「せにょーる」さんの実験報告! (何番目か忘れました・・・)

Pocket

詳細にして迫真、外国語獲得も家庭内の力関係もわかるという、せにょーるさんの
メールです。ではさっそく!

*******************************

実験報告7月1週

スペイン優勝はいいのですが、名古屋と大阪は7.5ゲーム差。あぁ。ということで、実験もなかなか新鮮味を失いかけつつありますが、まとめてご報告いたします。

ここ1週間、弟のほうは寝る前に、少しずつORTのリピーティングをしていましたが、目だった変化はなしでした。ただ、「あれ?こいつ文字と音を関連づけはじめているな?」と思わせる兆候はありました。(具体的事例は忘れてしまった。)姉は完全無関心。

あとで出てくる Look at me! のこと?

一昨日、目先を変えてStory Street Audio CD Pack Stage 1を持ち帰り、試してみました。弟に見せると、「何これ?あれじゃないじゃん。」といいつつ、本を開き、「オレいいや、これ。」と拒否しました。姉は無関心。

就寝指導の際にもっていくと、なんと姉が食いついてきました。「CDあるんでしょ?やろうよ。」というので、CDプレーヤーにCDをセットしていると、”The New Football Kit”を見て、「The New Football Kit」と読みました。かなり「カタカナ発音」であり、Footのtの後に軽くoの母音が入っていましたが、アクセント・リズム的には英語。さらに、NewとかFootballとかローマ字しか習ってないはずなのに、読めるのか。これはORTの影響か、はたまたテレビ等の影響なのか、慎重な分析が必要だと思いますが、アクセント・リズムに関してはORTの効果でしょうね。

こういう細かい分析がさすがせにょーるさん!

姉はCDでリピーティングを始めましたが、「何これ簡単すぎじゃない?」といいつつ、どんどんシャドーイングになっていきました。シャドーイングというか、オーバーラッピングでしょうね。文字を読みながら声をCDに重ねていくという感じでしょうか。姉のほうは完全に「文字」を意識していることが明らかになりました。

リピーティングやオーバーラッピングというのはどういうことかわかっておりませんが、文字を読みながらでも声をCDに重ねるなら、わたしとしては「聞き読み+シャドーイング」と呼んでおきます。

で、お姉ちゃんの方は「文字を意識している」と・・・?
弟くんの方は「音声と文字が結びつけられるその瞬間と・・・?

 さて、昨日の夜、投手王国崩壊を目の当たりにし、私はTVを消して2Fに上がりました。弟に再度Story Streetを提示すると、のってきました。弟は、やはりもごもごから入りましたが、簡単なこともあってか、次第に英語的なはっきりとした発音になっていきます。特に注目すべきは、Jojoのoの発音。酒井先生のコメントを読んで注意して聞いていたのですが、完全な二重母音ですな。

これは,
ブログで書いたかどうか忘れましたが、せにょーるさんが読み聞かせの様子を録音してくださって、それをわたしが聞いて、コメントしたのです--二重母音を(日本語の特徴である等価の二つの母音としてではなく、二つ目の母音がきわめて弱い)英語の特徴のまま繰り返していますね、と。

あとは、Pipの/i/の発音も日本語のiとは全く違うもの。横で聞いていた姉が「ペップじゃないよ!ピップだよ!」と英語教師のような間違った指導をしてしまうほどでした。もちろん弟は姉の言うことなど耳を貸さないので大丈夫ですが。弟はなんだかんだ言って絵とストーリーを楽しんでます。CDの擬音(動物の鳴き声や赤ちゃんの泣き声)の部分は思いっきりコピーして笑い転げています。驚いたことに、Look at meという文字を見て、CDより前に”Look at me!”と言い出しました。ページをめくり、「Look at me, Look at meこればっかじゃん!」と言います。Look at meは文字と音声がつながっているようですね。その割には、Look out,
Ben!の部分はCDを聞くまで言わない。やはり「部分⇒全体」ではなく、「全体⇒部分」なのでしょう。言語の最小単位は「文」か?

はい、やはり「全体→部分」ではないかと思われますね。
貴重な瞬間を報告してくださいました。

あと、笑えたのが、CDでは2回流れるのですが、1回目にリピーティングをして、2回目は聞くだけ。私が「別に読んでいいんじゃねーの?」というと、「2回目は聞かなきゃいけないんだよ!言っちゃいけないんだよ!」と言います。なんじゃらほい。でもこどもによくありがちな自分ルールですね。しばらくしてあきてきたのか、布団の上でごろごろ回転しながらやってました。その際はなんと、私が秘かに発明したハミング・シャドーイングではないか!「アアーンァアー!」のような感じでした。

そこへ姉が介入。姉は横でずっと日本語で書かれた「読み聞かせのてびき」を読んでいた模様。「この本はさ、いろんなゲームができるんだよ、知ってた?」と言い、弟の本をとりあげ、Gooseの数を数えたりして喜んでいます。弟が「どういうゲーム?」と聞いても「うるさい、邪魔すんな!」と言います。弟は完全にキれて蹴り
を入れます。姉は私にレッドカードを出すよう要請しますが、今回は本を取り上げた姉も悪いということで、両者イエローにしておきました。弟は完全にスねて、FIFA規律委員長に告発に行った模様。

FIFA規律委員長がビルトインされた家庭というのはめずらしいかもしれません。これも貴重な報告です!

姉はほくそえんでCDで本を読み始めます。今回気づいたのは、”Look at me”ですね。これはORTでも何度も出てきたのですが、この部分だけはローマ字読みでなく、完全な英語読みです。うーむ....またどんどんオーバーラッピング(シャドーイング?)になっていきます。うーむ。

ということで、まだまだ「おーもろー」な実験ですな。

なぜLook at me.だけが英語読み?
そして、お姉ちゃんのローマ字読みはどこから出てきたもの?
その辺の答えも次の実験報告では期待しましょう。

ではね、続く・・・