2024年秋に実施した「全国公共図書館多読資料調査」(公益財団法人図書館振興財団2024年度振興助成事業)の調査報告書を公開しました。
この調査は、図書館による多読支援について、初めて全国規模で行ったものです。英語多読・日本語多読に適した図書の所蔵状況を中心に、多読コーナーの設置、関連イベントの実施状況、課題や展望についても尋ねました。1,023館の図書館に質問票を郵送し、571館から回答を得ました。さらに、回答館の中から、これまで「図書館多読シンポジウム」を開催していない地域の2館を選び、訪問調査も行いました。
今回の調査を通じて、多読をまだ知らなかった図書館に多読を知ってもらうきっかけを作ることができました。また、私たちが把握していなかった図書館でも、多読に適した図書が所蔵されていたり、多読に関する講座やイベントが開催されていることもわかり、 日本語多読への関心が高まっていることも確認できました。
一方で、多読導入の障壁として、予算の制約に加えて、職員が英語に自信がないと感じていることや、本の選び方に関する情報が不足していると感じていることも分かりました。今後は、そうした面での支援を進めていきたいと考えています。
今回の調査結果を基礎資料として活用しながら、これからも図書館での多読の発展を目指します。
調査の詳しい内容・集計結果は、下記よりご覧いただけます。
https://tadoku.org/lib/#lib_survey
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(理事 小川・米澤)