なんとなく井上ひさしさんの「41番目の少年」を思い出してつけた件名です。
おわかりのように学研アンケート回答43番目の方とのやりとりを保存しておきたくて、
あらたにブログの記事にします。
それにしても・・・ なにするものぞ!はいかにも古い・・・!
いまなら TOEICがなんぼのもんじゃい! かな?
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「高度にお勉強なふたり」の記事に書いた英文科の学生さんにTOEICの参考書
というものをどっと見せてもらって、これで落ち込まないとはわたしもなんという
脳天気な、と感慨にふけっております。
TOEICの参考書がなんであんなに本屋に並んでいるのか?
理由はただ一つ、どれも役に立たないからです!
役に立たない本を後生大事に拳々服膺していてはいけません。
(YYYYYさん、またむずかしい言葉を使ったよ! 第一読めないでしょ?)
毒がどんどん体に回って、いずれは薬石効なくあなたの英語はご臨終であります。
それだけではない! いくつかの例を見る限り、TOEICを意識しすぎて、
常にTOEICに顔を向けて多読をしていると、まるで前を向いたまま真横へ歩いて
いるようなもので、TOEICの点は上がらないわ、多読も多聴もシャドーイングも
楽しくないわ・・・碌なことがないように思われます。
で、43番目の少年(?)の投稿をケンケンフクヨウする意味があるのではないか?
さて、どうしてもこの方のお返事にはもう一度お返事を書きたくて・・・
>さかい@tadoku.orgです。
>43番の方から、お返事がメール・フォームを通じて届きました。>ありがとー!!!!
>ぼくからのお返事、追加の質問(あれば、ですが)は後ほど書きます。
>きょうはみなさん、じっくりこの方の来し方行く末に思いを巡らせてください。
>きっと胸に響くなにかがあるはず・・・>********************************
>> >なにかそのお・・・中断とか停滞とか挫折などはなかったのだろうか?
>【悩み?について】
>小さな停滞や挫折、悩みはたくさんありましたよ!それは失礼を致しました!
>特に私は、語数の進みに比べて読む本のレベルアップが遅かったので、
>いつまで経っても難しい本に進めない・・・という悩み(というか、時折他の方
と自分を比べて落ち込んでしまう)とうことがありました。>多読を始めて最初の頃は、薄っぺらい本でも英語で丸々1冊読むことが
できるということが嬉しくて、少しずつ理解できるレベルがアップしていくのが嬉しくて・・・という状態でした。が、その新鮮で嬉しい時期を過ぎた後、本当にいつかPBが読めるようになるのかなぁ~もしかして私だけはいつまでも小学校低学年レベルから脱出できないんじゃないかな~と、伸び悩みというか、どんどん難しい本へとレベルアップしていく掲示板同期たち(同じ時期くらいに多読を始めた人や、同じくらいの語数の人を、良くも悪くも意識していた気がします)の姿を見ながらプチ落ちこぼれ感を感じたりしていました。ある意味では安心しました。つまり、43番の方も人の子というか、
非常に多くの多読仲間が通過する悩みを共有なさったのですね。
だから43番の方のその後の到達地点はどの人も望んでいいものかも
しれません。>特に、ActiveEnglishの連載で多読を始めた掲示板同期の人たちが、
>自分と同じくらいの語数なのにどんどん難しい本を読破している報告を見る度に、私はもともと英語が苦手だったんだからゆっくりで仕方ないんだ、とか、多読の前に英語をちゃんと勉強してきたベースのある人たちとは違うんだ、とか、もとがゼロなんだからやさしい本をたくさん読んでゆっくり進めばいいんだ、と自分に言い聞かせていた気がします。
>もちろん、読むこと自体は楽しかったので(児童書も絵本も大好きでしたし)、
>多読をやめようとか自分には向いてないんだとか思うことはなかったのですが。>本当に苦手だったので、レベルのあげ方も、
>語数に対してかなりスローペースだったと思います。
>でも、だからこそ、レベル0~2のやさしい本をじっくりたっぷり読むことができて、それがかえって今の私の英語力の土台になっているのじゃないかという気がしています。
>今でもレベル0~2のやさしい絵本はたっぷり読んでいますし、
>レベル3~4くらいの低学年向けのシリーズもかなりの比率で読んでいます。>根拠はないのですが、私が先生のおっしゃる「うまくいった例」なのだとしたら、
>その原因のひとつはきっと「すごくやさしいレベルをたくさん読んだ」ことなのだと思います。うーん、ここもまたあまりにタイミングのよい内容で、頭がクラクラしま
す。ブログで「多読と受験 Hくんの場合」を読むとわかりますが、
いまぼくはまた一つ大きな曲がり角にきたのかもしれないと感じてい
