この話題について、わたしやchicoさんの「姿勢」に疑問を持つ人もいるかもしれません。けれども、わたしの官僚不信は非常に根深いものなので、このまま行きます・・・
で、chicoさんの報告です。
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小学校英語必修化探索隊、キャップchicoです。潜入して参りましたよ〜。まず、現場の先生はフィリピン出身で、スペイン語、英語、日本語を操るマルチリンガルの素敵な方だったということをご報告します。発音は、やや母語の影響が強いタイプの方で、慣れないと聴き取りにくいかもしれません。しかし、問題はそんなことではなく、現場の協力体制、受け入れ態勢の不備につきますかね。
このあたり、わたしの「姿勢」とおなじです。一人一人の先生には少しも問題はない、この件に関しては。問題はシステム、組織全体、体制、態勢にある!
はっきり言いますと、5、6人の少人数だから成り立つ児童英語教室の理論やテクニックを40人近い子供達を相手にする学校教育に無理矢理導入している感じです。歌やリズム遊びならまだしも、ペアを組ませてロールプレイングするもんだから、”Hello. I like pizza.” ”Hello. I like rice ball.” ”I see.”っていうおちゃめな、しかもあり得ない会話になる訳です。
ありえない会話は文部科学省のお手の物です。
しかも、それを45分使って繰り返す。子供達は叫びまくり、先生も叫びまくり、担任は引きつり笑いで投げやりに過ごす訳です。私は、あまりの惨劇にみんなが気の毒で見ていられませんでした。もともと、児童英語の「ラーニングアクティビティー」なるものは、盛り上がってなんぼ!というように構成されます。ですから、40人でやればそりゃもう大騒ぎになる訳です。しかし、「騒ぎ」も度を超すと「騒音」となって、身体に害を与えるんじゃないでしょうか。あのスタイルの授業なら、私なら体育館または校庭でやります。と言っても、こんなおちゃめな会話は教えませんけど。大体”How old are you?”と生徒が私に聞いたら、目をまん丸にしてなんて失敬なことを言うんだ!と叱る所です。レディーに向かってね〜。子供だからまだ許されるけど、普通あり得ないでしょ!”Hello. How old are you?”って!こんなことなら、ORTのBig Bookを買いそろえて、CDかけて聞かせた方がどれだけいいか!
小学校英語は、まずは読み聞かせだろうと思うんですけどねえ・・・
その後、日本語でもいいから感想でも書かせた方が「平和」ってものじゃないでしょうか。現場の先生は、とても素敵な方なので非常に残念です。どうせなら、彼女の国や日本に対する思いを通訳を使って子供に伝えた方がどれほど「学び」に繋がる事か!と思います。
私は、実際の授業の数万倍もALTの先生との雑談が楽しかった。(授業前に30分程インタビューしました)日本に来た時、日本語が出来ずに困ったエピソードなど話題には尽きなかった。なぜ、そういう面白いことを子供達とシェアしないで、おちゃめな会話をくり返すのか!それは、現場を仕切る人達&その上の人達が現場を見ていないからでしょう。あんな状況ですと、「英語って変だよね。しかも、うるさいよね」と思う子がたくさん出て来そうです。いきなり”Hello. I like pizza.”ですから。”Hello.
This is a pen.”と何が違うんでしょう?で、やっぱり「読み聞かせ」でしょ?になる訳です。
絵カードじゃなく、絵本が必要です。物語です! ”What’s your name?”に”Oh, no! Not again!”と言える子がまともじゃないでしょうか!
これからも何度か潜入して、ご報告します。
chico
潜入報告、よろしくお願いします。
このブログを読んでいるみなさんに、文科省の言う「小学校英語」の実態を一端だけでもお知らせしましょう!
これは相当長い連載になりそうですね。
ほかの地域からの報告も、歓迎します!
ところでchicoさん、住んでいる場所を今後は明かさないようにしてくださいね!
なにはともあれ、ありがとー!!
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