ORTでセンター試験は大丈夫?

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あるお母さんから、とっても興味あるメールをいただきました。

「ORTでセンター試験は大丈夫」とは言えませんが
(いろいろな人といろいろな場合があるので)
大丈夫な場合があるだろうと思います。

どういう人にとって大丈夫なのか、続きの最後に今の予想を書きます。

  (一部は「新しい旅立ち・・・ メモ#8に関連しています。)

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酒井先生、こんばんは。

遅くなりましたが、高3の息子のセンター試験対策としての多読について
報告します。
大した内容ではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。

非常に参考になります!

みなさん、なんでも報告(多読でうまく行かなかった、という報告も)大歓迎です。
どんな報告でも、かならず研究の参考になることがあります。

中学のときの英語の成績は5段階評価の5で、特に苦手意識はなし。
高校(この地区の進学校)に入り部活に熱中、勉強せず。
1学期末考査の英語R(リーダー?)ではなんと学年ビリ。
その後もずっと後ろの方をうろうろしている。英語が苦手になる。

非常によくある場合だと思います。

中学校では得意だったのに、高校では苦手、あるいは嫌いになる・・・

2010年6月(高3) 
昨年夏の講演会後の懇親会で酒井先生より「ORT9がスラスラ読めれば
センターは大丈夫」とのアドバイスをいただき、ORTを読んでみないか
と勧めたところ、まあ試しにちょっとやってみるか程度のノリでORT1の
文字なし絵本から読み始める。数日ごとに6~3冊ずつ。
こちらから言わなければ読まない。言っても読まない日もちょくちょくあり。
読むのが嫌にならないように勧めるのに気を遣う。この頃の模試の成
績は不明だが、おそらく全国平均程度かそれ以下。

数年前から、ORTのステージ9がスラスラ云々・・・ということは確信していました。

それにしても、こう言い切ったのは、すでにこの息子さんは英語が苦手になっている
と聞いたからですね。それならもうORTでいくしか(?!)ないだろうと・・・

2010年9月
夏休みが終わり、今日は読めるかと声をかけてもあまり乗り気でないことが
多くなる。自分のやりたい勉強があるのだろうと思い、多読を促すのをやめた
ところ、ORT6、2万語ほどのところで中断。ただ、多読の効果は多少感じて
いるらしく、授業で音読が以前よりすらすらできるようになったと言っていた。

このへんが「若さ」かな?とうらやましい思いです。

このころまではORTにちらっと触れただけですよね。
それなのに、効果を感じ、音読がすらすらできるようになったと実感する・・・
うらやましい限りです。

2010年11月末
毎週のように受ける模試で長文が読めない、時間が足りず当てずっぽうで
答えていると言い出す。だいたい長文100点のうち30点とか40点、全滅の
ことも。

↑ ここです。11月の末に、長文全滅のことがあった!

後に出てくるセンター試験での変化に注目してください。

で、切羽詰まって多読を再開。以前よりもやる気は感じられる。ORTの続き
(Stage7~)と、新たにFRL(Level1~)を読み始める。1日にORT1冊とFRL2冊のペースで読み進め、そのうちにPGR0も織り交ぜて、1回およそ3,000語を30分で読むのを目安に、わからないところは飛ばして全体の大意をつかむことを第一に読む。
FRLはつっこみどころが多いとかで、結構、楽しんで読んでいた。
ORTの方が難しく感じるが、わからなくても飛ばしているから大丈夫と
言っていた。
この再開時にシャドーイングも取り入れてみた。平均して2日に1度(かそれ以
下)、その日に読んだORTを1話、お風呂でやっていた。

「切羽詰まって」、「万策尽きて」、「もう自棄のやんぱちで」というのが
案外よいのです。

  (このあたりは 「劇薬シャドーイング」 の話に似てきます。)

