る可能性あり。

長期対策:3ヶ月超6ヶ月まで
英字新聞を読む。かならずしもTOEICと語彙が重なるわけではないけれども
比較的手軽で続けやすいかもしれません。いまはインターネット上のニュース・
サイトで代える手もあるかも知れませんが、実例を知りません。電気通信大学の
学生では6ヶ月間毎日1日20分から30分 The Japan Times を読んで、
知らない語がなくなったという報告あり。(その人のTOEIC点数は聞いていない!)

そのとき、英英辞典は引いてもいいでしょう。英和辞典は6ヶ月の長期なので
すすめたくないですねえ・・・ できれば上の電通大生を手本に、どちらも引ずに!

単語集、問題集の類はやらなくていいでしょう。したがってドーピングとはいえ
ませんね。むしろ Grammar in Use のようなをやるのであれば、たくさん読み、
聞きした人にとっては吸収した文を整理するよい機会になるでしょう。
実際電通大の学生の場合、数十万語読んでところで Grammar in Use を
やると、「楽しい!」という驚くべき感想を洩らします。

と、まあ、いまのところはこんな程度の知識です、TOEIC対策については。
どんな風に英語と触れてきた人がどんな本を、音声素材をどのくらい吸収したら
TOEIC の点数がどうなるということはまだまだ実例が少なくてたしかなことは
ほとんど言えません。

これを機会にぜひみなさんから、
「多読前の英語歴」
「多読・多聴(シャドーイング?)歴」
「TOEIC準備歴」
「TOEICの点数」
を知らせてくださるよう、お願いします。
何年かあとにはぼやっとした傾向くらいはわかってくるかもしれません。

なお、そうした傾向の調査はすでに行われたことがあります。
「ペギー双葉山」さんの音頭取りではじまった次のスレッドは大いに参考になります。
すぐ上でお願いした報告に
「各セクションのYL」
を加えてくだされば、ペギーさんの調査の最新版になるかと思います。

ペギー双葉山さんの調査についてのわたしの記事はこども式ブログにあります。

http://tadoku.org/old-blog/archives/2008/04/08_0935.html

そのもとの記事はSSSの掲示板にありますが、スレッドのアドレスがいま見つからない・・・

一斉に報告を! というのではありません。
報告してみようかな?と思われたときに、メール・フォームで(匿名希望で結構です)
あるいは掲示板で報告してくだされば、徐々にアーカイブ化していきます。

ま、頭の隅にでもちょこっと留めておいてください・・・