2016年3月27日(日) 第4回多読祭り報告!

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桜もようやく咲き始めた3月最後の日曜日に、第4回の多読祭りが開かれました。もはやおなじみとなった駒込の文京学院大学女子中学校・高等学校の広々としたBALスタジオを会場に、午前11時から午後5時まで、色々と本当に盛りだくさんの1日でした。参加者は今回も100名を超え、遠方からはるばる駆け付けてくれた多読仲間もたくさんいた上に、今年は多読草創期からの実践者、言わば多読開拓者・多読パイオニアの方々も大勢顔を見せてくださって大賑わいでした。

スタッフや参加者が付ける名札、ただの名札じゃつまらないと、本のジャンルや様々なTADOKUアクティビティ、所属グループ等のシールがたくさん用意されていました。各自思い思いに自分をカテゴライズして、楽しそうにシールをペタペタ何枚も貼り付けた姿は、傍から見るとちょっと奇妙だったかもしれませんが、知らない人とでもシールをきっかけに話が弾む場面もあって、大変好評でした。

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トップバッター酒井先生の講演は、今回の多読祭りにはNPO多言語多読の理事たちはほとんど関わっておらず、多読仲間の有志が委員会を作り、アイディアを出し合って作り上げた旨の報告とお礼の言葉で始まりました。初めての人に向けた多読とは...の話から、多読を言い出した2002年から草創期のエピソード、更に最近3年半のNPOでの講座の体験や蓄積から見えてきたものと、いつになくコンパクトにまとまった内容で、あまり脱線もなく時間通りに終わり、かえってスタッフが拍子抜けするほどでした。「多読・TADOKU」が大きな節目の時期を迎えているという先生の言葉には、多読10年選手も最近始めた人も、それぞれに何か感じるものがあったのではないでしょうか。

講演終了後にオープンした恒例のチャリティー洋書フリーマーケット、今回は比較的多読経験の長い参加者が多かったのか、あるいは慎重派が多かったのか、一人で山のように買い込む姿はあまりなく、激しい争奪戦もなく、穏やかに推移しました。巷の古本屋ではあまり値段が下がらないGR(Graded Reader)がほぼどれでも100円、こんな機会はそうそうありませんね。探していた絶版本が手に入ってうれしかったという声もありました。TADOKUが電子本や映像媒体に広がりつつある今、紙の本の需要低下がフリーマーケットにも影響してきているのかも知れません。

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もう一つのチャリティー企画、NPO会員の方々の手作りお菓子販売も大好評でした。その場で食べるもよし、持ち帰って楽しむもよし、ティーケーキやフルーツケーキ、クッキー、スコーン、早々に売り切れたものも多かったので、お目当てのお菓子を買い損ねた方には申し訳ありませんでした、来年にまた期待しましょう。皆さんのご協力でチャリティー販売の総額は76,700円となりました。ありがとうございます。NPO多言語多読の今後の活動資金として大切に使わせていただきます。

午後の部最初のイベントは、“I Want My Hat Back” の多言語読み聞かせでした。この対話形式の1冊の絵本を英語・日本語(大阪弁)・韓国語・スペイン語の4か国語で、数フレーズずつ入り乱れて読み聞かせをするという前代未聞のユニーク企画、かなり面白かったです。日本の翻訳本『どこいったん』が元々関西弁で訳されていたこともあり、日本語は大阪弁ネイティブの方が担当、観客の笑い声がひときわ大きくなりました。

続いてはNPO多言語多読の活動報告。粟野理事からはにほんご多読の海外での研究発表の様子、段階別読み物「よむよむ文庫」の販売が好調で、今年1月には電子本としても出版されたという報告がありました。韓国語多読の活動も2年となり、昨年10月から始まったスペイン語多読のグループは月に2回の集まりを楽しんでいるそうです。

NPOの英語多読講座の卒業生からは、講座生とOB・OGが関わる ‘Project TADOKU’ の報告がありました。英語絵本の読み聞かせをYouTubeにアップロードする人や、英語絵本の翻訳に挑戦する人など、講座仲間が互いに得意な分野を生かして苦手なところは助け合いながら、受容だけではない、発信するTADOKUアクティビティに取り組み楽しんでいる様子が伝わってきました。

「多読出身者の多読以後の例」として社会人先輩タドキストお二人の体験報告もありました。一人はInternational Draughtsという英語圏ではあまり盛んではないボードゲームにはまった結果、英語以外の外国語の文献を読んだり、他国の方々との対戦やコミュニケーションに多読で培った体験を生かしているというお話でした。会場にはこのインターナショナル・ドラフツの体験コーナーも設けられていました。もうひと方からは、インターネットを駆使して国境を越えたコミュニケーションの可能性を実感したという体験報告がありました。お二人とも酒井先生が多読を言い始めた2002年から英語の多読を始め、楽しみながら続けた結果、いつの間にか知識としての英語ではなく、コミュニケーション・ツールとして英語を使えるようになっていたことを体感したようです。

更に ’eLibrary USA’ の紹介と登録方法の経験談や、多読フォーラムを母体とするSkypeを利用したおしゃべり会、「eおしゃべり会」「すぴなっち」の実践報告が続きました。

その後は会場内が「絵本読み聞かせ」「電子書籍リーダー」「MOOCs」「ブックトーク」の4つの島に分けられ、参加者は興味の赴くままに好きなところを覗くことになりました。これがまたあれもこれも見たい聞きたいでも体は一つ、なので、あちこちから悲鳴に近い声が上がっていました。読み聞かせ島には酒井先生も参戦、珍しいものが見られたという声多数。電子書籍リーダー島には歴代のKindleやタブレットが並んで壮観でした。わずか5年ほどの間にこの分野の変化の速さには驚くばかり。Moocs島ではインターネット大学を実際に受講している方が、映像を見せながら解説してくださいました。ブックトーク島は、普段はSkypeで顔が見えない状態でおすすめ本の話に花が咲くのが、今回は顔を合わせた上に実際の本を持参してのスペシャルトーク、話に熱が入るのも当然でしょう。最終盤にここで起こった大騒ぎはタドキストの生態を如実に語るものでした。

以上、駆け足のつもりでしたが結構長くなってしまいました。それほどに多彩で盛りだくさんな内容でした。多読TADOKUは決して教わるものではなく、自分が、あるいは仲間と共に、何だかこれ楽しいよね~とワイワイやっているうちに、いつの間にか色々な方向に勝手に道が出来ていく、自分がちょっと変わる、そのほんのきっかけなんですね。改めてそんなことを感じた多読7年目の、先頭ランナーからは遥かに遅れながらも、先人の足跡に大いに助けられ、後に続く人たちにも何かしら伝わればと願う一タドキストのレポートでした。
(スタッフ/Owly)

おしまい!また来年お会いしましょう!

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