たーどくーは続くーよ、どーこまーでもー・・・ ・・・

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SSSの掲示板で「ロマンスの女王」とわたしが勝手に呼んでいる「Raquel」さんから、
3000万語通過のメールをいただきました。
掲示板に書くのはためらわれるということでしたが、ブログでお祝いすることはなんとか寛恕していただきました。たしかに多読をよく知らない人が3000万語と聞いたらちょっと「引いて」しまうかもしれないので、ブログで記事にするくらいがちょうどいいかなと思います。
このメールの中でRaquelさんは、次の3000万語くらいで・・・ということをさらっと書いています。おー、多読の先がそんな風に遠くまで見通せるのか!と感動しました。
その上、Raquelさんはしばらく前から音にも進出しています。
そして音の方では「ヒストリカル・ロマンス」でアメリカのジョン・アダムズ大統領の時代に興味を持ち、いまはその伝記を朗読で聞いている! 春にお会いして、ブログにも書いた「ナビィ」さんとそっくりです。
先を遠くまで見通しているだけではなく、分野も広がっている!
多読が趣味になると、もうひとそれぞれで、どの人もいったい何をはじめるか、見当もつかない・・・
そこが楽しみです!!

酒井先生、こんにちは。Raquelです。
多読開始から約4年半、先日遂に3000万語を通過しました!
できるだけ沢山の本を読みたい、という執念以外の目標は何もなく、
特に変化もないので掲示板に投稿するつもりはないのですが、先生にはご報告したいと思いました。

特に何も変化はないということですが、わたしとしては「特に何も変化はない」
という報告そのものが大事な資料になります。ありがとー!

多読を始めたときはシンガポールに住んでいたので、英語をスムーズに話したり聞いたりできるようになりたいと思っていましたが、今は全く必要に駆られないので、今の目標は、できるだけ日本語読書のスピードに近づきたいと思っています。

ああ、これはわたしのなーがねんの夢でもあります・・・

2000万語からは月100万語が目標で、月によって80万語だったり120万語だったりしますが、だいたい安定してそのペースで読めるようになりました。
そうでもしないと、900冊の未読本は永遠になくなりませんから(笑)

ははは・・・ 
その上電子手帳(携帯?)で朗読も聞こうというのだからわたしも笑うしかない。

あまり変化は感じませんが、長時間読み続けられる体力(脳&身体)と、
読速が微妙に上がっていると思います。
次の1000万語で、もう少し速く長く読めるようになれるといいなと思っています。
なんか、アスリートみたいですね(笑)

そういう面はありますね。日本語の読書に近づこうとすると、どうしても
速さが気になる。もっと速く、もっと長く、もっと高く?

そう言えば、2000万語まではリスニングに全く興味がなかったのですが、
オーディオブックにすっかり嵌っています。
1年でオーディオブック25本、約180時間聞きました。
移動中や家事の時間など、物理的に本を読むのが不可能な時間も
オーディオブックのおかげで新しい本を消化できるなんて、
この avid reader にとって、目の前に新しい天地が開けたような気持ちでした。

これはまったくその通りで、「新しい天地」ですよね。
次の発明はカナル型の大きさでBluetoothを使った無線イアホン!
これがあれば会議中も朗読を楽しめるという・・・

最初の頃はつい、リスニングテストのように一字一句を聞き取ろうとしてしまいましたが、段々と多読と同じで、ちょっとくらい分からないところがあっても構わないんだというように
変わっていきました。

これが「多読の原理がほかにも使える」という意味です。多聴の第一原則は「一つ一つの音や語をわかろうとしないこと」で決まりかな?