まうす。Hくんも「すごくやさしいレベルをたくさん」読みました。多読クラスを1年
受講して、それから1年休んで、また半年多読クラスを受講して、つまり
最初の多読クラス受講から3年経ったところで、読んでいた本は1冊の
総語数が1000語以内の本でした。(きょう、記録手帳を永久保存の
ために、もらいました。)ちょうどHくんの体験談と43番目の方のお返事が重なったというのは、
なんとも言えない偶然ですね。> (あと、辞書をひかないというのもとても大事なことだと思うのです。
> どうしてみなさんあんなに辞書をひきたがるのでしょうね。
> せめて500万語くらい、あるいはPBをすらすら読めるようになる
> くらいまでは辞書をひかない方が、結局は近道だと思うのですが・・。
> 辞書をひく人は、結局「飛ばし読み」ができてないように感じます。
> つまり、スラスラ読めるくらいやさしい本を選べていない・・・。
> ・・・結局「多読3原則」に戻ってくるのですね。)これについてはぼくからは付け加えますまい。
>【停滞・中断について】
>多読を始めてある程度の頃までは、
>時間を見つけては英語の本を手にとったりCDを聴いたりと、
>それなりの密度で多読多聴をやっていましたが、
>その後、生活環境の変化があり何度も中断・再開しています。そうでしたか・・・
その点も、多くの仲間とおなじなんだ・・・>ただ、最近はもう「停滞」という意識はなく
>「そういえばここ数ヶ月英語の本読んでないなぁ・・・」という感じです。日本語の読書に近づいたのではないでしょうか?
>長時間の電車移動でまとまった時間がとれそうだったり、
>本屋で面白そうな洋書を見つけたりしたときに、思いだしたように読む。
>そうすると読書熱に火がついて?しばらくいろいろ読み漁るのですが、
>またしばらくすると忙しくなって、また次の機会がくるまで本たちは埃をかぶる・・・ その繰り返しです。いつの間にかすっかり「少読」になってしまいました。>でも、最近は、数ヶ月ぶりに洋書を読むのでも、
>レベル関係なくすんなり読み始めることができます。日本語読書でも、中断期間に関係なくどのレベル(?)でも
読み始められますよね。それとおなじになったのかな?>【シャドーイングについて】
>> > 続けたいのはどうしてでしょうね?
>> > なにか続けたい目的があるなら、それに合わせた方法を提案で
きるかもしれません。>ある程度読めるし聴きとれるようになったので
>次は話せるようになりたいなぁ~というそれだけの理由です。
>そして、どうせ話すのなら、できれば英語らしい英語を話せるように
>なりたいなぁ~と。そういう見栄っ張りで不純な動機なので、
>きっとシャドーイングは続かなかったのでしょうね^^;不純な動機、結構!
多読だって、ほとんどの人は「不純な動機」からはじめていつのまにか
多読自体が趣味になっているのですよね。>多読3原則を守ってだまされたつもりで多読をはじめてみたら、
>思いのほかうまくいったので、きっとシャドーイングも
>酒井先生のやり方で続けたら成果がでるんじゃないかなぁ~と。
>淡い期待を抱いて何度も挑戦してみるのですが、なかなか続きません。
>シャドーイング自体やっていても私はあまり楽しくないですし、
>自分の成長ぶりがまったくわからないので続け甲斐がないのだと思います。
>(あるいは、先生の理論でいくと、
> シャドーイングに対しては「半信半疑」がなかったのが問題なのかも^^;)う・・・ 最後の一文に、言葉が詰まります。
それは考えなかった・・・ 43番さんが楽しめるやり方を考えます!>ところで、最近実際に英語で会話をする機会が何度かあったのですが、
>(実は1000万語超えた頃から話したいという気持ちがどんどん膨らんできて、英会話の体験とか単発の英語サークル?とか、見つけては参加していたのです。といってもこの1年ほどの話で、全部あわせて5~6回程度のことなのですが。)そのたびに、「すごい!ぺらぺらなんですね!!!」(←これは日本人)とか、日本人の生徒さんらしくない英語ですね(←これはイギリス人の先生)のようなことを言われるのです。会話のテンポがよくリズムが英語っぽいということみたいです。>日本人は「え~と~」「あ~・・・なんていうんでしたっけ?」みたいな間が多く
て聞く → 何を言われたのか考える → 何て答えるか考える → 話す
>と、会話が一往復するだけでア~ツカレタ、という感じの人が多いのだけれど、あなたは反応がとても早くて、言葉が思いつかないときでも違う言い方を使ってなんとか表現しようとするので、たまに構文が正しくなかったり発音が間違っていたりするけれど言いたいことはしっかりと伝わるし、話をしていて楽しい、と言われました。
>(わ~ぁ、何もかも多読と多聴のおかげだなぁ~とすごく嬉しかったです。)これはカイさんの報告とそっくり!
