わたし自身が学校英語をリセットするために・・・
読み聞かせを始めることにしました。
口の中に飴玉を入れてシャドーイングすることをはじめました。
denkoさんとyukaffeさんの紹介になる動画を見ながら、
口パクシャドーイングも始めました。
学校英語はよくないと20年前から言い続けてきましたが、
その後その思いはさらに強くなっています。
学校英語をしっかり勉強してしまった人たちはどうすればいいのか?
これからまた半学校英語キャンペーンを、リセット方法という方面から再開します。
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学校英語をたーくさんお勉強した人は、おかしな訳語や奇妙な文法用語が邪魔を
するので、ちょっとやそっとの努力では自然な英語に触れることができません。
生の英語に触れているはずなのに、学校英語がフィルターの役を果たして、
学校英語に合致した英語だけが体に入ってくることになります。
これはわたし自身が日々臍をかむ思いをしている悩みでもあります。
学校英語を極めるくらい勉強してしまった烙印はなかなか消えるものではないようで、
このまま死ぬまで隔靴掻痒の思いを続けるのかと思うと、頭の中をたわしでごしごし
きれいにしたいほどです。
(学校英語を極めるなんていうことはごく簡単なことです。日本の学校英語は
コンピュータ・ソフトウェアに使われる言語と同じように人工言語ですから、
規則を覚えてしまえばよい。ただし国内で作られた試験にしか通用しませんが・・・)
で、リセットするために、わたしたちは劇薬シャドーイングや字幕なしで楽しめる
映像作品ややさしい絵本を発掘しているわけです。
今回はNPO多言語多読の多読講座の出発点、絵を見ることから・・・
NPOの講座では、わたしは思いっきり最先端のことをやっています。
大学のためでもない、だれかに依頼された講演や講座でもない、
NPOが募集して、わたしが方向を考えて、いちばん新しい知見を実際に
試してみる! それで成果が出なければ、わたしの責任であり、
わたしを講師にしたNPOが責任をとればいいわけです。
(「わたしの授業はすべて実験授業です」と言って、電通大の副学長と
怒鳴りあいになったことがありました。実験でない「授業」なんて、
意味のない営みだとわたしは思います。)
そこで、NPOの講座ではしっかり絵を見てもらいます。
Oxford Reaging Tree や Longman Literacy Land の最初の方は
字のない絵本から始まります。絵を見てお話を想像するしかありません。
さらに、少し字が出てきても、字を隠して絵だけ見て物語を想像してもらいます。
絵を見ること、細部を見て、絵の中に入っていくことの大切さをわたし自身で
実感する機会がありましたが、それは「多読亭日乗」の記事で改めて書きます。
ここでは、それと関係のある「ブリューゲルの動く絵」という映画について・・・
英語の題名は The Mill and the Cross と言いますが、元はポーランド映画です。
昨年映画館で見たかったのですが、時間がなくて、おとといやっとDVDを借りてきて
観ました!
いや、実に堪能しました。どんな細部も珍しくかつ興味深かった・・・
低予算映画だとは思いますが、この映画の作家はできるだけブリューゲルの生きて
いた世界を再現しようと努めたのでしょう。顔から、服装、住まいは言うに及ばず、
野や山や空まで、可能なかぎりブリューゲルの絵を借りて、当時の暮らしを再現して
います。ほんとにあの「おバカ顔」の庶民や、でっぷり太った商人や、傲慢きわまる
スペイン兵が動くのです! 建物の内部もいかにもルネッサンス頃と思わせる
素朴で無骨でがっしりしています。いや、こう並べていったら、最初から全部語る
ことになってしまう。
台詞はほとんどないです。だから、字のない絵本、劇薬シャドーイングと同じくらい、
ゼロからの出発になると思う。でも、聖書の知識は結構必要かも知れない。
これはDVD情報をフォーラムの「多言語資料館」に挙げておきましょうね。
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