NPO多言語多読では、2021年5月より、会員を対象とした「日本語多読で〇〇を出そう!プロジェクト」を定期的に開催しています。
普段の集まりでは、会員のみなさんがそれぞれの支援現場で考えたテーマについて小グループで意見を交わしたり、小グループで話し合った内容について参加者全員で議論を行ったりしています。
13回目の2023年5月7日(日)は第2回プロジェクト発表会と題し、会員向けにカジュアルに日頃の実践や研究のお話をしていただきました。発表会には、日本国内・海外から集まった会員20名ほどが参加しました。
発表①山口ひとみ(泰日工業大学)「オンライン多読の実施とその成果-参加者による多読自己評価アンケートの結果から」
発表②片山智子(NPO多言語多読正会員)「多読のルールと学習者の読み-アンケートからみえてきたこと-」
発表③小川和子(NPO多言語多読/早稲田大学文学研究科修士課程)「公共図書館における多読支援の意義」
その後、発表者を交えて小グループのブレイクアウトルームでより深い質疑応答が行われ、今後の実践報告や研究につながる有意義な時間になりました。ある部屋では「多読授業をする」ではなく、「授業全体を多読的に行う」という新しい考え方について熱い議論が交わされ、新しい波を感じました。
そのほか参加者5名から昨年度の研究成果や実践報告も90秒にまとめてお話いただく時間も設け、盛会のうちに終了しました。
事後アンケートでは、「アンケートに基づいた分析や、熟達した読み手とルールとの関係、公共図書館の意義など、どの発表も勉強になりました」「多読に対してそれぞれ異なる興味関心から話題が共有されて、楽しく刺激を受けました」など多数のコメントをいただきました。また、「こういう多読支援実践者で集まれる場は貴重ですね。今回、頭でやりたいと思い続けていても進まなかったことに締め切りができて、前に進めました。」と、今後のこの2年で実践報告や研究を進める上でのアドバイスが得られる場に成長した気がして、運営者の私は嬉しく思います。
今年度も引き続き、正会員、準会員の方と2ヶ月に1回のペースでゆるくプロジェクトを開催していく予定です。
会員のみなさん、発表まではできないけれども、何か考えていることを話してみたいという方、普段のプロジェクトでは「話題提供」の時間を設けています。
5分発題、10分参加者でおしゃべりというお手軽な時間ですので、ぜひご活用ください。
(正会員・高橋亘)