「パピイ」さんの続報です。
先日のパピイさんの投稿を記事にしたときに、
「パピイさんの辞書に対する嫌がらせって、どんなこと?」と
質問したのに答えてくれました。
酒井先生、こんにちは。
メールを送ったら、すぐにブログに載せられてビックリしたパピイです。
〉もう少し付け加えると、ヒストリカルロマンスで辞書を引くのは、
〉辞書に対する「嫌がらせ」のように感じます。
〉この最後のところはくわしく知りたいな。
〉どういう風な嫌がらせになっているのか?
ロマンス本紹介文を書くとき、日本語で なんて説明すればよいのだろうと、
日本語彙選びに辞書を引くのですが、たいていがビッグワード。
話の流れからどういう意味かは、だいたいわかります。
これって、ネイティブの読者も同じではないかと想像します。(>あくまで想像)
そんな一般的に使われていない単語まで辞書に載せているのかな?
と辞書を引くことって「辞書に対する嫌がらせ」のように感じます。
また、やさしい単語でも現在と意味が違う単語もありますよね。
例えば、
shift:女性の下着
slipper:ヒロインが舞踏会ではいている靴
ここまで辞書に載せとけよ というのも「嫌がらせ」に感じます。
ついでに、
辞書引きについて、ブログにのったメール文だけ
読むとなんだかなと思われそうなので補足説明します。
私の当時の辞書引きのやり方は、
一章づつ、わからない単語に印をつけながら読み通します。
それから、印をつけた単語を辞書で調べるのです。
読みながらわからない単語を調べていくやり方は、
読書が止まってしまい楽しくないことはわかっていました。
当時は返り読みもしていましたから、多読法ではありませんが
わからないところは飛ばして、次に行くことはやっていました。
この飛ばして次に行くことがよかったのでしょうね。
これをしないで辞書引きで本を一冊読むのは大変でしょうね。
ハリポタ第一巻で、辞書が役に立たないというのが実感できました。
それ以降は、ないよりマシというのが私の辞書に対する思いです。
では。
辞書が常に悪者というわけではありません。
英英辞典には味わってもいいくらいの例文があります。
けれども、英和辞典はほとんどすべて悪者ですね。
ついこの前も「ルミナス英和辞典」の題名の話しをしました。
英和辞典に luminous なんていう名前をつける「言語感覚」の人が辞典を作っている!
齋藤秀三郎の「なんとか」という英和辞典はおもしろいです。
例文も自然だし、その訳がまたおもしろい!
たしかに英語を自分のものにした人だなと感じます。
で、パピイさんの辞典使用体験談にあるように、みなさんはみなさんで
英和辞典の「役立たず」ぶりを発見してくださいな。
決してパピイさんがいうから、わたしがいうから、ではなくてね。
もちろん英和辞典を引こうという気にならない人は別に役立たずw発見することはないですが。
すでに英和辞典漬けを経験したことがある人で、「おー、たっぷり読んだぞ!」
という人は、ときどき引いてみて、「おー、こんなバカなことが
書いてある!」
という風に楽しむのもよいのではないでしょうか?
なお、パピイさんからこのあともう一つメールが来ましたが、
これはパピイさんご自身がブログに載せない方がいいとおっしゃるので、
記事にはしませんが、さわり(昔の意味)だけ・・・
酒井先生、こんにちは。
多読普及にとって、もうひとつの永遠の課題、FAQにもコメントします。
(このメールは、ブログにコピペ出来ない内容を含んでいますのでご注意を!)
みなさん知らない語彙や、難しい語彙のことをよく話題にされますが、
もっと簡単だけれど、多読(多聴を含む)でしか習得できない語彙もあると思いますよ。
特にここが目を開かれましたね。こういう言い方をもっとしようと思いました。
そうなんです。日常的な言葉ほど、英和辞典や学校英語では獲得しにくいのですよ。
だからこそわたしはORTの「やさしい」レベルを使って、学校英語でどれほどのことを
わたしたちは獲得したのかと問うわけですね。
そのひとつは、先の蘊蓄オフでも話題になった「冠詞」だと思います。
学校の英語の授業で最初の頃に習うものの、よくわからない。
文法書を読んで、理屈で理解しても、使うときにはいつも迷う。
「○○○○○○冠詞の本」などを買っても、役に立たない(>つまらないので読まない)
などなど・・・
それが前回もお話ししたように、私の場合、多読を通して、
「同僚の書いた冠詞が間違って使われた英文を読むと、意味がとれないことがある」
というところまで来ました。(そんな時は、冠詞と単・複数を無視した日本語脳で読み直します)
もうちょっとカッコよく言うと「可算名詞は冠詞を伴って、あるいは伴わないことで、
始めて意味(物語)がある」と感じられるようになってきました。
途中を省略して・・・
この冠詞ネタの話題は、(毒性が特に強いために)掲示板に投稿できませんが、
「多読で語彙が増える」ひとつの例ですし、
『多読(多聴を含む)は、最良の文法学習法』と言っても過言とは思えません。
もちろん、ここで言う「文法学習法」は、文法用語を覚えることではなく、
「こんなときは、こういうふうに言う、こういう言い方はしない」、
また、「英語では、こんな表現を使うことがある」ということを知ることです。
こうしたブログ記事は村ができたら分教場に収容します。
どうぞみなさん、どんどん報告をお寄せください。
もちろん、英和辞典は役立たずではないというメールも歓迎します。
分教場の資料室に保存します!
ただ、掲示板には文法同様、
「英和辞典ではわからなかったことがわかった!」
程度に留めておいてください。
では、よろしく!
パピイさん、蘊蓄オフでは冠詞関係なんかもいいねえ・・・!
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