脱学習法 ?×13 ほめず、教えず、助言せず!?

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「パラオ」さん、「Tak」さん、「acha758」さんといえば、「おとなの修学旅行」の登場人物です。
この人たちがメールをやりとりして、それをお許しをいただいて
再録します。
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酒井先生、Takさん、achaさん、
沖縄ではいろいろお世話になりました。
さて、こども式のMLでせにょーるさんのお子さんでの多読実験報告を読んだのですが、
「ほめず、教えず、助言せず」の3原則、ってまさに、沖縄志学塾の多読教室で実施されている方法ではありませんか、と思ったのですが、
塾長、いかがでしょう?

「せにょーる」さんの次の報告をまもなく掲載します。
(こどものほうが上手(うわて)です・・・)

未だ、沖縄修学旅行で、というより、志学塾で見聞きしたことに対して、ココロの整理がつかないのですが、このせにょーるさんの実験報告を読んで、なんとなく腑に落ちたような気がしました。
教師がリードしてしまうとその幅しか生徒は伸びない、ってO先生がおっしゃっていたのが忘れられません。

ほんとです。わたしも長い間ココロの整理がつかなくて、それでやっと
2週間に1回わたしが黙ることにしたのですが、果たして半分でも「ほめず、教えず、助言せず」なんていう大胆なことがわたしにできるでしょうか?
志学塾のTakさんのお返事です。

パラオさん、
ご無沙汰しております。志学のTakです。
確かに、「褒めず、教えず、助言せず」は通じるものがあります。
ただ、全体としては「褒めず、けなさず、教えすぎず、面倒見すぎず」という感じです。
本当のことですの、MLに流していただいても全く問題ありません(^・^)
僕は、数学の授業でも、計算の方法や公式の運用、問題の解き方などを懇切丁寧に指導することがありません。
定義や公式の導入や導出にはかなり神経を使ってやりますし、問題のアプローチの仕方はウンチクを話しますが、あとは野となれ山となれで、生徒の問題と思っています。
主な理由は、
? 褒めると、それが当たり前になる。褒められるためだけにやる人間になる。
? けなされると、だれしも嫌な気分になる。(というか僕がそうです。)
? 教えすぎると、教わったことだけやればいい的なマニュアル開き直り人間が増殖する。
? マニュアル人間が社会的に評価されると自分の実力を過大評価する尊大な官僚型人間になる。
? 面倒見すぎると、甘えた人間になる。
などです。
旧帝大や医学科に行った生徒からは、大学の授業はほとんど塾の数学授業の延長といわれています。それくらい演習をしない授業です。
うーん、志学に子供を入れている親は偉いなぁ?と思っています(爆)

わたしも、冗談でなく、偉いなーと思います!

ちなみに、手塚一志さんはクオ・メソッドなる運動理論を推奨するトレーナーなので、てっきりフィジカルトレーナーだとばかり思っていました。
僕は競技ゴルフをするので、運動理論の本は目を通したことがあるのですが、メンタルの本も出されていたのを初めて知りました。
読んでみようと思います。
それでは、失礼いたします。

で、パラオさんの再度の返信

Takさん、すごい、さすがだ。なるほど。
志学塾の秘密見たり。
やっぱり、志学塾は周到な理論(?)の元に、野となれ山となれ、なんですね。
本当に、「褒めず、けなさず、教えすぎず、面倒見すぎず」は、難しい。
ついつい、教えすぎるのです。反省。

ぼくももちろん反省です。
なんとかOさんの授業を見に行こうと画策中です。
文科省の予算をもっとも有効に使うために・・・
Acha758さんの反応です。

新しく始める中1生には、初めからリストを渡してまず読んでもらう、
志学塾方式を取り入れました。
私の場合、クラスの人数や雰囲気もまちまちなので、
多読支援の仕方もいろいろやってきました。
試行錯誤してきた、という方が正確かもしれませんが。
自分も多読始めたばかりで、多読組をまったく放置していた初期
(その間、私は問題演習組のフォローをしていました)に比べると、
いろいろ「介入」している今の方が、全体的には語数が伸びています。

わたしもそう思った。そして、昨年度は丁寧な介入と、発破をかける30分多読トークと、授業見学者数で、語数が伸びたと思っています。
(けれども、志学塾の方がいい! 楽しんでいる!!)

でも、中学生なんかは特に、かまって欲しい生徒と、放っておいて欲しい生徒がいて、
程よい距離感やその日の調子など、気を遣います。
だから、人数が少ないクラスでは、自分の好きな本に没頭して読めますが、
ある程度以上の人数がいると、目を配りながらの読書はレベル0ぐらいしかできません・・・。
今日の中2のクラスは人数が多いので、多読組と講義組に分けたのですが、
多読組をみてもらっていたアシスタントの大学生からは、「ちゃんと読んでましたよ?」
とのフィードバックをもらいました。
ま、「先生」がいない方が、のびのびできるのかもしれませんね。(^^;
それに、私もつい、ほめちゃう方です。
だって、ほんとにすごいなーと思ってしまうので・・・。
多読支援の方法は、奥が深いです・・・。

多読支援の方法は、奧が深いです・・・。 
英語でいう You can say that again. まったくその通りですね。

やっぱり、本が少ないほう(多すぎないほう)が飢餓感があって良いのかしら?と、未だに考えています。

有名な(?)志学塾のパラドックスですね。本は少ない方がたくさん読む?!

また、志学塾は教えすぎない、と言っても、愛があるように思えました。けなさない、っていうところが「愛」なのでしょうか。
多読支援だから、やっぱり、「愛」がないと支援になりませんよね。
多読のキーワードは「愛」!なんて。

それはもう「多読」そのものの方で出ているキーワードですね。
「多読は愛!」
「多読支援も愛!!」なのですよね、結局・・・