一つ前の記事「流れに棹さして」は使い方を間違っているというメールが
村の絵師から来ました・・・
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わたしのじいさんは「ワザオギ」とよんだはず。
昭和の半ばごろまでにこれが「ハイジン」に変身。
いわばまあ 俳諧読みが 旅役者を絞め殺しちまったというおもむき しかも
完全犯罪。
言葉は使ってるうちにかわっていきます かたちも意味も。
敷居がたかいは ほぼ変身を終えたようで
「おじ貴んとかあ ちっと 敷居がたけえ またにしとこう」のニュアンス
(後ろめたいところがあるので顔をあわせにくい)は現代人にはつたわらなくなりました。
もう少し広い意味 障害が大きい 小さいが 主流になりつつあるよう。
(おそらく「垣根を たかく・ひくく する」との融合形でありましょう)
老人がどうなげいても変化はおしとどめようがありません
ただ あたらしい言葉の文化になじめないで 世をすねるばかり
さはさりながら さすがに 流れに棹さす をこうつかわれると
未練がましく 苦情をいいたくなってしまうのであります。
というわけで、考えてみればわたしは「流れに棹さして」が「時の勢いに乗る」
という意味で使われたのを見たことがない。つまり歳の割に若いとでも
いいましょうか・・・
で、「流れに棹さして」をこれからしばらく記事のシリーズ名にしようと思っていたの
ですが、どうもそうは行かない趣。さて、どうしたものか・・・
わたしは絵師に、「じゃあ、この場合にぴったりの表現はほかにないのか?
できれば水に関係ある方がいいんだが」と問うたところ、答は冷たく
「そこまで面倒みられん」とのこと。
前の記事の題名は誤用のままにしておきます。
うまい言い回しが見つかったら変更することにしよう。
(いい喩えだと思ったんだがなあ・・・)
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