(いま復活した原稿(候補)をもう一度読んでみると、たしかにあの部分の翻訳は
これしかないような気がする・・・)
「さよなら英文法!」は準備した資料や原稿のほとんどを捨ててできあがったものです。
そこで、このカテゴリーでせめて一部は日の目を見させたいと・・・
削除されただけに、どれも毒が相当強いはずです。英語が「体に」染みこんでいない人
が読むと、いちいち細かいところが気になって先へ進めなくなる可能性があります。用法用量を守って、いや、よほど確固たる自信がないかぎり読まないことを勧めます。You’ve been warned!
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世の中よくしたもので、いちばん載せたい原稿が見つからなくなる・・・
あれはこの3月の末、ご存じの方はご存じでしょうがわたしのノート・パソコンが壊れました。ときあたかも最終原稿の期限直前。2度目に今度は完全に壊れたのは10月の末、こちらは印刷直前のとんでもないとき・・・ 悪いことは重なるもんです。
で、最終原稿の最後に付録としてつけたかった原稿が ↓ です。
世間もちったあ見てきたし、判断を私情で曇らせたことなく、知り合いだって五万
といるってえ立場として、いっちゃあなんだが、これまでお目にかかった一番すて
きなお方、つまりは、色恋、よみもん、信心からあすびの好みはいうにおよばず、
下ネタやら家のとっ散らかり具合まで腑に落ちるし、もめ事でもあれば、こっちも
一緒にはらはら心配したくなる、寝起きの臭い息でさえにくからぬ上にさ、浮き世
の酸いも甘いもかみ分けた分別の持ち主ってことになりゃ、ぶっちゃけたところ、
そりゃ、この私ってこったろうねえ。
リズムがいい! もちろんさらっと読める!! で、全体で何を言いたいかがそのまま表れている・・・
わたしは度胸がなくて、自分の試訳を採用してしまったけれど、もう一度読むと、うー・・・、しまった・・・ とおもー
(なお、「さよなら英文法!」を読んでいない人にはなんのことだかさっぱり
わからないはず。もうしわけないです。)
で、この翻訳をやったキワモトというのは高校時代からの友人で、わたしのいう多読の元祖です。わたしはキワモトが普段から言っていたことをそのまま多読三原則にして、やさしい本を見つけてきただけのこと・・・
わたしが多読授業に踏み切ったそもそものきっかけもキワモトのせいだった・・・
・・・わたしはオックスフォードで家族とともに1年過ごして帰ってきて、なぜだったかキワモトの家を訪ねた。(いや、いつだって別に理由などないのですが)で、うちのこどもたちがわたしはその前に英語など教えていないのに、1年間でとんでもなく英語を使えるようになったと様子を話し、「おとなもああなるといいんだけどなあ」とひとりごちたところ、キワモトはさらっと「なるよ」と言ったのであります。その一言で大学の授業で多読をはじめたわたしも偉かった!
(考えてみれば、多読はその出発点ですでに「をさなごのように」だった・・・)
キワモトは高校の頃からだれも考えていないことを言ったり、したりして数少ない友人たちを驚かせておりました。数少ない友人たち(いくら数えても3人を越えない)はそんな馬鹿なと思いつつ、時間が経ってみるとキワモトの言ったとおりだった、したことはわかると思いはじめて、舌を捲いたものでした。
で、キワモトの上の翻訳。あれをなんとか「男か女か」わからなくして、
最後の「わたし」を「てめえ」かなんかにできたらサイコーだったんですが・・・
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