日本の古典も多読?

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とにかくみなさんにいただくメール、会ってうかがうお話し、ときどきのぞくブログ、
すべてヒントが山盛りで、なんとも言えません。
たとえばきのうの多読的おしゃべり会(南南南会)に参加して、
http://tadoku.org/kb/kb7.cgi?b=yayakoshiki&c=e&id=2417
こういう感想を掲示板に書いてくださった「紫」さんは、第1回のときに、英語は話せないといって、日本語で実にうらやましい体験談を話してくれました。
わたしの引退後の一つの夢です。

さて、第1回でお話した「紫的?多読の効果」をぜひメールにてと
お声を頂いたので、遅ればせながらメールにて綴ってみます。
第一回多読的おしゃべり会でもお話した内容ですが
その時も英語で話すほど英語を蓄えていないので
残念ながら殆ど日本語でお話することとなってしまいました。
いえ、多少英語を入れたような気もしますが
その怪しさといったらルー大柴のルー語以上・・;まだまだ修行が必要ですね。
多読的おしゃべり会への参加で楽かったことについては
別にまた書かせていただきたいと思います。
さて、本題です。
おしゃべり会へはすっかり聴くだけののつもりで参加した私は
当日に何も話すことがなかったので
周りに促されるままに、HN「紫」の由来についてお話をしました。
単に「源氏物語」が好きだから。
またこれがどう多読と繋がるのか、皆さんに指摘されるまで自分では気づかずにいました。
源氏物語と出合ったのは小学生の頃です。
すっかり魅入られてしまい、以来色々な日本語訳を手に入れては読み続けました。
訳が違うと微妙に印象が違うのは英語の訳本と同じですね。
大筋が同じでも微妙に違う。
面白いので何度も何度も同じものを繰り返し読み
違う訳のものをまた繰り返し読み。
そして自分の成長とともに自分の中での解釈も次々生まれたり沈んだり
とにかく今でも読み続けて楽しんでいる作品です。
解釈本や解説本は自分の解釈の妨げにもなるし
好みではなかったので、物語を訳したものしか読んでいませんでした。

ちょっとだけお邪魔します。この上の2行が多読研究資料としては印象的! 

読み始めて5?6年経った頃、高校生の頃ですが、
読み続けているうちに原文はどうなのだろうかと、
当然のことながら興味が沸いてきました。
古文は英語と同じくらい低空飛行の成績。苦手です。
読める自信はまったくありませんでした。
あるのは物語に対する愛くらいでしょうか。
ところがそうして読んでみたら
特に違和感なく頭に物語が入ってきました。
飽きるほど、覚えるほど、繰り返し訳文を読んでいたせいですね。
原文を通して自分が知っている物語の本物にやっと会えた感じです。
ここで、それって英語の多読と同じなんじゃない?というご指摘を頂きました。
なるほど?・・言われてみればちょっと似ている気も。
小さい時からの繰り返し読んだお気に入りの物語を
英語の原文で読むような感じ?
多分、多少難しくてもキーとなる言葉や文字で
どのあたりの話なのか見当がつきますよね。
そして気がつくと翻訳文よりもずっとずっと鮮やかに自分の中で
話がよみがえってくるような感覚。
原文で読むのが一番だよなぁ?・・と改めて嬉しくなるような感覚。
でもこれはその物語が好きだからこそ出来たことですね。
多読全般では通用するとも思っていません。
というか指摘されるまで考えもしませんでしたし・・。
でも「これを読みたいっ」という愛を持ったエネルギーがあれば
多少ムリムリでも違う言語に触れてみるのも悪くない!という。
読めた達成感と、原文に触れた充足感だけはしっかりと心に残ります。
他にもこういう出会いが一つでも増えたらまた面白いのでしょうね。
そんな訳で、多読はすっかり停滞中で3行絵本しか手を出さなくなっている私ですが
夢だけは広がり、
いつか読みたい飾り本はそれなりに増えてきました(^-^)v
そのうち愛情が増えたら?英語がもっと溜まったら?
シャドーイング以外に興味が持てたら?
開いてみたいと思ってます。(いつになることやら・・)
シャドーイングと言えば。。。
普段は音のみに浸っていて、たまに文字を一緒に見て
「あ、あの音ってこういう字を書くんだぁ?!」と気づくと
なんだか前から声だけ知っている人の顔をやっと見たような
面白い感覚を覚えます。
そして同時に「でもこれって昔学校で習った字かも?」と
英語オンチな自分にも再度出会う(^-^;

うーん、何度でも読み返したくなる文章です・・・
わたしはいつか明治からさかのぼって万葉集にたどりつきたいという
「野望」を持っているのですが、それは「愛」ではありませんね・・・
でも、さかのぼる途中で愛に出会うかもしれないし。
きのうのブログに書いた沖縄の塾では国語の先生が多読を実験中です。
(もちろん辞書は使っていいそうです。日本語ならわたしもそれは
 賛成ですね。英語のように辞書引きの癖はないのだから。)
この記事を読んでほしいですね。そうして感想を聞かせていただけたら・・・
そうだ、記事を読むようにお願いしてみよう!
古文に対する愛はあまりないので、どうも