先日(8月14日)「YYYちゃん」さんのオススメからXXXさんの多読サークルを突然訪問。おとなの人たちがゆったり、熱心に呼んでいる姿は実によいもので、あちこちの多読サークルを訪問したくなったのでした。
で、XXXさんからシャドーイングの劇薬について質問が来ました。XXXさんのメールを紹介がてら、わかる範囲でお答えしましょう。
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今日はシャドーイングについてご教示願いたくメールしています。
高校生に夏休み集中多読&シャドーイングをしてもらったのですが、シャドーイングの際、どうしても本を見ないと気が済まない何人かがいました。そこで、どうして音だけに集中できない(しない)のか、何で本を見たくなるのか、何が不安なのか、質問してみました。
原因を探る・・・いいですね。わたしはときどきそれを忘れるような気がする。いや、忘れているわけではないのかな? 「探る」ときに非常に遠回しに問うているだけかもしれません。(なんのことだかわかりにくいかな? 多読支援の具体的な仕方についての話です。いつかお話ししましょう。)
せっかく本を読んでいるのだから、やはり内容を理解したい。
これが答えでした。何十回も音だけ真似ればいいのよ、意味や内容を理解しようとしなくていいんだからね!と言ってもどーしてもだめみたいなのです(特にまじめなお勉強のできる生徒)。
なるほどね・・・ そういう人はかなり多いですね。わたしはいままで十分な数の経験があるとは思いませんが、かなりの割合でそう言う人がいると感じています。
そこで先生のブログを読み直し、スワヒリ語や「ノッティングヒルの恋人」といった劇薬をしかける!を試してみたいと思いました。
いきなり劇薬でもちっともかまわないと思いますが、ほかにも似たやり方はあるので、提案しておきますね。
たとえば Dr. Seuss や Mother Goose はどうでしょう? リズムやメロディーのおもしろさ、同じ音が繰り返されるおもしろさがあるので、場合によると「音のおもしろさ」が気に入って、「意味」を忘れられるかもしれません。
もっとも劇薬にしろ、Dr. Seuss にしろ、まだ実例は少ないので、たしかなことは言えません。様子を知らせてください。一緒に考えましょう。
スワヒリ語(他の聞いたこともない言語でも)などの音声はどういうものをお使いですか?またどこで入手すればいいのですか?
語学教科書だとどうしても間にすぐ日本語が入ってしまうものが多いですよね。
低次元の質問ですいません。簡単でいいので教えてください。
低次元なんかじゃないですよ!
スワヒリ語でもなんでも、わたしが使うのは www.bbc.co.uk のサイトです。そこから Radio → World Service と進んで
Radio in 33 languages をクリックすると
http://www.bbc.co.uk/worldservice/languages/
というページに行きます。ここに世界の33の言葉が並んでいるので、どれでも知らない言葉をクリックしてください。それぞれの言葉のページに行きます。
わたしは授業で(授業専用です。著作権違反の素材もあるので)30秒の音声素材を30種類入れた、多読導入CDを作りましたが、(いや別にたいしたものじゃありません。手間はかかりますが、それは酒井研究室の研究員Nさんがやってくれました)その中ではアゼルバイジャン語のニュースを入れてあります。
potさんに「劇薬」を処方したらとてもうまくいきそうなので、いまわたしの関心は、まったく知らない言葉を使う劇薬へと向いています。けれども、さきほど書いたように、Dr. Seuss やMother Gooseなら、本を聞き読みしながらシャドーイングできるので、より口にやさしい良薬といえるかもしれません。
XXXさん、ぜひどちらも試してみて、様子を知らせてください。
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