tadoku は 多読 としてはじまりました。なにを今さら・・・ですが、
多読はほどなく多聴へと広がり、最近は多読的おしゃべりや多読的ライティングへと
活動の場を広げています。
けれどもこれまでは、そうした新天地へ歩み出す前に、ほとんどの場合多読を
しばらくやってからのことでした。(ごく少数、多聴やシャドーイングをやっていた人も
いました。)
では、きょうのビデオなオフ会(掲示板でも報告があると思いますが)で見えてきた
道はどこが新しいのでしょう?
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大胆な発想ですが、音が先で文字はあとからという人たちが今後は出てくるかも
しれません。いや、出るといいなあ!
つまり、多読的鑑賞あるいは多読的視聴で外国語に触れはじめて、
音で十分外国語を吸収してから文字に移る・・・
つまり、いままでとは逆のことが可能になるかもしれません。
いくつかの理由で、この道はぜひ開拓したいと考えています。
* まず第一に、ことばはやはり音だ!
わたしがおよそ10年前に三原則多読を提案したのは、当時はまだ音声素材が
高価で手に入りにくかったからです。
(また、学校英語を経験していなければ、音からはじめたいものだと、
『快読100万語!ペーパーバックへの道』(22ページ)に書いています。)
いまはCDが当時よりは安く手に入るようになり、 インターネット書店を利用すれば、
もっと安く音声素材が手に入るようになりました。
ところがこの段階ではまだ多読からははじめて、それから聞き読みに移るしか
ありませんでした。
それがいまでは音声に映像がついた(?)素材がかなり安く手に入ります。
いよいよ外国語に音声から親しむ道が開けてきたわけです。
* 映像素材は安い!
映像素材が安いというと変に思われるかもしれませんが、いまはレンタル・
ビデオ屋さんで、100円でDVDを借りることができます。2時間の映画で
約1万語とすると、Oxford Bookworms Library のStage 1 2冊分ですから、
ざっと10分の1の費用ですみます。
レベル0に当たる映像素材の名前はおいおい「村のビデオ屋さん」でわかるように
しますが、いずれは Oxford Reading Tree で多読をはじめる人たちとともに、
Pocoyoでtadokuをはじめる人たちが出てくるということですね。
(Pocoyoは映像だけで話がわかるようになっていて、
1時間で5000語なんてありません、念のため・・・)
* 映像素材は「やさしいことば」を大量に吸収できる!
映像素材の利点はまだまだあります。映像素材は会話英語なので、使われている
語のほとんどは1音節の短いことばです。つまり、ORT並みの基本的なことばで
大人向けの物語が楽しめるわけです!
やさしい(基本的な)ことばを映像とともに大量に吸収できるということは
これまでの外国語学習とは次元の異なるものです。
* 映像素材は情報が豊富!
映像素材の利点の最大のものはこの点にあるでしょう。ことばを使う状況、
ことばを使う人の表情、ジェスチャー、それを聞いた人の表情、応答、そしてその
人たちをめぐる状況、はたまた物語の起伏、展開、結末、そうしたこと一切が
目に見え、耳に聞こえる形でわたしを楽しませてくれるのです。
きょうもtribirdさんが「I owe you one.という表現が映画で見て、はじめて
わかったと述懐していました。映像素材で外国語を吸収するということは
そういうことだと思われます。
* 文字より音が得意な人がいるようだ!
これはまだ、どのくらいの率か、といったことはわかっていない現象です。
けれどもどうも「音寄りの人」がいることはたしかなようです。
そういう人たちが 多「読」 ということで大量吸収をあきらめていたかもしれません。
多読的鑑賞は新たな扉と道を提供する可能性があります。
今後、こうした利点を生かすための知識や知恵を集めていきます。
ぜひみなさんの協力をお願いします!
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