1月10日(日)オンライン「日本語多読授業入門講座」報告

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2021年、最初の入門講座には、10名の方が参加してくださいました。
国内は、京都、愛知、東京、茨城から、海外はスイス、フランス、ドイツ、アメリカ、オーストラリアからです。コロナ禍にあって、遠方の先生方とこうしてつながれるのは、本当にうれしいことです。
日本時間4時に開始。「日本語多読とは?」の概論を担当したのは正会員の高橋亘、実践報告は同じく纐纈(はなぶさ)憲子でした。

210110多読入門講座写真

今回は、講師の高橋より事前に「予習課題」が出ていたため、みなさん、ある程度多読がどんな風に行われるかイメージを持って臨まれたのではないかと思います。
まず、「多読とはどういうものか」について説明。学習者主体でひとりひとりが楽しく読むという点が強調されました。「辞書を引かない」「進まなくなったら他の本にうつる」などの多読の4つのルールに続き、支援者の4つの役割も示されました。多読する環境を整え、ひとりひとりをよく見て教えるのではなく、多読がうまくいくようにサポートすることが大切だということです。
その後、教室活動、そしてオンラインも含めてどんな読みものを多読したらよいのかウェブサイトをお見せしながら紹介しました。

後半は、纐纈(はなぶさ)が、アメリカのノートルダム大学で8年近くやってきた多読授業実践を紹介しました。
詳しく授業の内容や評価について語った後、「読書しているとき、頭の中で何が起きているのでしょう?」という問いかけがありました。
参加者のみなさんの中から「想像している」などの答えが上がると、
「母語で本を読むときと同じように、日本語の本を読んで、頭の中で『絵』を描けるようになってほしい。そのためにはまずは絵の力を借りなければ」と日本語で本を読むときの絵の大切さが語られました。

二人の話のあとは、小グループに分かれて話し合いながら、質問を書き出していってもらいました。
「本を用意するのが困難だがどうしたらいいか」「精読と多読は別ものなのか」「マンガや雑誌も多読に使用してよいのか」「どのくらいの時間を多読にあてたらよいのか」などたくさんの質問が出て、粟野も含めスタッフ3人で答えました。

本嫌いの学習者への対応ややり方のイメージがいま一つつかめず不安な方には、ぜひ「お試し多読」をまずやってみてくださいとお話しし、やや時間をオーバーして、6時半頃終了しました。

以下はアンケートからの抜粋です。

・実践の具体的なことを聞くことができました。
・とてもわかりやすく勉強になりました。
・ブレイクアウトセッションで似ている状況で教鞭をとっていらっしゃる先生と意見交換ができました。
・事前にお送りいただいたビデオなど、参考になりましたし、グーグルドキュメントなど全体的なオーガナイズも素晴らしく、戸惑いなく受講することができました。
・多読授業について、オンラインで実施することのリミット(紙の本にアクセスできない、紙の本の著作権の問題)もありますが、オンラインだからできること(遠くにいても参加できる)のメリットも感じました。
・おためし多読から取り入れてみようと思います。
・「多読」に興味の持てない学生がいたら、どう対応したらよいのかな、と思いました。
・ヨーロッパからも参加しやすい時間帯に設定していただいて助かりました。

以上

(粟野)