レールをはずれるために −に− に、「うり坊」さんから

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実はほかにも何通かメールをいただいていますが、昨日の夜からあさってまで少々いそがしいので、今晩は最新のメールを一つだけ紹介します。
うり坊さんははじめてメールをいただく方です。語数について、児童英語教室の「観察」を通して(というと冷たいと受け取る人もいると思うので、「 」に入れましたが・・・)考えたことを知らせてくださいました。
内容はそのまま掲示板に投稿してもいいと思いましたが、はじめてということなので、掲示板へは回っていただかずに、わたしが紹介します。
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酒井先生、初めまして。
いつも楽しくブログとサイトを拝見しております。

ありがとうございます。うれしーです!

レールをはずれるために ―に―
を読ませていただいて自分自身の事を思った時に、
初心に返ったような気がします。

ほー、それはまたどうしてでしょう?

自宅で数人の小学生に英語の指導をしているのですが、
その中で20分ー30分程度、多読の時間を設けています。
私自身とクラスに多読を取り入れて、ちょうど半年が経ちました。
子ども達のペースは様々で、読んだ本が50冊という子もいれば
150冊という子もいます。
もちろん語数も、3000語〜20,000語まで色々です。
指導する側の私としては、スローな子を見るとヤキモキしてしまい、
また、どんどん読む子を見ては、安心してしまいます。

この気持ち、とってもよくわかります。毎年毎年、わたしの多読クラスでも、ヤキモキ。そして順調に読んでいく学生を見ると、おー、今年もなんとかなるかもしれないと、ちょっとほっとします。

子ども達自信は、冊数は少々気になるものの(人のノートを覗いては「○○冊も読んでるの?!」とか…)、
語数の方はほとんど気になっていない様子で、
「今日はちょっと疲れてるから、これにする」と言って、
平気で32語のSight Word Readersをパラパラと読んでみたりもします。
CDが無くても読めるようになった!という喜びから
赤ちゃん用の本をどっさり取り出してくる子や、
「先生が読んでー」と持ってくる子もいます。
また、たいていの子に「お気に入りの本」があって、
「毎回それだけは欠かさずに読む1冊」というのがあるようです。
それを読んで安心したり、
また何回読んでも毎回同じ個所でゲラゲラ笑う子もいます。
まさにHappy Reading☆です。

すばらしいです! うり坊さんの教室で、こどもたちが思い思いの楽しみ方をしている様子が手に取るように感じられます。すばらしいです!!

そういうことを思い返すと、
記録している語数はあくまでも育児日誌のようなもので
この子たちが踏んできた成長の証しにしか過ぎないんだな、と思いました。
もっと、もっと…と成長を願ってはいるものの、
目標(例えば100万語とか)に向かって引っ張り上げると歪んだ育児になる危険があるし、
時には記録を振り返って、
「こんなに大きくなった(読んだ)んだね!」と喜ぶ方が(語数・冊数は『必ず』増えるので)
健全なような気がします。

はい、「目標に向かって引っ張り上げる」というのは、那覇の志学塾で多読を支援している鬼塚さんがよくないですよと言っていることです。鬼塚さんに言われてわたしも「ここまでおいで」と引っ張るのではなく、「後ろから見守る」ようにしようと思うのですが、なかなかむずかしいですね。

自分自身の多読の記録に関しては、より一層「語数」が濃厚な意味合いを持っているわけですが、
子ども達を見習って、多読三原則の3つ目である
「面白くなかったら途中でやめる」をモットーに
短くても面白いもの、超簡単でも楽しいもの、長くても最後までいっきに読まずにいられないほど好きなもの、をまっしぐらに行こうと思いました。
それでこそHappy Reading☆ですよね。

ははあ、これが「初心に返る」ですか?
うり坊さん、とーってもいいなあ! 
負うた子に教えられ、ですね。先生の往く道は、こどもたちが示してくれる!

とりとめもないメッセージになりましたが、ご容赦くださいませ。
これからもブログとサイトを楽しみにしておりす。

ありがとー、うり坊さん!
これからもときどき様子を知らせてください。楽しみにしています。
こどもたちに手を引かれて、Happy reading and listening!