Fluency/Accuracy

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電気通信大学の学生で、とっても明るい、「よい加減な」学生がいるのです。
その人が、「先生、内定決まりました!」といって、きょう報告に来ました。
英語のプレゼンテーションがうまく行ったようなのです・・・
さっそく多読クラスで、多読と就職という話をしてもらいました。
そのとき話してくれたことが、「まつかわ1971」さんの記事で書いた
「これから少なくとも半年の話題」にとても関係があるので、
そのまま文字にしてもらいました。
I can English a little.とまったくおなじ「多読的おしゃべり」です!

 電気通信大学 夜間 4年 匿名
私は、酒井先生の多読授業を3年前期からうけさせていただきました。
最初は、辞書は捨てろ、分からないところは飛ばせ、面白くなかったらやめろ、の言葉に半信半疑でしたが、酒井先生もご承知の通り、私の単純かついい加減(良い加減)な性格で、言われたとおり、好きな本を好きなように読み進めていました。
後期には、英語の本に熱中している!自分に自信がつき、面白いと思った本や先生に勧めていただいた本をマイペースで読み、気づけば先生の期待するレベルに達していました。
かといって、TOEICの点数が何百点も上がったわけではありません。しかし、リスニングや長文には抵抗なく、むしろ楽しんで取り組んでいたことは事実です。
いよいよ、就職活動本番!無謀にも果敢に大手外資系企業に自分を売りさばいていたところ、ある希望する企業の最終面接で、「入社した際にもっともアピールしたいこと」を英語で5分のプレゼンテーションをするという課題が出されました。さすがに英語でのプレゼンテーションは不安で酒井先生に相談したところ、
『正しい英語でなくていい。自分の言葉で自分らしく表現しなさい。』
とおっしゃっていただき、それに従い、自分のつたない英語能力のまま、おそらく文法的にもたくさん間違いがあるであろうプレゼンテーションを、熱く語りました。そして、内定をいただきました。
企業からは「確かに英語は得意でないことがわかった。他の人は正しく難しい英語を必死でやっていたが、間違っていても君の方が伝えたい事がよく分かり、今日の中で1番良いプレゼンだった」と言っていただきました。
英語はただの言葉です。間違っていても伝える気持ちで「アイ アム ファイン」は伝わります。良い加減に楽しく英語を身につけられたら、いいですよね!!

さて、ここから「こども式」の新しい話題がはじまります。
それは Fluency Over Accuracy というテーマです。
実にこども式にふさわしい主題ですが、徐々に、何週間かかけて、
浮き彫りにしていきます。楽しみにしてください。
Fluency Over Accuracy という標語(?)からもうわかる人もいそうですが、
この人のプレゼンテーションに対して企業の採用担当者が言った言葉、

「確かに英語は得意でないことがわかった。他の人は正しく難しい英語を必死でやっていたが、間違っていても君の方が伝えたい事がよく分かり、今日の中で1番良いプレゼンだった」

の中に、Fluency Over Accuracy の大事さがあります。
「正しく」よりも「伝える」ことのほうが、はるかに大事なのです。
(((((((((試験は概して「正しく」を強調しますね・・・))))))))
「正しい」は「伝える」についてきます。
たくさん「伝える」うちに「正しく」なる、というのが、
こども式の仮説ですね。
量がすべてを解決する??これはまたしても合理的なようです。
そうすれば「良い加減」は自然についてくる・・・!