多読では「辞書を引くな」とか、「わからないところは飛ばせ」とか、
めちゃくちゃむちゃなことをいいます・・・
「そんな手抜きなことで英語がわかるようになるのか?」
という疑問は多読に関する「永遠のFAQ」です。
で、SSSの掲示板の「Julie」さんが二つの実例を提供してくれました。
まず一つめ・・・
「ショーシャンクの空に」を読んでいて、
この単語しらないなあと思ったら、急に Holes の登場人物が浮かびました。
女ボスです。
Holes は少年院(更正施設?)が舞台、ショーシャンクは刑務所が舞台。そこの一番偉い役人の役職名の単語だとわかりました(つまり、院長とか所長とか、そういうこと)。
Holes(レベル6、児童書)を読んだときは、こんな単語忘れると思ってたのに、けっこう憶えてるんですね。びっくり。
そして、こんな単語憶えていても他の児童書には出てこないだろうし、役に立たなそうだなあと思っていたのに、スティーブン・キングの本で再会するとは……。
言葉ってつながってるんですね。(あたりまえか……)
つながって、つながって、世界を包む網になっているんですね、きっと。
だから一語だけ取り出して「単語」とかいって、無理やり覚えようとしても、それは言葉というものの本性から外れているのではないかなあ・・・?
で、二つめ・・・
辞書を引かないのに単語がわかる!?
投稿日:2007-01-19 Fri
多読をはじめたばかりの頃、辞書を引かなくて単語がわかるようになるのか不思議でした。今日は、最近した体験談です。
Wolvesブラックなオチのきいた絵本 Wolves を読んでいたら、狼たちがダンボール箱に入ってる絵がでてきました。
本文には a pack of wolves … と書いてあります。
なんで箱に pack されているんだ……?
狼の生態を説明しているところなので、狼は○匹?○匹で行動しますという意味になりそうなところでしたが、絵の意味がわかりませんでした。
頭の中に「?」のフラグが立ちました。(←これが大事!)
そう! 「?」のフラグが大事!
その後、Hatchet を読んでいたら、a pack of wolves というフレーズが出てきました。
この本は、ヘリコプターが墜落し遭難、手斧ひとつを頼りにサバイバル生活を送るという物語です。そのなかで、森の奥を探検したいけど、a pack of wolves に出合ったらどうしようという場面がっ。
このときビビビとひらめきました!
狼の群れを数えるときに、a pack of wolves と言うにちがいない。
こんなふうに閃くときは、実は、それまでにも意識していなかったけど、何度も同じフレーズに出合っていると思われます。
そしたら出てきました。
Magic Tree House の12巻 Polar Bears Past Bedtime をシャドーイングしていたら、狼の遠吠えがして a pack of wolves かも??という場面。
この本を読んだのはずいぶん前ですが、そのときは前後関係から狼の群れのことだなと思った記憶があります……(^^;
思ったけど、前後関係でなんとなく納得して忘れたようです(^^;
絵本で、狼がパックされている絵を見て、はじめてこの言い回しを意識したようです。
なんだー、3年前に出合ってるんじゃーん。
そして、ダレン・シャンを読んでいたら、また出てきましたよ。
狼の群れに出合って絶体絶命のピンチになります。
その騒動がおさまったあとで、登場人物の一人が
「a pack of vampire」という言い方をします。
詳しくあらすじを書けないのですが、
ここでは、ヴァンパイアを狼になぞらえるというジョークを
言っているのだなと思いました。
ニヤリ……。(^^)
いろんなことが繋がってきて、こういうのが言葉を豊かにしてくれるのだなと思った体験でした。
本日の結論
◆ 多読で多くのシーンで出合うことで、言葉が豊かになる。
◆ なんとなく流して読んでいた言葉でも、絵本で出合うと強烈な発見がある。
◆ やっぱり絵本はいい♪
実によいお味の結論でした・・・ ごちそうさま!
追伸 二つめの実例の出所は・・・
http://paperback.blog10.fc2.com/blog-entry-587.html
です。
一つめの出所が探せなかった・・・
そこで、埋め合わせに・・・
「辞書は引かない」(1)、(2)というところも見てください。
http://paperback.blog10.fc2.com/blog-category-29.html
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