7月10日(土)東海日本語ネットワークの研修で多読の話をしました!

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7月10日、東海日本語ネットワーク(略称TNN)主催の「日本語ボランティア研修2021~開かれた地域社会をめざして~」の「第4回お話を聞く会」の講師に招かれました。
東海日本語ネットワークとは、東海地域(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)に在住する外国人の日本語学習を支援している個人や団体の情報交換、共同学習を促進するためのネットワークです。1994年に設立されたそうですから、もう27年も、シンポジウムや研修会を開くなどの活動を続けていらっしゃるんですね。
私の話のタイトルは「多読のすすめ」。オンラインでの会に参加された方は50名でした。
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東海地方のさまざまな場所で日頃、外国人に日本語学習支援をされている方たちが多読について関心をもち、集まってくださったことは、意外なことでもあり、うれしいことでした。

まず、多読とはどういうものか、従来のいわゆる「読解」とどう違うのか、多読の読み方、支援の仕方についてお話をしました。次に、どんな本を読んでいくのか図書の紹介をし、どんな様子で読んで、どんな効果があったのかについては動画を見ていただきました。

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その後、質疑応答の時間があり、1時間半の研修はあっという間に終了時刻となりました。
きっと、いろいろ疑問や質問もおありだったと思うのですが、対面のときのようにゆっくりお顔を見ながらひとりひとりとお話出来なかったのは残念です。ただ、その後の会員のみなさんの懇親会でも、多読の話で持ちきりだったと聞き、ああ、よかったと安心しました。

以下、事後のアンケートから参加者の声をいくつか拾ってみたいと思います。

・簡単なものから 読める言葉からでいい など 垣根を下げ興味を引かせる というのがキーワードだと解釈しました。
・アプローチ方法はいろいろあると思います。教室の形態や授業スタイルなどに合わせうまく組み入れることでひとつの指導方法になると思いました。この方法は欠かせないと思います。
・英語の多読しか知らなかったですが、日本語学習に応用する方法がよくわかりました。
・多読の資料を色々教えて頂き、本当に感謝しています。ルールを守って指導に取り入れていきたいと思います。
・日本語教育に直接携わっていませんので、専門的なコメントができませんが、私が個人的に英語の多読を実践しているので、言語学習の中での多読については大変理解が進みました。
・学習者の方々が熱心に、そして楽しそうに読んでいらっしゃる様子を映像で拝見し、自分で選んで読むことの大切さを感じました。
・音声を聞きながら読んでいく「聞き読み」にもたいへん興味を持ち、自分自身も外国語の学習で取り組んでみたいと思いました。
・多読のルールや実践の内容を知り、多読の良さが理解できました。「とにかくまず『日本語の海』に入ってみる」の言葉が印象的でした。
・多読の原則や支援法について具体的に知ることができました。教室の様子を動画で見ることができて、活動のイメージがわきました。

みなさん関心を持ってくださったようです。
ボランティア日本語教室には、「多読」がなじむのではないかと日頃感じていますので、ぜひ、少しずつ取り入れてくださったらうれしいです。

(粟野 記)