音は落ちる

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最近いわゆる海外ドラマにはまりました。

で、早口の会話はわからないことが多いので、よく気をつけて聞いていると、
実は(前からある程度わかっていたことですが) 音は落ちる

そんなこといまわさら言わなくたって、ほとんどどんな「発音」の本にも書いてあります。
わたし自身、何度も本に書いたり、掲示板に書いたりしています。

けれども、これまではやっぱり「痛感」の仕方が甘かった・・・

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わたしは少なくとも「音は落ちる」ことが骨の髄まで染みていなければ
ならないはずなのです。

最初に出版した「どうして英語が使えない? 学校英語のつける薬」
(ちくま学芸文庫。もう知らない人も多いと思うのでフル・ネームで・・・)
の中でも

  What are you going to do tonight?

  What do you want to do tonight?

の二つは、普段の言い方では g と w の二カ所しか音の違いはないと書きました。
(グレゴリー・ストリカーズという人の本を参考に自分で確かめました。)

「快読100万語 ペーパーバックへの道」(ちくま学芸文庫)の中では

  Can I ask you something?

が、「ナースム?」と聞こえると書きました。

それなのに、いまさら「音は落ちる」ことを実感したのは、海外ドラマを多観いや
「精観」するようになったからです。

わたしはこのことをもっと声を大にして言わなければいけないなと思う連休なの
でした。

  (このことは 「をさなごのやうに」の大きな方向にかかわる大問題です。

   つまり、一つ一つの語に注目しない方がいい、一つ一つの音に注目しない
   方がいいということに通じる可能性があります。

   英和辞典はもちろん捨てた方がいいのですが、英英辞典も「一つ一つの語に
   注目している間は引かない方がいいでしょう。

   同様に、一つ一つの音の「発音練習」はかなり危険です。危険を承知の上で
   練習なさるならまだよいのですが、どこまで危険を承知できるかというと、
   わたし自身がいまさら「音は落ちる」を実感しているように、
   一つ一つの音に注目することの危険も、なかなか実感できないと思われます。

   では、どうやって、一つ一つの音に注目することの危険をみなさんに納得して
   もらうのか? 大きな課題です・・・ ほとんど蘊蓄の範囲に入るかもしれません。
   けれども大きな課題だからこそ、挑戦したくなります。どんな風にこんな非常識な
   命題に納得してもらうのか? 楽しみにしてください!)