多読の特筆すべき特徴は幅の広さでしょう。いろいろな幅についてはいつか(?)くわしく書くとして、今回は多読をきっかけにみなさんの活動が「どれほど広いか」をメモしておきます。
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そもそも最初は文字通りたくさんの本を読むことを意味した「多読」は、みなさんが
活動分野を広げていくつれてどんどん読むことを越えていきました。そして広い分野のみなさんがそれぞれに多読をはじめてくださって、多読のはじめ方、続け方もどんどん広がっていきました。
その結果わたしは数年前から多読の特徴を
「敷居の低さ、天井の高さ、間口の広さ、奥行きの深さ」
と表現するようになりました。一つ一つ説明していると新装開店に間に合いません。
「多読はここまで来た!」はあくまでもメモなので、くわしくはみなさんからの質問があれば、新装開店後に解説します。
で、ごく簡単に・・・(?)
*年齢の幅 幼児から〜80才の方まで!
「その?」でメモしたように「暗記」はしなくていいとは
いうものの2才から80才の「こども」が等しく絵本から
はじめられるなんて、当初まったく予想していなかった!
*英語力の幅 ゼロから英検1級、TOEIC900点以上まで
これも当初は予想していませんでした。特に「上」の方に
ついては、かなり驚きました。わたし自身が試験というものの
空しさをまだ実感していなかったためです。いまでは、試験に
対する幻想からすっかり覚醒したように思っております。
*読む本の幅 絵本、SF、推理、文芸、名作、manga、
これはある程度予想していましたが、mangaまではいって
くるとは思っていなかった! まして「読む」ものでは
ありませんが、animeや映画、海外ドラマ、DVDまで入って
くるとは! それにいまは、YouTubeやニコニコ動画まで!
*住所の幅 東京からエル・パソまで
東京からシンガポール、南アフリカ、オランダ、イギリス、
アメリカ東部、エルパソまで・・・ まだまだ何回りもしそうです。
*時間と場所の幅 通勤電車、お風呂読書、寝る前、赤ん坊を寝かしつけながら
電車やバスの待ち時間
これはかなり予想していました。「快読100万語」でも、
「すき間読書」に触れていますからね。でも、多聴、audible、
iPodが登場して、「歩きながら」が入ってくるとは予想外!
*期間の幅 1年で1700万語〜1年で3万語!
これも本当にうれしい驚きでした。3年、4年、5年とかけて
100万語を達成する人たち・・・ SSSの掲示板でも何度も
書きましたが、そうしたゆっくり、マイペースの人たちこそ、
わたしの多読への信頼感を培ってくれました。そういう人たち
こそ、「多読は実質的な何かを得られる考え方」だということを
証明してくれたのです。変な言い方で、気を悪くする人がいない
ことを願いますが、短期間で100万語を通過する人たちは
「多読というよりは熱心さ」で成功した人たちかもしれないから
です。熱心な人だけが外国語を獲得できるというのでは、
わたしの考える「母語とおなじように」獲得できることには
ならないと考えたのでした。いわば、「やる気や、目標設定や、
環境と関係なく獲得できる道」をめざしていたからです。
*費用の幅 0円から 〜 1万2千円 〜 5億円
これもさまざまで、広い範囲があることがわかりました。
5億円というのは、表紙に英語が一語だけという本を100万冊
読んだときの費用です。(1冊500円として)
5億円は冗談として、現実には数千万円という人たちが出て
きました。いわゆる「多読貧乏」の人たちですが、中でも
児童英語の先生には熱心な人が多く、300万円分の多読用図書を
購入して、それを収容するために家を改造したという人、
自宅アパートの1階に空きが出たので買ってしまったという人・・・・・・
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0円という人はまだ出ていませんが、図書館多読でいつか実現したいものです!
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