電気通信大学で英語の授業をやるようになってよかったことはいくつもありますが、
その一つは 自然科学関係の啓蒙書を読むようになったこと。
最初は学生たちがおもしろいと思う素材を探したくて、TIME やNewsweek の
科学記事を漁っていたのですが、
((((( 辞書を引いて日本語に訳す授業でした!)))))
そのうちおもしろくなって、分厚い啓蒙書を楽しむまでになりました。
特に興味があるのは、進化のこと、宇宙論、そのつながりで超ひも理論など・・・
で、いつも見ているBBCのtwitterの中にタイトルの記事を見つけて
さっそく行ってみると・・・
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リンク先は
http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-15017484
The Da Vinci Code の冒頭に登場して有名になったCernは、
世界最大の粒子加速器を有する研究所です。
そこから732km離れたイタリアの研究所へ向けてニュートリノという素粒子を
発射して、その間にどんな風に変身するかを確かめようとした。
ところが本筋の課題よりも奇妙な結果が出てしまった・・・
それが、ニュートリノの超光速移動(の可能性)というわけです。
ニュートリノが732kmを移動する時間が、光速をかすかに超えている!
でも、アインシュタインの相対性理論によれば光速を超える速度はありえない。
計測の間違いだろうということで、Cernの研究者は必死でなぜそんな風に
見える結果になったかを解明しようとした。
ところがどうしてもどこが間違っていたのか、わからない。
研究チームは15,000回同じ実験を繰り返したそうです。
これだけ繰り返すと統計的に有意な結果と言えるそうですが、
間違いの可能性がある。いや、間違っていないはずはない!
そこで、実験全体を世の中に公表して、どこが間違っているか
知恵を貸してもらうことにしたようです。
これまでにも、高温超伝導とか、丸い独楽が左回りと右回りで回り方が違うとか、
実験と計測と解釈の誤りはたくさんありましたね。
だから今回も間違いであるはずですが、もし正しかったら、えらいことになります。
BBCの記事の最後に引用されているように、もし正しかったら
“And of course the consequences can be very serious.”
“very serious” どころか、アインシュタインだけじゃない、
まさに世界がひっくり返ります。
ああ、間違っていないといいな!
アインシュタインが言い出したことはニュートン以来の大事件でしたが、
その大事件がひっくり返るのを目撃できる!!
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