はねにゃんこさんもまたふるーい仲間です。
(古いといっても(一握りの人をのぞいて)
知り合ったのは10年も前ではありません・・・)
連絡が途絶えたかに見える人たちが実は英語の読書を続けていたり、
今や海外ドラマにはまっていたり、趣味の世界で世界と交流していたり、
そして掲示板の「Kian」さんのように、メールに丁寧に返事をくださったり・・・
10年も経とうとしているとはまことに夢のようです。
短くもあり、長くもあり?
「多読」は(一部の人には)よほど胸の奥深くに染みこむものだったのだろう、
と思いたくなります。
いや、古い仲間のメールに感慨に耽りすぎました。本題は「新たな旅立ち」なのに?
(ひどくわたしの注釈が頻繁に、いっぱいになってしまいました。
引用部分だけお読みになっても結構です、いつものように。)
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はねにゃんこさんはSkypeおしゃべり会の大阪近辺篇に最近参加してくれました。
酒井先生、みなさん、こんにちは。
先日のスカイプおしゃべり会では、私のスピーキング力ではとてもお伝えできなかったのでメールで報告させて下さい。ドラマでシャドーイングを始めて40日ほどになりました。
きちんと記録していませんが実質50時間ほどです。
(私はケーブルテレビを録画しているので、以下の字幕というのは日本語字幕のことです。)
よい時代になりました、外国語獲得には。
シャドーイングすることを主体に考えるなら字幕はじゃまに感じます。
俳優の顔を見ている方がやりやすいです。
ただし、字幕なしだと特にクライムものなどは筋・展開がわからなくて消化不良になってつまらない。
そこで、ドラマを楽しみながらシャドーイングする方法を色々試してみました。
実験、ありがとうございました。
(このあたりが「学習法」と違うところですね。
みなさん、自分に合った道を見つけて、自分の足で歩いて行く)
1、字幕をいっさい見ないで音に集中。後で最初から早送りで字幕を追ってストーリーを確認する。
感想・・・面倒だし、今さらもう一度同じ話をという感じ。2、シーンの変わるかたまりごとに巻き戻し字幕を見てストーリーを確認。
感想・・・やはりこれも面倒。そしてつい続きまで字幕つきで見てしまう。3、字幕はぼんやり見るだけにして音に集中。
感想・・・そんな器用なことはできず断念。結局今まで字幕つきでドラマを見ていた普通の感覚で、シャドーイングは二の次にするぐらいが自分にはちょうどいいようです。
実はこの
日本語字幕つき、普通の感覚でドラマを楽しみながら、
シャドーイングは二の次でぶつぶつ・・・
というのは、わたしも最近授業で学生がやっているのを見て気がついた方法です。
これはどうも実にうまいやり方のようです! (あなたに合えば・・・)
これはシャドーイングが「ながら」になるという意味でも、よさそう!
つまり「二の次」なので、当然一つ一つの音や語を聞き取ろうとはしないわけです。
(これもtadokuのパラドックスですね。「聞き取ろう」としない方が内容がわかる!)
特にスペイン語の劇薬シャドーイングを始めてからは(まだトータル2時間くらいです)、ドラマでのシャドーイングも「速い・はっきりしゃべってくれない」という点で劇薬なんだと思えてからは、ちゃんとできなくていいんだと楽になりました。
ごにょごにょ繰り返しただけの自分の英語が一瞬あとに内容がついてきて分かる感覚も楽しいです。
これもぼくはすごいと思うのです。
何度か書きましたが、劇薬シャドーイングはかならずしもまったく知らない外国語で
なくてもいいようです。
一つ一つの語が聞き取れない(聞き取ろうとする気がなくなる)くらい、
速い、あるいははっきりしゃべってくれない、知らない外国語
であれば、劇薬になると思われます。
そのあたりをはねにゃんこさんは自分で、なんというか、「応用」?している!
そして、「ちゃんとできなくていいんだ」という劇薬シャドーイングのいちばん大切な
意義(ちょっと大げさ?)をつかんでくださっている。
また今までのシャドーイングと違ってヘッドフォンをしないので、大きな声だと肝心のテレビの音が聞こえなくなってしまいます。小さめのソフトな声でする方が良いようです。
わたしの注釈が入りすぎですね。(というより、力が入りすぎです。)
これもつい最近授業で知りました。
いままでわたしは「大きな声でシャドーイングした方が音の出し方が定着するよ」と
言ってきたのですが、それぞれに適度な大きさがあるようです。
(そんなことも今ごろわかったのか?)
ドラマを見ながらだと、こんなシチュエーションで使うんだというのも一緒に入ってきます。
カッコイイせりふなどはついメモしたくなりますが、きっと続かないのは目に見えているのでやっていません。
たくさん出会ううちに、いつか自然に自分の口から出てくる日がくるといいなと思います。
注釈を控えたいと思いつつ、勘所満載なので・・・
メモしないのもすばらしいです!
「続かないのは目に見えている」--すばらしいです!
今のところたくさんたまったセリフは
“I didn’t kill her (him).” ←取り調べシーンで頻出!
“Take a look at this.” ←鑑識作業中に何か見つけた時。
“Don’t go far.” ←重要参考人に州外に出ないように言う時。・・・とあまり使えそうにありません。
いえ、いつかかならず使えます。
こうやって「たまったセリフ」は単に 「役に立つ決まり文句」などではありません。
そのうしろに物語があり、使われる世界を背負っています。
単語帳で覚えた語句とはちがって、「生きている」のです。
そしていつかほかのセリフとつながります。
(たとえば Let’s take a walk. (重要な打ち明けごとが控えている?)とか、
Let’s have drink. (お酒ですね)とか、
同じような場面で What do you make of this? とか・・・
いろいろなつながりができてきます。)
そこから少しずつはねにゃんこさんの口から出てくる「セリフ」が増えていくことでしょう。
はねにゃんこさんが覚えたセリフは「決まり文句」という大きな話題につながります。
わたしたちは一つ一つの語を覚えてことばができるようになるのではありません。
(と、わたしはほぼ確信しています)
そうではなくて、こうした決まり文句とそれが使われる場面が体にたまることで
話せるようになるのだと思われます。
はたしてどのくらいたまったら、おとなにふさわしい(あるいはいまの年齢の自分に
ふさわしい)話し方ができるようになるのか? それはまだそこまで行った人が
少ないので、わたしにはなんとも言えません。
けれども書く方では、何人か、年齢にふさわしい英文を書く人が現れています。
話す方で、年齢にふさわしい英語を話す人が出るのも、時間の問題と予想して
います。
それでは、次回のスカイプ楽しみにしています。
うー・・・ はねにゃんこさんのメールはいわば「ツボ」でしたね。
ありがとー! またあさって!!
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