多読と大学受験についてはさまざまな例があがってきていますが、これもその一つ。
東京のある高校で多読を中心に受験準備をした体験記です。本人の手になる報告というところに注目。
最後に、支援した先生の一言も付け加えます。これが痛切!
*******************************
♪多読体験記♪
まずは私の多読前の英語力からご説明します。
当たり前のように苦手だった訳ですが、まず、中学生のときに英検4級落ちた経験あり。
学校のテストは、英語を理解している、という訳ではなく、教科書全文ゴリ押し暗記をすれば70〜90点を取れてました。
英語の試験である程度の点数がとれていると普通は「英語ができた」ということに
なりますが、これが「本当に英語ができる」とは大ちがいということはわたしたち
みんなが体験していることです。(ではなぜTOEICの人気はこうも高いのか? 米国製だから?)
が、暗記が効かない実力テスト等では全くダメでした。
授業でも、多読を始める前は、教科書の短い英文を訳すのもつまるくらいでした。文法は説明されれば理解はできましたが、文章になるとチンプンカンプンでした。
ちなみに無勉で挑んだ高校1年のテストでは28点を取りました。
具体的な数字を言うと、多読開始直前の高校2年の冬の時点で、進研模試の偏差値は45くらいでした。
偏差値というものをよくわかっていませんが、数字だけを挙げるなら、わたしの指導したる生徒では30台だったという人も数人・・・
(でもいわゆる難関大学に合格しています。たいしたことではありませんが)
多読を始めたのが高校2年の正月すぎで、もちろん最初は一番レベルの低いものから始め、同時にVOAニュースを読んだり、とにかく英語に触れる努力をしました。
そこから高校3年の5月までは特別な問題集・単語集に手をつけることも一切なくただひたすら多読だけでした。あくまで進研の模試の数字ですが、とりあえず5月までで偏差値は10以上あがりました。
この時は、まだ英語を読めている感はありませんが、適当に読み流すということに慣れ、英語に対する抵抗感が相当とれた感じでした。
そこから多読と平行して長文系の問題集・単語集もやりましたが、あくまで問題慣れと英語に触れるのが目的で、基本は読み込みでした。
「読み込み」という表現に「おおー!」と思いました。「走り込み」みたいな感じだったのかな?
夏を過ぎると、英語を英語で理解する力がついた気がしてました。英語の長文を見ておこる拒絶感はもう完全になくなってました。
急にぱっとわかるようになったー!という感じは私はありませんでしたが、いつのまにかあれ?読めてるじゃんって感じでした。
これは非常によく聞く自覚症状(?)ですね。「いつのまにかあれ?読めてる!」っていう感想。
わかりやすいのでまた数字を持ちだすと、夏過ぎの10月の河合模試では偏差値60を超えました。最終的には多少上がり下がりはありましたが、センター模試で180を超えることもあったり、一年以内で偏差値45からここまでできたのは間違いなく多読のおかげです。
私は受験勉強のために多読を始めたので、当初はこのやり方に不安を覚え、いわゆる予備校の授業的知識が必要なんじゃないかと思ったこともありましたが、成績のあがり方と自分自身の感覚の変化(英語を英語で理解する、わからない単語が出てきても苦じゃない等)で多読の効果を実感してました。
もちろん受験英語的イディオムも一冊暗記しましたが、それも英語に慣れてる・慣れてないでは相当覚えも違ったと思います。
結果的に思ったことは要するに受験勉強だろうとなんだろうと英語が読めればそれでいい、ということでした。
読めるようになるにはとにかく読むしかない。単語を4000個覚えるよりもはるかに効果的だということを多読をしていない周りの友達と比べても実感しました。
これが私の多読体験記です。
実に素直に多読の受験への「効き目」を描写してくっださったと思います。Cさん、ありがとー!
しかしこういう平静な気持ちで振り返れるようになるには時間が必要だった・・・
支援した先生の思いでの中では・・・
しかし、XXXXXは....3年の夏くらいにパニクって、「塾の先生が全部品詞を解析して全訳しろっていうんだけど、本当にとばして読んでていいのか!」ってさんざんあわてふためいたくせに.....
ははは、それが生徒、それが多読、それが先生の宿命でしょうね。
多読最中の受験生はかなり不安なようです。どうですか、みなさんのまわりの受験生、受験経験者は?
最近のコメント