先日茨城県の高校の英語の先生から、わたしのfacebookページにメッセージが
ありました。それには、
「高校での多読普及は臨界点を超えたと思います」
という意味のことが書いてありました。この観察は大きな期を画すものだと思います。
多読を広め始めてから約11年、多読授業を広める本を出版してから7年が経ちました。
その間にたくさんのすばらしい先生に会いました。言葉では言い尽くせません。
福岡女学院中学校高等学校の「さめちゃん」もそういう先生の一人。
さめちゃんもそうですが、どこか深いところで子どもたちとつながれる人たちがいて、
そういう先生たちが多読と多読授業に取り組んでいるからこそ、
多読授業の普及がこんなに早かったのだとわたしは思います。
で、そのさめちゃんがご自身の多読記録を送ってくれました・・・
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開いたら右の方の綠のセルをみてください。綠のセルはわたしが色づけしました。
綠の大きなセルは一番上の小さな綠のセルを参考に、わたしが計算式を打ち込んだもの。
綠のセルは大きさに関わらず、それぞれの年に読んだ本の 平均語数 を示しています。
そこだけ取り出すと・・・
1冊平均 年間読了語数
2007年から2008年 2898 語 1,098,280 語
2009年 1766 語 1,561,710 語
2010年 1674 語 1,959,558 語
2011年 1645 語 1,763,573 語
2012年 3252 語 1,759,632 語
全年で 2012 語 累計 8,142,763 語
見事なものですね・・・ 多分、「やさしい本をたくさん読んでいる」と言っていいでしょう。
タイトルにある「語数を冊数」で割ると1冊当たりの平均語数がわかります。
1冊2000語 というと、Frog and Toad くらいの本をたくさん読んだということに
なります。これは世間で言われている厚さよりもはるかに薄い洋書を読んだという
ことですね。
比較のために一番上の水色の行を読んでください。
さめちゃんの 「多読以前」の読書傾向がわかります。
1冊10万語くらいの本を5冊から10冊くらい読んだというわけです。
その成果として 英検1級、TOEIC 930点、TOEFL 260点 というすばらしい
点数なのですが、水色の下の行には 「資格は取れても英語の本もまともに読めない」
という感想があります。
1冊10万語もある大人向けの洋書をたくさん読んだらどれほど英語ができるようになるか・・・!
という期待は日本中のたくさんの人が持っていることでしょうが、
そういうものではない、とさめちゃんの表はわたしたちに示唆しているように思います。
さめちゃん、貴重な記録を送ってくださって、ありがとうございました!
みなさんも、もしわたしに記録をみせてくださったら、何かしら感想をお送りします!
もし停滞とか、思うような読書ができない、気持ちよく朗読を楽しめない、
映画はやっぱりわからない、というようなことがあったらぜひ記録を送ってください!
なお、記録がなくてもどうぞ 相談メール をください。メールのやりとりを何回かすれば、
何かしら助言ができるだろうと思います。
ではね、どなたさまも 楽しく外国語と付き合いができますように・・・!
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