ベルリン日記 (ごくごく短く) その三

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きのうの夜は観光船上でパーティーがありました。船はベルリン市内に網の目の
ように張り巡らされた運河をゆるゆると進んでいきます。でも200人を越える
参加者は周りの夜景に目をくれるよりもすぐそばの人たちと談笑。

その中で、名古屋外国語大学の村上かおりさんが感動的なエピソードを聞かせて
くださいました。日本語多読の話もからめて・・・

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NPO法人日本語多読研究会はすでに何度か書きましたが、日本語のgraded
readers を作っています。アスク出版から「よむよむ文庫」として出版されたもの
61冊、まだ出版されていない手作り本が16冊、都合77冊が完成しています。

村上さんは「よむよむ文庫」の本を外国からの留学生に読ませたそうです。
村上さんいわく、ヨーロッパやアメリカからの学生はお金の使い方にうるさいそう
です。その学生たちがあるとき、お互いの読んだ日本語GRを見せ合いながら話して
いるのを横で聞いていると、こう言っていたそうです。

   「この本はいくらだろう、500円か。高いな。でもこの経験は priceless だから」

こんな風に言ってくれたら、支援する先生も、作っている研究会も、うれしくて言葉が
出ませんね。

でも「はらぺこあおむし」さんも言うように「多読ってそういうこと(感動すること)
ばっかりでしょ」なので、珍しいことではありません。

・・・というより、そういうなんらかの「感動」なしには多読も多読支援も、ありえない
ように思われます。

学会はいま昼休みに入りました。日本語多読読み物を見に先生方が集まって
くれるといいのですが・・・ 午後には閉会式です。