英語の先生たちのメーリング・リストから・・・

2012年4月 9日
カテゴリ : 学校訪問, 多読と受験, 多読支援
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多読村には何らかの形で多読支援をしている人たち(主に先生)のメーリング・
リストがあります。大変活発で刺激的なやりとりが耐えないのですが、
一つ一つの投稿をみるにつけ、多読授業を実践している先生たちは常に
焦燥と不安の中にいることが伝わってきます。

生徒はちゃんと英語を楽しんでいるだろうか?、吸収しているだろうか?、
楽しんでいないとしたらなぜだろうか? といった基本的な不安から、
この子はたくさん読んでいるけれども、受験に幸いするだろうか? といった
拡張版の心配まで、枚挙に暇のない数の気がかりなことがあります。
そうしたいくつもの懸念をすり抜けて卒業時にうまく行ったと判断できるかどうかは、
ほとんど賭です、今の段階では・・・

下に紹介する先生の場合も同じです。今回は吉と出ましたが、
それでもほかの生徒一人一人について、そしてこれから多読授業を受ける
一人一人について、先生方は常にハラハラドキドキを続けることになります・・・

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今回紹介する投稿の主はある公立高校で多読を採り入れた授業を実施中です。
そして、3年間一人一人の生徒を見守ってきました。

その中でも特に、最後まで吉と出るか、凶と出るか分からずに、
ハラハラし続けた例です。

私の生徒の話
 
中学1年次英語「2」2年次「2」3年で少しがんばって「3」の生徒(公立中)
 
一般入試じゃどこも受からないとわかってたので推薦でうちに狙いを定めた。だから都立模試も受けたことない。
 
1年~2年中ごろまでは、500語以下の本を500冊以上読んだ。(1000語くらいのを読んでみればとアドバイスしたけど無視されました。)
 
2年半ばに、Franny K Steinシリーズを読み始め「面白い」と言っていた。結果全巻読破。
3年になると、Rainbow Magic。28くらいまで読破。
 
受験勉強は、夏休みまでは多読、夏休みからは、センター過去問と第一志望校(代ゼミランキングで偏差値52)の過去問。
(辞書使ってやって、それでもわからないところを私が教えるスタイル)
 
冬休み前の状況
・長文はそこそこ(8割程度)できるが文法問題は壊滅的。
→文法は捨ててもいいと言ったが、納得できないようだったので、桐原の「エイヒン」をひととおりやった。
 
 
センター試験 115点→過去問では130くらいとれていたのでちと失敗したか?(冬休みに文法をやらせたのがアダになったと思いましたが、本人がショック受けるとまずいので何も言わなかった。)
 
センター後、第一志望校の過去問を12~3回分。最後まで文法問題は3割程度しかできなかった。
 
結果。センター利用、一般とも合格。
 
(センターは、国・英・簿記、一般は国・英・日本史型と国・英型両方合格。簿記はすごくできるので、センターは簿記でかせいだのでしょう。日本史はそんなにできないはずなので、一般は英語で挽回したか。国語は安定してました。)
 
 
多読が好きになって、受験も私を信じてやってくれた子が合格してほっとしました、というお話。

最後の一文から伝わってくるこの先生の生徒への思い、安堵・・・

これからも多読支援をする先生方の思いがなんらかの結果となって
先生そして生徒の気持ちに明るい光を灯しますように・・・