>カイさん
もしこれをお読みだったら、どの投稿だったか、教えてくれませんか?
43番さんのほめられ方はカイさんのほめられ方とそっくりだよね?>ホントに毎回のように褒められるので、すっかりその気になってしまい
>もしかしたらシャドーイングはできなくてもいいんじゃないかなぁ、
>多聴だけでもそれなりにしゃべれるようになるんじゃないかなぁ、と
>最近は考えはじめています。なのですっかりご無沙汰です。
>でもまた気が向いたらチャレンジするかも知れません。どうぞ、いつでも気の向いたとき、風向き次第、お天気次第でどうぞ!
>あと、全く別の話なのですが、
>いつか酒井先生に報告したいと思っていたことがあるので
>ついでに報告させてください!> 先生はテストで英語力を測ることに対して懐疑的だということなので、
> こんな話はどうかなぁ~とは思ったのですが、
> やっぱり私はこれも多読多聴の成果のひとつだと思ったので、
> 先生に報告しておきたかったのです。はい、テストで英語力を測ることには懐疑的です。
でも、一部しか表していないけれど、こんな風に現れたよ、という
報告は大歓迎です。知らない人もいるかもしれないので、書いておきますが、
まだTOEICがこんなに広がっていなかったころ、ぼくがぼくの知る限り
ただ一人ですが、20年くらい前から一橋大学で、受講生にTOEFLの
受験を義務にしていました。また、TOEICの点数で英語の単位を出すなんていうことには大反対で
すが、電気通信大学でも10年近く前からTOEICの受験を義務にして
いました。もちろんそれは成績には関係させませんでしたが。>先日、といっても半年ほど前ですが、
>ふと思い立って、生まれて初めてTOIECを受けてみました。
>受けたと言っても本番の試験を受験したわけではなくて、
>自宅で時間を計って問題を解いただけのなんちゃってテストなのですが。
>(それなりに正確に点数を出したかったので
> 時間もタイマーでぴったり測って、もちろん途中で休憩も入れず、
> リスニングは再生ボタンを押してからはノンストップで・・・という
> 本番の試験と同じ条件で実施しました。)>受ける前から、リスニングはそこそこ取れるかと思っていたのですが、
>(以前どこかのサイトでTOIEC練習問題みたいなのを解いてみたことがあ
り、そのときスピード内容ともにとてもやさしく感じ、全問正解したので。)
>文法は苦手だし、ビジネス関係の語彙はまったくないし、なので
>リーディングはきっとがっかりするような点数だろうな、と予測していました。>実際リスニングはゆっくりすぎて眠くなってしまうほどでした。
>逆にリーディングは、前半の文法・語彙問題を解いている途中で
>「あぁ、これはよくても半分くらいしか取れないな」とガックリしました。>実際、出てくるのはわからない単語だらけ。
>一つの文の中に知らない単語が2つも3つもあるので、
>何のトピックだかさっぱり検討もつかないような文がゴロゴロ。
>前半は特に文が短い(文章じゃない)ので、多読で身につけた
>お得意の「文脈から判断する」というのが全く使えないのです。>児童書ばかり読んでないでビジネス書でも読んでいれば
>もう少しわかったのかな・・・と思いながらも、勘と勢いで
>どんどんマークして、長文はまぁまぁ楽しく(でもやっぱり
>知らない単語がいっぱい)解きました。「勘と勢い」・・・ここ、重要です。
>あちこちで「TOIECのリーディングセクションは時間が足りない!」
>「最後の○○問解く時間がなかった」などという話を聞いていたので、
>きっと自分も時間が足りなくなることだろうと考えて、ひたすら速読、
>斜め読み、止まらず、考え込まず、わからないところは勘でマーク、と
>本番ではないからこそできる大胆さでさばいていったところ・・・
>とばしすぎたみたいで、試験終了15分前に解き終わってしまいました。>そして、驚きの結果なのですが・・・。
>あんなにわからなかった、適当に答えたリーディングが、
>思いのほか正解していたのです!ぼくはTOEICを受ける学生に「みなさんの文法の知識や語の知識より
も多読で吸収した英語の方がはるかに信頼できるのだから、答えを出
すのに考えてはいけない、勘で答えた方がいい」といいます。実際、Hくんもおなじことを言っていますね。
>Rは正答率50%くらいかと思っていたら90%くらい正解していて、
>L490・R425の合計915点でした。>点数にも驚いたのですが(よくて650点くらいかと思っていた)、
>一番驚いたのは、あんなに適当に答えた問題が、見事に正解していた
ことです!>TOIECは答えがすべて選択式なので、理解できなくても正解できるの
ですね。パッと見て正解のわからない問題は、「なんとなく、これは気持ち
悪い」とか「なんとなく、これがぴったりする感じ」とかいうフィーリングで
答えを選びました。
>単語がわからなくても、何を言っている文なのか全くわからなくても、
>なんとなくで正解を選べるものなんですね~。きっとこれこそが、多読
の底力(それがよいことなのかどうかはわかりませんが)なのだと思います。もちろんよいことです。フィーリング、勘、これ気持ち悪い・・・!
