正会員がYYJ主催オンライン「日本語多読連続講座」の講師を担当しました!

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2023年5月からNPO法人YYJ・ゆるくてやさしい日本語のなかまたちで日本語多読連続講座「学習者が主役!はじめよう日本語多読支援」が開講され、正会員の高橋亘が講師を務めました。
全4回にわたる講座には、国内海外で日本語教育に携わる教師やボランティア等が参加しました。2022年に出版された『日本語多読』上下巻の内容を踏まえて日本語多読支援の概要をお話しつつ、参加者の文脈でどのように日本語多読支援を始めることができるかを中心に、小グループで話し合いを行いました。

<内容>

第1回:日本語多読の概要

学習者が主役である日本語多読の4つのルールや支援者の役割について触れ、いつどこで行うかという多読支援の形態別に実践例をご紹介しました。その上で、学習一人ひとりと向き合うために支援者はどのような支援が必要かについて議論しました。

第2回:多読用読みものの選び方

実際に多読用読みもの『どうぞどうも』を読んで、読みものにはどのような特徴があるか、またどのような工夫がされているかを考えました。多読に向いた一般の本についても紹介しました。

第3回:多読支援の実際

支援に必要な事前準備や、多読支援の運営上で注意することについて、自身の現場をふりかえりながら一緒に考え、解決策を探りました。また、先行研究の成果に基づいて、日本語多読の理論的背景や効果についてお話ししました。

第4回:多読用読みものを作る

イソップ童話『ウサギとカメ』に出てくる「じゃあ、あの山まで競争しよう」をどうやってレベル0では書き換えればよいかアイデアを出し合うところから講座はスタート。イラストを効果的に使いながら小グループでストーリーのリライト作業を行いました。

 

講座時間終了後には毎回「放課後タイム」と称した活発な質疑応答が行われ、日本語多読への関心の高さを感じることができました。参加者の方からは、講座受講後に早速支援を始めたという報告もいただき、とてもうれしく思いました。

皆さんからは「授業のすき間時間に多読を取り入れたい」、「参加者が落ち着いて本と向き合い親しんでいけるような場作りをすることも大切だと思った」、「ことばや文章だけではなく、多読の中でのイラストの効果についての話が興味深かった」などの有り難いコメントがありました。

今後も引き続き、NPO多言語多読では多読の普及に努めてまいります。

(正会員・高橋亘)