「Tsubasa」さんから、わたしの授業を見た報告をいただきました。
毎年毎年、多数の方が見に来てくれます。
しかも毎年毎年増えて、今年度はおそらく延べ100人を越えるのではないかな?
みなさんもどうぞ見に来てください。
「授業見学」については「こども式」サイトの
http://tadoku.org/workshop.html#kengaku
をご覧ください。
なお、見学した人はかならず報告を書く・・・
などという決まりはありません。
どうぞ気楽に来てください!
昨年末、電通大学にて酒井先生の多読クラスを見学させていただきました。
遅くなりましたがその報告をさせていただきます。
1時間半の間に酒井先生が一人一人の生徒さんたちに
英語で熱心に話しかけていらっしゃいました。5?7分くらいかとは思いましたが、
話は本についての事だけではなく、趣味や日常のことまで及んでいました。
先生はきっとこうして生徒さんたちと触れ合いを大切にしつつ、
薦めてあげたい本を選んでいらっしゃるんじゃないかと思います。
また、先生の英語での会話に生徒さんたちもある人は英語で、
ある人は日本語で、それぞれきちんと答えていらっしゃる様子が印象的でした。
おじゃまとは思いつつ、私も生徒さんたちにできる限り英語で話し掛けさせて
いただきました。私事ですみませんが、自分には娘達しかおらず、
生徒たちもどちらかというと女の子が多く、男子大学生や、女子であっても
電気関係を学ぶような大学生さん達がどういった本を好んで読んでいらっしゃるのか
知りたかったのです。
きっとScience物とか、Instruction物が多いんじゃないかと、
勝手に想像していたのですが、意外や意外、
FantasyやClassic Talesを読まれる方が多かったです。
普段難しい事を学んでいらっしゃるので、
ここでゆったりした時間を楽しんでいらっしゃるのかもしれませんね.。。。
本を選ぶ理由もみな様々でした。
“絵が細かく内容を説明していてよみやすい。”、
“知っている話なので、展開が予想しやすい。”
歴史物や、人物史を読んでいた方は
“ふだんあまりこういうものを読まないので逆にこういう機会に
読んでみたいと思った。”
漫画を読む方も多いのですが、
皆さん割と日本語訳なしの漫画は読んでいらっしゃった。
“日本語にばかり目が行ってあまり英語を読まないから”だそうです。
“ただ楽そうだから”ではなく、きちんと理由や目的をもって
本を選んでいる方が多くて感心してしまいました。
実際半年で1万語レベルの本を読めるようになっている方もいらっしゃいました。
この方もこの春まではテキスト意外で英語に触れた事はほとんど無かったそうですが、
今では1時間で5、6千語を読めるようにまでなっていて
“特にCDを聴くようになってから、英語で読んで考えられるようになり、
英語の本が楽しくなった”と、おっしゃっていました。
読んでいる本の感想を聞いていると、彼の表情がとてもよくて、
本を読むことの楽しさに気づき、物語そのものを楽しんでいる様子が、
ひしひしと伝わってきました。半年でのこの成果、すごいですよね!
また、中にはこのクラス3年目で、100万語超えているという方も!
“今はこれまで読んでいなかったジャンルに挑戦中です”
と,とても頼もしいコメントをしてくださっていました。
ただの児童英語講師の私に皆さんきちんと受け答えしてくださったことが、
本当にありがたく、嬉しかったです。
私の英語にも、英語で答えてくださる方もいらっしゃったし、
日本語で答えてくださった生徒さんたちもとてもまじめに
受け答えしてくださっていました。
みなさん、根本的にとてもまじめで勉強熱心なんですね。
それが理由か、多読ノートを拝見させていただくと、
レベルアップが早い事に気づきました.。やっぱり皆さん優秀なんですよね、
つまったり、つまずいているという様子はあまりありませんでした。
多読を始めた人が“もうつまってしまいました!”なんていうケース、
よく聞くですけど。。。
その辺は酒井先生直々のさりげないナビがあるせいかもしれません。
ただ、読めるからこそ、レベル上げていかれているのだとは思うのですが、
“ちょっともったいないな”と思うところもありました。
ほとんどの生徒さんが、ORTをStage 4くらいまでしか読んでいらっしゃらないのです。そこまで読むと、違うシリーズ、レベルアップしたお話に
みんなで息を合わせたかのように移っていかれていました.。
ORT Step9まで読んでいらっしゃった方はほんの数名。。。ORTは、Stage 5からがおもしろいですよね.。
Magic Keyのお話を読まないのはあまりにもったいないのでは。。。。
いろんなお話や、レベルアップした本ももちろん貴重で、おもしろいと思いますが、
ぜひぜひ時には戻ってやさしい名作を楽しんでいただきたいと思いました。
しかし、私なら無理やり生徒にそう話して説得してしまうのですが、
酒井先生は違うのです。あくまでも上から物を言うような事はなく、
生徒さん自身による多読をほんの少しだけアドバイスを入れながら
じっくりと見守っていらっしゃるようでした。
あの姿勢、本当に見習わなくてはと思いました。
それから、とても素朴ですけど、ちょっと鋭い(と私は思っている)
質問もしてみました。
“多読は好きですか?”
“好きです.。。。。“ ”んん???。。。。?“
等、いろいろありましたが
“他の英語の授業より、ずっといい”
これが一番多かったです。
微妙な答えかもしれません。
でも、多読は読書や英語が一番じゃなくても、まったくOKなんですよね。
それでも楽しめ、効果があるからこそ、素晴らしいんですね。
“今寝ている学生達も楽しそうに読んでいる人につられていってくれたらうれしい”
(数名いらっしゃいましたね? (笑) )
とおっしゃっていた酒井先生。
すべての生徒さんたちに暖かいまなざしと思いやりを
向けつづけていらっしゃるんだなとつくづく思いました。
成績や実績を無視して授業をつづけられるほど、
大学は甘くは無い事は解ってはいますが、
そうした状況においてもやっぱり
基本、 “多読指導は“愛” なんですね。
いろんな事を学ばせていただきつつ、一番大事なことを再確認させていただきました。
酒井先生の生徒さんたちへの忍耐強く見守る気持ちがこのクラスみんなに届いて今後も多読を続ける生徒さんたちが増えていってくれたら素敵だなと
思いつつ大学を後に致しました。
児童英語の世界だけでは見えないものをたくさん学ばせて
いただきました。ぜひ皆さんも!
最後に、
見学を快く受け入れてくださった酒井先生と学生さんたちに、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。
もちろん、Tsubasaさんはいいところばかりを書いてくださっています。
よいところしか目に入ってこないのかもしれませんね。
実際に見に来てくださればいろいろ疑問も生じるだろうと思います。
ぜひぜひそういう率直な感想もお願いします。あと3年で、なんとか多読「的」外国語獲得の全容をうっすらとでも浮かび上がらせたいのです・・・!
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