> ちなみに、気になったので、間違えた問題の分析をしたところ、
> 10問中2問はケアレスミス(単にマークする位置を間違えた)、
> 7問は純粋な語彙問題(動詞4つの中からあてはまる単語を選ぶ等)、
> 1問は品詞の間違いでした。>きっと、実際の試験会場で受たら点数はもう少し下がると思います。
>本番の試験会場で解くのとはコンディションもプレッシャーもちがう
でしょうし。(どうせなら少しでもいい点が取りたいという下心もでてくる
でしょうし。)>それでも、多少なりともビジネス文書を読む練習をしてから受験すれば、
>900点くらいとれるかもしれない、という気がしています。
>受験料がもったいないので、必要に迫られない限り受験しないと思いますが。何か必要に迫られなければ、あるいは単に趣味や好奇心でなければ
受けることはないですよー! ちょっとでもTOEICの点数に意味を持た
せようなどと考えると、ただただ苦しい胸突き八丁・・・> ※多読多聴以外何もしていなくて、
> もちろんテスト対策も一切なしで、
> 初めて問題を解いて、時間もたっぷり余って、
> この点数というのはなかなかすごいと思いませんか?
> (多読開始前のデータがないのが残念です。)すごいです。はじめてで、時間があまって・・・ ・・・
> 多読だけではTOIECの点数は上がらない、みたいな意見を聞く度に、
> そんなことないんじゃないかなぁ~~多読以外のことをたくさん
> やっていることこそが逆効果になっているんじゃないかなぁ~と思って
しまうのです。
> (もちろん、体にある程度の英語が溜まってからお勉強するのは悪くない
と思うのですが。)ここもぼくの意見は控えます。(いつかまたお会いしたときにでも・・・)
>> > ありがとうございました!
> こちらこそ、ありがとうございました。
> お返事に関係ない話もつらつら書いてしまいました。
> 何か少しでも先生の研究の参考になることがあれば幸いです。> 中学1年か2年かくらいから気がつけば苦手になっていて、
> ずっと苦手で、自分には決してできるようにはならないだろうと思って
いた英語が、まさかこんな風に、読んだり聴いたり話したりできるようになる
日がくるとは夢にも思っていませんでした。> 今でも決して英語ができるようになったと自慢できるレベルではありま
せんが、少なくとも英語が何らかの形で必要になったときには、その気に
なって取り組めば不自由しない程度に使えるようになりそうだ、という
手応えを感じています。
> そして、あれほど強かった英語に対する苦手意識もなくなって、
> 酒井先生とSSSの掲示板と多読3原則にはとても感謝しています。
> (でも、やっぱり一番感謝しているのは、多読を始めなければ
> 出会わなかったであろうたくさん本たちと出会えたことかな。)> 解答し忘れている点やもっと詳しく聞きたいということがありましたら、
> またご連絡ください! それでは。ありがとー!
いまはお聞きしたいことはありません。
とりあえず、43番さんと、Hくんと?くんの変化をどう考えるか、
ここでまたしても大きく舵を切るのか、それで頭がいっぱいです。またそのうち意見交換ができるといいなと、ただいまはそれだけ・・・
43番さん、ありがとー!!!!
付け加えることはありません。
ただし、元のスレッドをご覧になるともっとよくわかるかもしれません。
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