10月29日(土) 日本語多読の本づくりワークショップ!

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10月29日に、日本語多読の本づくりのワークショップを行いました。
私たちの活動の大きな柱、日本語多読の本づくりは、これまで日本語教師を中心に集まって会議をしながらじっくりと作ってきましたが、今回は、発想をがらりと変えての本づくりワークショップです。ポイントは2つ。

・日本語学習者と日本語教師ではない日本人が交流しながら読みものを作ってみる
・その場で手に入る材料で、その場で作る

さて、このイベントに集まってくださった日本の方は5人。学習者は、中国、香港、ロシアからの3人でした。

この形式のワークショップは、教師仲間のSさんが、ワークショップデザイナーの友人と一緒に計画してくださったものです。
これまで、私たちは、ゆっくりじっくり読みもの作成を続けてきましたが、時間がかかりすぎて量産できないという大きな欠点がありました。それを克服するために考えられたのが、一人の学習者の読みたいものを引き出して、その場で作っちゃうという形です。
というわけで、私たち日本語教師は、この日ばかりは脇役で、みなさんの作業を傍観していました。

初めての試みで、どうなるのかわくわくどきどきでしたが、結論から言うと、ワークショップデザイナーのみなさんの上手な誘導で、何とか和気あいあいと読み物を作ることができました!

ワークショップは、まず、参加者にNPOの事務所の本棚から、好きな表紙を選んでもらうところから始まりました。そして、選んだ理由を簡単に言いながらの自己紹介。

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その自己紹介から、興味の合いそうな人をマッチングして学習者が一人、日本人が1、2人入った3つのグループができました。

そこからは、それぞれのグループの活動です。
模造紙に貼られた数十枚の写真から、学習者が気になる写真を選んできて着席すると、どうしてその写真を選んだのかについて各グループでおしゃべりが始まりました。
それが、どんな話を作ろうかという話につながっていき、写真を探したり、絵を描いたり、ストーリーを考えて文を書いたりなど、みなさんせっせと忙しく働きました。

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正味1時間半ぐらいでしたが、みなさん手際よく作業を進めて、ほぼ3作品が完成しました。
そして、発表タイム!それぞれトピックは学習者が提供した「ハロウィーン」「京都旅行」「日本で不思議に思うこと」でした。

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ハロウィーンの仮装などにも見られるように、自分たちで作ってお互いに楽しむ若い人たちのパフォーマンス文化なのか、参加者の創作意欲に火が付いた?ようです。みなさんが「本当に楽しかった!」「時間が足りない!」「もっとやりたい!」と言ってくれてほっとしました。その後も自主的に手直しや、作成を続けているグループもあるようです。

さて、このようなスタイルから今後、どんな作品が飛び出すのでしょうか。そして、それが、どう学習者に受け入れられるのでしょうか。新しい形に私たちも興味津々です。

今年中には、このNPOのサイトで発表する予定です。お楽しみに!

(粟野)