前回の Kindle倶楽部 の記事 でわたしのKindle熱に冷風を浴びせてくれた
人から、またメールをいただきました。
そのご紹介と、ついでに The New Yorker のThe Bookbench という
ブログからも、関連した話題を紹介・・・
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前回のSalinger & Kindleはアンチキンドルのメッセージではないんです、Salinger本人の写真をみてビックリしただけ。
と言いながら、調子にのって、第2弾、今回もNewsweekです。http://www.newsweek.com/2010/08/05/farewell-libraries.html?from=rss
今回テーマはずばりです。
そうですね。このブログ記事の題名は Farewell to Libraries ですが、
紙の本をとっても恋しがっているのですね。
その中で、筆者は50年以上も持っている本が何冊かあると書いて、
すぐ続けて 「そのうち蒐集の対象になるような本はほとんどない」と
書いているところは、わたしが書いた「黄色く焼けたペーパーバック」と同じ気持ち
なのだろうと思いました。
サイトの左上に、Books vs. E-Books というBackstory(ボスターみたいな写真です)がありますが、へえ~と思ったのは、
①Production costは、ハードカバーが約15%、ダウンロード用書籍は約5%
*Production costが紙・印刷・製本(DL用で言えば、編集費用?)だけのコストなのか、それ以外のコストも含まれているのかは知らない。
②作家への印税は、本の方がダウンロード書籍より1.8倍多い。
*それにしても1冊売れて400円だったとは知らなかった。この計算でいくと、年間10,000冊売れてもかなり質素な暮らしということになる。
この比較もおもしろい!
もう一つおまけですが、赤く反転しているclick through this Tumblr of coversを開くと、どうも、街中で本を読んでいる人を発見したら、何を読んでいたのか、を毎日掲載してくれているサイトのようですが、その読者の年齢・性別まではいいとして、ご丁寧にも髪型、着ていたTシャツまで書いてくれています。つまりこの描写から、どんな人間がどんな本を読むのかを研究することが出来る、らしい。。。
うーん、紙の本にはこういうまったりな気分が似合いますね。
記事にも出てきますが、電子本の場合はのぞきこんで書名を確かめる気には
ならないな・・・
本編に戻りますが、ふと思い出したのは、中学3年生のときに、担任でもなんでもない先生(私の部活顧問の先生と仲がよかった先生)が何故だか私に、「風とともに去りぬ」全巻と「チボー家の人々」全巻をくれたのです。’XX、こういう本を読まなきゃ、ダメだ’と言われ、’これは俺も人からもらった本だから、気にするな’と押し付けられました。半分有り難く(半分迷惑?)でいただきまして、いただいちゃったので、仕方なく読みました。本の貸し借りや、誰かにあげる(本を後の世代に伝えるというべきか)っていうことは、これからは今のようにはできなくなるのだろうか?街角で見かけたみも知らぬ人が読んでいる本が、気になり買ってしまうとか(やってしまう)、家にものすご蔵書を持っているというだけで尊敬してしまうとか(なぜかしてしまう)、そもそも古本屋は将来も古本屋であり続けることができるのか(私にとっては死活問題)。。。
今読んでいるThe Shadow of the Windという本は、「The Shadow of the Wind」という本をふと見つけた少年が、同じ作家の別の本を探しても全くない、誰かが組織的にこの作家の本を破壊している、少年の持っている本はこの世に存在するこの作家の最後の1冊、というところから始まるミステリーなのですが、う~~ん、今後はKindleの中にまで入り込んで、データを消滅する、というストーリーが生まれるのだろうか?
これはおもしろそう! (ミヒャエル・エンデのなんだっけ、あの本を思い出す)
(で、果たしてわたしはこの本を 紙で読むのか? それでも電子で読むのか?)
本日の格言 - efficiency is no substitute for pleasure. (本編最後から2行目より)
これはすばらしいです!
ぼくは efficiency という言葉がどうも気に入らなくて、
日本語でも「効率」と聞くと、せせこましい、いやしい、狭量な人間を思ってしまう。
もちろんそんなのは逆に、鷹揚を気取った、痩せ我慢の、見栄っ張りなんでしょうが
腰が痛くなってきたので、この辺で。
腰痛は多読仲間の最大の危険ですね。
(第二は お財布 のギックリ腰!)
お風呂読書 または わたしが20年以上使っている椅子をお勧めします・・・
では、 Be it paper or screen, I wish you a happy reading!
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