「生徒が決めます」??おととい、先生方に多読についてお話しました。

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5月17日の土曜日に神奈川県の英語の先生方を前に、多読についてお話をしました。
思い起こせば(!)あれはいつだったか? 4年前? 5年前?
かつて中高の先生方に多読についてお話ししたときとずいぶん様子が変わりました。
そのことをメモ代わりに書いておこうと思います。


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ごく初期の講演会で、古い人には「お茶の水」といえばすぐにわかる事件がありました。
この講演会では、おもに中学高校の若い英語の先生に向かってお話をしましたが、
あまりに強烈な学校英語批判、授業批判をやってしまって、わたしは気がついていませんでしたが、聞いていた先生方はほとんどの人が引いてしまったのだそうです。なんと、そのあとの懇親会にだれも出席しなかった! 
集まりの主宰者から、「こんなことははじめてです!」と文句を言われました。
20人は来る予定で懇親会場を予約したのに、幹事だけになってしまったからでした。
その後、このときのわたしの講演は「北風政策」と呼ばれるようになり、
「太陽政策」に換えるようにとみなさんから言われました。
17日の講演では、太陽政策を意識して臨みましたが、心配は無用でした。
まず第一にわたしが軟化したのでしょう。第二には多読そのものが知られるようになって、「お茶ノ水」のときのように刺激的なことはいわなくてもこちらを向いてくれるようになったのでしょう。
けれども雰囲気がよかった最大の理由はHさんという先生が多読授業をやったことがあって、熱心にその良さを語ってくださったことでしょう。講演後の質問も半分はHさんに実際の授業のやり方をたずねるものでした。Hさん、ありがとうございました。
そして、わたしを集まりに紹介してくださったもう一人のHさん、連絡してくださったもう一人のHさんにもお礼を申し上げます。
最初のHさんの言葉:
(多読と普通の授業とのバランスをどうするか質問されてきっぱり)
「生徒が決めます。」
もちろん、大きな声ではありませんでした。
しかしわたしにはこのくらい印象的な一言だったのです。