ことばの最小単位は語ではない! 「じゅんじゅん」さんのメール

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「ことばの最小単位は語ではない!」にも少しずつお便りをいただいています。
今回も痛切です。
わたしのこれまでの発言に疑問を投げかけつつ、「語学は単語だ!」にも疑問符を投げつける・・・

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じゅんじゅんです。

わたしにとって「言葉の最小単位は文である」は、とても大好きな話題で、
語りだしたらとめどなく語ってしまいそう・・と思いつつ、
この胸にある気持ちは、人に伝える「言葉」にならず、悶々としています(笑)。

でも、みぃみぃさんからのメールにあった、

わからない単語だけ調べて、1文空白になっている文章がいくつかありました。
その前の文書からすらすら読んできたら、何てことない文章でした。
日本語に訳すことはできないけど、回りくどくなっても自分の言葉で
「こういうことが書いてある」とはっきり説明できます。

に、とても共感し、この言葉で思い出した出来事があり、メールしています。

2年ほど前に、ひょんなことから、ニュージーランド人のダンナさん、日本人の奥さんというご夫婦と知り合いになりました。
そして昨年はご厚意に甘え、彼らの暮らすニュージーランドへ遊びにも行きました。

が、これまでわたしは、いわゆる外国人という方たちと交流したことはありません。
せいぜい海外旅行の道中と、日本で道を訊かれるくらいです。

だから初めてお会いしたときは、とにかく緊張しました。
なんて挨拶したのかすら憶えてないし、言葉も全く出てこないし。
たくさん話しかけてくれても、わたしはうなずくのが精一杯。

あ、話しが前後してしまいますが、この方たちとお会いするときは、
わたしの両親、父の幼なじみとその奥様も同席しています。
そしてこの二組の夫婦は、全員、日本語しか分からないので、
彼の日本人である奥さんの通訳を元に、彼と会話をしています。
(そんな三組夫婦の不思議な関係にわたしが招待されたのです)

話しを戻します。
なんだか話しの流れで「故郷」という話題になったときです。
奥さんの通訳を通し、思い立ったことがあったらしく、
彼がわたしに話してきました。内容は、

ニュージーランドでは、第二次世界大戦前くらいから、
イギリスからの移民を受け入れていたこともあり、
多くのイギリス人がニュージーランドに来た。
原住民であるマオリの人たち以外では、
ほとんどが、そのときからの2世、3世だろう。
そんな次世代の彼らが、故郷としてイギリスを思い、
最近はイギリスに移住する人たちがでてきた。
そんな中、近隣に住む家族がイギリスに移住したのだけど、
イギリスが合わなかったのか1週間で戻ってきた。

というような話しでした。
「へええ!」と思い、うなずくのが精一杯なわたしは、
それでも気持ちを伝えようと、一生懸命(笑)うなずいていたところ、
父が、「娘よ、いま、彼は何て言ったのだ?」と言いました。
そこで、彼の言葉を、父向けに日本語に直したのが上のような感じです。
この説明に、彼の奥さんも同調してくれました。

以上です。
って、これだけじゃなんのことか分からないですよね(笑)。

後に振り返り、自分の中で不思議に思うのが、
「移民」「移住」なんて英語をわたしは知らないし、
上に書いた言葉をわたしは英語に直せない。
何よりあのときの会話で、自分の知っている単語、知らない単語が
どのくらいあったかなんて分からない。考えたこともない。

でも、彼が何を言っているのかは、分かる。
それを(時間はとってもかかるのですが)自分の言葉に直して、
両親に伝えることはできる。

こんな体験があったから、みぃみぃさんの言葉に、
とても共感しました。

そして、時間がかかる、というのが、両親たちは不思議なようです。
話しにうなずき、笑い、一言二言の返事をし、
また彼が話しだし、笑い、うなずいているのに、
父から「娘よ、いま、彼は何て言ったのだ?」と問われると、
とたんに沈黙することが不思議なようです。
父に言わせると「お前は何を分かっているのだ?」です(笑)。

これはしょうがないですよねえ?(笑)
彼との会話で、単語1つ1つを訳しているわけじゃないし、
彼の言葉をいちいち和訳して理解しているわけじゃないし。
だから父から問われるごとに、わたしが受け取った彼の言葉(英語)を、
父に説明するために日本語へ変換するのは時間がかかるし、たいへんなのです。

と思うと、謎なのが、
(今までの話しとは別件になりそうですが)

・言えない言葉は聞こえない???
・本などで、○%分からない言葉があると読めない???

とか、聞きますよね?

酒井先生も上のことは言っていたような気がするし、
下の件も、世の中ではこんなことが言われているけど、
多読で1ページどのくらい分からない単語があるとどうなのか?とか、
むかし、掲示板で聞いてましたよね?

はい、たしかにそんなことを言っていましたねえ・・・
いまとなってみるとまったくわかっていなかったとしか言いようがない・・・
(それは言い過ぎかな? いまのようには考えが深まっていなかった。
もちろんいまより2年先の方が深まるはずだけれど)

これらをわたしに当てはめると、言えない言葉が聞こえないんじゃ、
なんで彼の言葉がなんで分かるのか不思議でしょうがないし、
ハリポタ7巻だって、分からない単語ばっかりです。
どっちも1語ずつ訳せ、発音してみろ、と言われたら泣いてしまいます。

てゆうか、父に彼の言葉を伝えたり、
母にハリポタ7巻の内容を語ってくれと言われて(母はハリポタファン)、
語っているうちに、どんどん彼らの活躍や、ストーリーが目に浮かび、
感極まって涙ぐみながら、母に語っているわたしはなんなんでしょうか。
ただのおかしい人?(笑)

ではでは!

うん、そうですね。
「言えなければ聞こえない」は、「語学は単語だ!」に通じる旧式な考え方でしたね、言われてみれば・・・

じゅんじゅんさんが、何をどう聞いたのかくわしくはわからないけれど、
ニュージーランドから母国へ戻って、1週間で帰ってきた「移住」の話を理解し、
ハリー・ポッターの内容が頭の中で展開するのは、まさに「ことばの最小単位は語ではない!」そのものですね。
だからこそ、「言えなくても聞こえる」のですね!

じゅんじゅんさん、ありがとー!