辞書を引くことについて、「グリーン」さんからのメールです。
イギリスの語学学校で英語と正面からぶつかった体験から!
日本人と外国人の学ぶ違いのご説明ありがとうございました。お礼が遅れてすいません。
辞書の話が出ていましたので、少し体験談をまた書かせてください。
イギリスに行くときに私は辞書を持っていきませんでした。単に重くて嫌だったのと、現地で英英辞書を買えばいいんだろう・・・と思っていたからです。で、すぐに買いました、そして全く手が出ませんでした。新聞は(タブロイド紙だけど品の悪くないものから開始、Quality Paperはとてもじゃないけどハードルが高かった)はなるべく読むようにはしていましたが、わからない単語なんてありすぎて、いちいち更につらい英英辞典なんて引く気にもなれなくて、わからなくてもそのままにしていました。ただ目で字を追っていた感じです。その頃はまだ日本的英語教育から抜け出ていなかったので、辞書を引いても意味がわからないという状況に耐えられませんでした。
タブロイド紙のことも、「辞書を引いても意味が分からない状況に耐えら」れないことも、まことにリアルです。
ということで、辞書を引かない(引けない)時期が2-3ヶ月続きました。少し引くようになったのは、先生が辞書は、例文を見るためにあるんだ、といった一言からでした。これは当時目からうろこでした。辞書って言葉の定義が書いてあるものだと思っていたからです。その先生が言うには、知らない単語を覚えるには例文をたくさん作ってみなさい、作ったものを持ってくれば直してあげるから、というものでした(これは実行しなかったんですけど・・)それから、定義はさらっと読み流して、例文をしっかり読み始めました。これなら少しはわかったんですね。そこから本当に少しずつですが、辞書を引くようになりました。
辞書の命は例文です! まったくその通り!!
ある時、きれいだった辞書が手垢にまみれてきたことにふと気づき、ちょっと感動しました。引くことが苦でなくなってきていて進歩が感じられてちょっと嬉しくなり、そしてその後は加速度的に読み始めました。「引く」というよりは読んでいました。
英英辞書には、1つの英単語に1つの日本語単語を対応させてしまう、で、なんとなく安心する、という弊害がない。英和辞典は広がりがないんですよね・・・(わかっていただけますか、この感じ?)英語の単語の意味を英語で説明されるのだから、単純な置き換えにはなりにくく、なんとなくわかったような、わからないような曖昧さに慣れてしまえば、イメージを掴んでいくクセがついてくるように思います。「単語を覚える」という観点からすると、あるときから「暗記する」というのとは明らかに違う覚え方になると思います。暗記じゃないから覚えると忘れにくいし・・・
定義を読んでわかる(私にとっては染み込む感じ)ことは実はあまりなく、それはさらり流して、例文をとにかく読んでいます。いくつか読んでふ???ん、って思うだけ。ふ??んと思えないことも多々ありますが、その場合でもまったくわからないわけではないので、その時はそれでよしとする。わかんないものはしょうがない。このいい加減さがコツ。Allyさんの「分からなければ時期尚早と諦める」と同じだと思います。
うーん、この辺、どの言葉も珠玉ですね・・・
「学習する」のではなくて、「体に染みこむのを待つ」構えになると、グリーンさんの書いてくださったことはするりと納得できるとおもうのですが、「学習しなければ身につかない」と考える人が多いの・・・
分かりたいと思うのを無理にやめることはないですが、Readingの途中に引くなら、とにかく1ページとか、1段落は読み切る、または2回目に出てくるまで待つ、とかから始めればいいのではないでしょうか?辞書なしで知らなかった単語が本を読んでいているうちにわかった、なんてすごく気持ちいいですよ。
「Ally」さん、読んでくれてるかなあ・・・? 「間者猫」さんの投稿で、Allyさんの言葉が琴線に触れたという人がでてきているのだけれど・・・
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