興味のないものは読めないという偏食嗜好は、もちろんリスニングにも健在で、いきなりPB のオーディオブックから入門しましたので、最初の1冊目は翻訳で読んだことがあるもの、次はPB で読んだことがあるもの、3冊目は全く未読だけど翻訳やPBでお馴染みの作家という風にちょっとずつハードル(?)を上げていっています。

はい、これも多聴の「敷居を下げる」のに最適な方法だと思われます。
そしてみなさん、数百万語も呼んでいる人たちは、この「わからないところがあっても構わないんだ」、「ちょっとずつハードルをあげていく」方法で、あしたからでも多聴をはじめてくださいな。100%わかろうとする気持ちを捨てて肩の力を抜けば、すぐに朗読を楽しめるようになりますよ!

というのは、今見返してみて気付いたことで、当時は全く無意識に選んでいます。
ロマンス系を10本ほど聞いたあと、Audible にはロマンスで聞きたいものがあまりないせいで、次はファンタジーに手を出してみました。
Naomi Novik という作家のヒストリカル・ファンタジーで、ナポレオン戦争の頃を舞台に海軍に加え、ドラゴンにまたがって戦う空軍があるという設定です。

なんという滅茶苦茶な・・・!

ヒストリカルもの好きのわたしは、すっかり夢中になってしまいました。
ただ、船に関する専門用語などはほとんど分からず、ちんぷんかんぷんのままです。
読書では、知らない単語でも、読んでいるものに関する予備知識があれば何となく分かるし、単語を見て音が予想できれば、意味が推測できるという特技に助けられてるんですけど、リスニングだと、目で確かめられないし、え?と思っている一瞬で通り過ぎてしまう
ので、分からなくてもいいんだ、と割り切れないと、聞いていて辛いと思います。
それから、朗読者の声と読み方になれるまで、最初の1時間くらいは集中してしっかり聞かないと、理解度が上がりません。
あとどのくらい聞いたら、もっと楽になるのかなーと思いつつも、
楽しみのためだけに聞いているので、全く負担はありません。
正に、ハッピーリスニングですね。

・・・だ、そうです。これから多聴をはじめる人はぜひぜひ参考にしてくださいな。

読書では、ロマンス以外のものに手を出す余裕が全くないんですが(笑)、リスニングではどんどん他のものに興味が出てきました。
先日は、abolition がテーマのヒストリカルロマンスがきっかけで、アメリカ大統領のジョン・アダムスのオーディオブックがカートで待っています。
スペイン史ならともかく、アメリカ史の背景知識なしにどのくらい聞き取れるものか、聞くのが楽しみです。

その報告もぜひお願いします!

多読は新しい天地を開いてくれるとつねづね感じてましたが、アメリカの政治家の伝記を、英語の音声で聞くなんて、
4年半前のわたしなら、No way と言うでしょう(笑)

わたしだって、そういう人が出てくるかと4年半前に問われたら、
それはそのときにならなければわからない、と答えたでしょうね。
(多読普及の初期には「多読をやってどうなるんだ?」という質問
 をたくさんされたのです。いつも「それはわかりません」としか
 答えられなかったのだった・・・)

今のリスニングの目標本は、ジェーン・オースティンのコンプリートと、ケン・フォレットの「大聖堂」です。これ、40時間もあるんですよね。
とりとめなくなってしまいましたが、元気で相変わらず読んでいるうちに大台を超えてしまったというご報告でした。
話すことには興味がないので、シャドウイングもやる気がありませんが、あと3000万語後には変わっているかもしれませんね。
では、またいつかオフ会でお話しできるのを楽しみにしています。
Raquel

うーん、うれしかったぞー、Raquelさん!
元気で相変わらず読んでいる・・・そういう人が日本中にたくさんいると思うのです。
今晩はそういう人たちに向けてエールを送らせてください。
どうぞそのまま、Happy reading and listening!
Raquelさんの、中身たっぷりのブログはここです。
http://orchid.tea-nifty.com/
そしてブログの方の3000万語通過報告はここです。
http://orchid.tea-nifty.com/vida/2008/06/3000_85c3.html
どうぞみなさん一度訪れて、豊かな(豊かそうな)ロマンスの世界を
垣間見てください!