先日、「ムギと王さま」という本のことをいつか書きますとお約束しました。
今晩はたまたま凪(なぎ)のように風の立つのを待っているので、この本のことを・・・
凪だったのはずいぶん前のことで・・・
きょうはむしろ気持ちがざわざわしています。
かっこよくいえば、気持ちを鎮めるため? に書いてみます。
(うそです。ただの順番です。うまく書けなかったら、また先延ばしだ・・・)
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「ムギと王さま」はわたしにとって特別な本です。
原題は The Little Bookroom ですが、最初知り合ったのはなんと、ともだちのretelling、それがこの短編集の最初の「ムギと王さま」という話だった! それからこの石井桃子さんの翻訳を読みました。だからぼくにとってはいつも「ムギと王さま」なのです。その後原文も何度も読んで、The Little Bookroomの名もしっくり来るようになりました。まえがきにはEdward Ardizzoneの挿絵があり、それも思い描くことができます。本に囲まれて、本に鼻をつっこむようにして読んでいる小さい女の子の絵です。作者エリノア・ファージョンの幼い姿でしょう。
昔、生活クラブ生協の書評紙「本の花束」に「こどもに贈る本」というコラムがあって、そこにたくさんの人がこどもに贈る本を紹介していました。わたしは「ムギと王さま」のことを書きました。(その後「こどもに贈る本」上下の中に収められました。)その中でも書きましたが、この本は「ささやかな奇跡をゆっくりと語ってくれる本」だとぼくは思っています。
きょうはどうにもうまく書けそうにないので、「ムギと王さま」のことだけ・・・
これはとっても不思議な話です。けれども、どこが不思議なのか?
村のノータリン(古い!)の作り話なのか、それとも時空がどこかでゆがんで、本当にそのイングランドの田舎の若者はエジプトの農村に生きていたのか?
それにしてもノータリンの若者の幸せそうなこと!
ラーが嫉妬するのも無理ありません・・・
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ああ、やっぱりうまく書けません。書けるわけはないのです。
だからエリノア・ファージョンさんが書いてくれたのです。
英語でも、日本語でもどうぞ!
こどもさんの読み聞かせに最適だと思います。
(でも、わたしはこの本を読み聞かせたこと、あったかなあ?)
またいつかこの本の中のほかの話について書きます。
次は「ガラスのクジャク」かな?
ほんの小さな、雪の結晶のように小さな、奇跡のお話しです・・・
The Little Bookroom: Eleanor Farjeon’s Short Stories for Children Chosen by Herself (New York Review Children’s Collection) Eleanor Farjeon Edward Ardizzone New York Review of Books 2003-10 by G-Tools |
ムギと王さま―本の小べや〈1〉 エリナー ファージョン Eleanor Farjeon 石井 桃子 岩波書店 2001-05 by G-Tools |
天国を出ていく—本の小べや〈2〉 エレノア・ファージョン 石井 桃子 岩波書店 2001-06 by G-Tools |
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