2010年12月末
再開して1ヶ月ほど経ったころ、10万語を突破。センター演習の長文を以前
よりは読む気になれると言い、効果を感じ始めた様子。その後1月はやや
ペースは落ちたものの、1日1冊程度は読み続け、センター試験直前には
演習で前より良い点が取れるようになってきたと言い、また、シャドーイング
の効果か、「雰囲気、フレーズがわかるようになった」とのこと。
若者っぽい表現なので伝わりにくいかもしれないが、要は、文の切れ目が
なんとなくわかるようになってきたということで、文章を読んでいて内容が
頭に入ってきやすくなったのだと思う。

わたしがいちばんガツンと来たのは ↑ ここです。 (わたしが太字にしました)

これは「そふぃ」さんの 

  「聞こえてくる音を繰り返すだけで、本人の自覚なしに文章の切れ目を見極められ
     るようになる」

とまったくおなじではないか! それを一ヶ月のシャドーイングで実感できるとは・・・!

  (上のそふぃさんの受験報告第2章は、「新しい旅立ち・・・」にも通用する
   大きなヒントがいっぱいです。
   みなさん、ぜひ再読されんことを!)

2011年1月 センター試験
センター本番は自己採点の結果、長文に限っては全部できた!と報告して
くれた。思わずがっちりと握手。
志望校のボーダーには及ばないようだが、諦めることなく挑戦するという
ことで、今も多読を継続中。センター試験までは、家でお風呂に入る
前の時間を多読にあてていたが、疲れていて読むのが面倒になることも
しばしば。しかし二次試験に向けてしっかり読んでいかなければという
気持ちが出てきたのだろう、学校に持って行って自習室で勉強する時に
読んでくるようになった。(これまではいくら勧めても学校に持っていこうとは
しなかった。)

一月前に全滅だった 長文 が、全問正解!

  (もちろんセンター試験の英語は長文だけではありません。
   けれども発音や文法、語法問題もORTで培った 基本語の感覚 を生かせる
   のではあるまいか? 知識より勘 を大事にしたらどうなっていただろう?)

多読のほかにどんなことをやってきたか
単語は少しずつやってきた(ユメタンとDUO)。文法はやっていない。
あとは学校でやるセンター演習や二次対策問題など。要は、あまり力
を入れてこなかった・・・。

単語はドーピングが功を奏したのでしょうか?
そのあたりは今後さまざまな人からの報告待ちですね。

大して報告する内容がないので一生懸命膨らませて書きました(笑)
何か特にお聞きになりたいことがあればお知らせください。ぼんやりとしか
お答えできない可能性が高いですが・・・
記録についてはコピーしたものを郵送しますので、もう少々お待ちください。

ありがとうございます! 届きましたよ!!

私は最近 PER2の “Amanda Pig” シリーズでいたく感動しました。
また、小学5年生の娘はローマ字のようなつづりでですが、英語の文を作ってく
れるようになり、とても嬉しく思っています。
Mam and Dad and Sister and Braza’s Jentoru.
Grandmaza-s Fani-. Su-pa-Fani-.
Mi Famiris Eviriwan Fani-.
I’m Happy. Su-pa-Happy.
解読してくださいね(笑) それでは、失礼いたします!

Amanda Pig シリーズで「感動する」人というのはそう多くないと思うなあ!
ぜひ、どこに感動したのか、またメールをください!

それから娘さんの英語(英語です!)、たいしたもんだ・・・
まさに 多読的ライティング ですね。
このまま楽しく英語と日本語をまぜてやりとりが続くといいですね。

  (多読的ライティングでは、さきほどのそふぃさんの報告にも出てきますが、
   自分で自分をチェックしてはいけません! 禁止! 大禁止!!)

さて、またしても 「やさしいことばの大切さ」 に貴重な資料が加わりました。

受験英語に絶望している人はぜひ ORT で受験!を試してください。
メールをくだされば、応援します!!

ありがとー、Tさん!!!! 息子さんによろしく! H大、がんばれって!