第7回 シンポジウム「図書館多読への招待」 in 岐阜 【基調講演報告】

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11月8日(日)、第7回シンポジウム「図書館多読への招待 in 岐阜」が岐阜県図書館で開催されました。「公立図書館に多読を普及させたい」と、西日本、東日本と交互に年1回、行ってきました。
今年は新型コロナ感染拡大も心配される中、会場には多くの方が来場してくださいました。受付では検温、手の消毒があり、会場内は席を空けてソーシャルディスタンスを保つ体制は、当然ながら過去のシンポジウムにはなかったものでした。

まず、岐阜県図書館の担当者である司書の岩田さんの全体報告からご紹介します。

2020年多読シンポジウムは、本当に充実した一日でした。
2020年8月から外国書籍関係の業務を前任者から引き継ぎました。シンポジウム当日は、なんと自分も事例発表をしなければならないと聞き、焦りました。準備をせねば!と勉強を始めましたが、多読のシリーズ名を表すアルファベットの羅列(ORTやらUYRやら・・・)にぶち当たり、さらに焦りました。これはいまだに覚えられません。

しかし、当日は本当に良い一日でした。まず午前の講演会、酒井先生の自由闊達な弁舌で、あっという間に多読の世界に引き込まれました。そして午後のシンポジウム、各所での多読に関する取り組みを知ることのできる、大変貴重な機会になりました。

何より、多読に関わる皆さんが集まった会場の、静かな熱意と温かい空気に驚かされました。自分は多読の世界に足を踏み入れたばかりですが、このエネルギーの充実度と、皆さんの生き生きとした表情を見て、多読界(?)の未来は楽しく明るいものになると直感しました。

まずは、私もこれを機に、自分で多読をやってみようと思いました。この度は、岐阜で開催して下さり、そして岐阜まで足をお運びいただきありがとうございました!(岐阜県図書館/岩田)

岩田さん、ご報告ありがとうございました。岐阜県図書館の図書館長、司書の皆さまには新型コロナ感染対策をはじめ、今年度の開催にあたり大変なご尽力をいただきましたこと、あらためて感謝いたします。

午前の部:基調講演/多読体験ワークショップ「英語多読への招待 図書館の森に多読の木を植えよう」

まず、シンポジウムの開会の辞として、岐阜県図書館 北川館長が英語多読について簡潔に適切に紹介してくださいました。館長自ら、英語多読関連の本を読み、理解してくださっていたこと、そして、なんと最初から最後まで最前列で聞いてくださったことに、一同感激しました。

続いてNPO多言語多読 酒井理事の講演です。子どもから大人まで楽しめる英語多読について、最初の一歩を詳しくお話ししました。
講演は、昨年公開されたドキュメンタリー映画「ニューヨーク公共図書館」を観ましたか?という呼びかけと、この映画の予告編上映から始まりました。この予告の中の「図書館は人なんです」という言葉から、図書館は地域の知的活動のハブであり、その中に英語学習も入るという説明がされました。
多読に必要な大量の資料と、人が集える場がそろっていて、誰でも無料で利用することができる図書館は、英語多読にとって理想的な環境なのです。

では、多読とは何でしょう。
多読は、多読三原則「辞書を引かない」「わからないところは飛ばす」「進まなくなったらやめる」を利用した英語の本の読書、日本語の読書と同じように楽しめばいいということでした。そして、「読む」から「観る」「声に出す」「語る」と英語を使うことにつながっていくことのだという話が続きました。
そこでいよいよ、多読を実際にやってみるワークショップのスタートです。
文字がほとんどないレベルの Oxford Reading Tree を会場の皆さんに実際に読んでいただきました。字を読むのではなく「絵を読む」など、学校の英語の授業で習ったこととの違いに驚かれた方もいらしたかもしれません。場内の笑いが続いた講演の後、質疑応答では会場から活発な質問が続きました。

2020-11-08 11 48 42-s

アンケートより(抜粋)

  • 全体を通してとても参考(勉強)になりました。ありがとうございました。もう少しパワポの内容が聞きたかったです。
  • ほんとに何もかも目からうろこでした。一緒に来る予定だった娘もぜひ×10連れてきたかったです。そして一緒に読んだリーディングツリーの読み方をあやまりたいです。
  • 英語教育で学んだ英単語の意味と、日常で実際に使われている意味とは違うことがあるとわかり、驚きました。
  • なかなか取り組みにくかった英語の世界に一歩踏み込んでみたいと思いました。何か自然に身の回りに英語を感じる方法をさがしてみたいと思います。
  • はじめて多読シンポジウムに参加させていただきました。多読についてギモンに思っていた部分がはっきりさせることができたり、目からうろこの2時間でした。大変おもしろかったです。
  • 県図書館でORT(YL0.3-0.5)を借り始めてから半年ほどになるが、どうしても真面目に努力・辛抱を大切にしてきたが、本日の講演で多読には「いらない」ことが重要ポイントで、今日から「わがまま」に「楽しく」をモットーにゆっくり多読をのんびりつきあいたい。
  • 文字だけに着目するのではなく、絵で表された内容をよく見て、その上で表現されている内容を理解するという姿勢。自分がかこさとしの絵本を読んでいたときもそう言えばそうだったと思い返しました。
  • 辞書がいらないというのは驚いた。絵から入るとは思わなかった。40年間英語ができなかったができなくて良かった。英語ができないので、参考にしたい。
  • 多読についてほとんど知らなくて、多く本を読むことだと何となく思っていた。英会話は長く習ってるけど、なかなか上達しなくて今回何かのキッカケになればと思い、参加しました。とりあえず子ども向けのアニメを見てみようと思いました。
  • ORTを子どもと読んでいます。絵をしっかり見ること、日が経つと忘れてしまうので、三原則と共に日々頭に置いて多読をしていきたいです。三原則の③はなかなか抵抗がありますが、③をできるようになれば、気軽に楽しく多読に取り組めると思いました。新しい知識を吸収することができてよかったです。
  • 「昭和のようなことは無し!」楽しいということが一番大切ということが印象に残りました。「on」「cross」目からうろこでした。
  • 絵ばかり(のみ)の英語の本!! わくわくしました!
  • 娘(2歳半)にORTを使い、多読をやっているところです。今回の講演で、多読において「子どもがやらないことはやらない」というお話がとても印象的でした。英語を教えている立場として、生徒たちにもどんどん多読を取り入れていきたいです。
  • 楽しいこと、子どもの目が輝くことが大切というおはなし、共感できました。
  • 今日は本当にありがとうございました。感動いたしました。齢70過ぎですが、再び「カサブランカ」で愛の言葉を聞いてみます。
  • 2人の子供に幼少期からずっとよみきかせを続けています。すべてのお話しがとても参考になり、改めて楽しむことが大切だと気づかされました。ありがとうございました。
  • 英語の力を総合的に高めたいと願っています。「読む」ことが他の力(聞く、話す、伝えるなどの言語能力)にどういう影響があるのか、とても興味があります。
  • 酒井先生がお元気で明るいので楽しい会でした。80代の人間国宝の方の話は励みになります。
  • 多読で大切なこと。読書の場、楽しい、音、絵、映像。支え合う仲間、語り合う仲間→あたたかいつながりを感じました

(NPO多言語多読 理事/小川)

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