学校英語が壊れていくとき・・・


「ナビィ」さんからおもしろいメールが届きました。
ナビィさんは雪の神戸に講演に行ったときに、オフ会で
ヒラリー・クリントンさんの本を読んでいると言ってわたしを
びっくりさせた人です。
なぜって、ナビィさんは The Banker to the Poor を読んで、
(これ自体も多読の行き着くところとしてすごいけれど)
あの貧しい人のための銀行にアメリカでただ一人関心を示したのが
ヒラリー・クリントンさんということで、氏の自伝を読みはじめた
というのです。


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多読って、最初から見ていると、少しずつ段階が上がってきています。
最初は「英語の本が読めてうれしい!」、
次に「多読以前から好きな種類の本が英語で読める!」
いまはナビィさんやほかのたくさんの人のように、
「多読で読んだ本から好きな種類の本が出てくる」という段階ですね。
そこで、ロマンス本にはまる人、ほのぼの系が意外によいという人、そして、
児童書を発見した人、絵本に浸る人、というように、
多読がきっかけで世界が広がる人たちが大量に出てきました。
その一つの表れとしてもナビィさんの「オバマ本」は印象的ですが、
メールの内容は実はTOEICの点数や学校の成績とも関係あるかもしれない・・・
と、思います。
多読クラスをとって無理やりTOEICを受験させられた電気通信大学の学生でも、
多読をしながらTOEICを受験する人でも、なかなか点数が上がらない、
あるいはむしろ多読をはじめてTOEICの点数が下がったという人もよくいます。
それとナビィさんの面白い現象と、わたしはどう結びつけようというのか?

 酒井先生、こんにちは。ナビィです。先日、テレビを見ていたときに、面白い現象に気がついたのでご報告します。
 何という番組だったか忘れましたが、「出演者の英語力チェック!」みたいなコーナーがありました。英文を和訳する、和文を英訳する、という問題だったのですが、そんなに難しい文章ではないのに、和訳するのか?、と思って英文を読もうとすると読めないのです。というか、英語が頭に入ってこないのです。
 似たような現象は他にもありまして、図書館で借りた絵本に誰かがせっせと辞書を引いて単語の和訳が書き込んであったりすると、ものすごく読みにくいです。なので、私はせっせと書き込みを消しゴムで消して、あー、やれやれと思って読み直しています。
 もうひとつ挙げると、本の感想やあらすじを日本語でまとめることがとっても苦手です。読書記録手帳への書き込みは、だいたいどんな本だったかわかる程度のもの。ブログや書評を書ける人たちはすごいなぁと思ってしまいます。

いまわたしの考えている仮説では、これはナビィさんの中で日本語と英語が分離してきたからではないかと・・・ いやまったくのでたらめ説かもしれませんが。
学校英語の知識で得たTOEICの点数は、多読をはじめて学校英語が壊れはじめると、どうも一旦下がるように思われます。
学校英語の試験用知識が多読でわやになって、点数が取れない。
それから今度は多読で蓄えた知識によって点数が上がってくる・・・
それまでどのくらいかかるかを知りたいでしょうが、よくわかりません。
ただ非常に長い時間がかかる場合があります。2年以上かかる人もめずらしくない。
時間のかかり方は学校英語の邪魔の仕方が関係ありそうです。
けれども、まだまだよくわからないということをもう一度強調しておきます。

 と言っても、まったく和訳ができないわけではありません。2年ほど前、邦訳版を出したいと騒いでいた Gun Lake Adventure シリーズを、本当にちょっとずつですが和訳していて、「いつか売り込んでやる?!」と思っています(笑)。

すぐにではありませんが、多読から翻訳家が出るといいなという夢を持っています。
方法だってもう完成寸前なのですけどね、やることがいっぱいあって、
なかなかはじめられない。そのときはみなさんに参加してもらって、
「多読的翻訳」というのを世に問いたいものです。ナビィさんも参加してください!

 と、ここまで書いて、どうやら、ストーリー性があれば(あるいは大好きな本であれば)、和訳しようと思っても読めるけど、そうでなければ読めない、ということかなぁと思ったのですが、どうなんでしょう?まぁ、和訳できなくても、本を読むには支障がないのでかまわないんですけど・・。

うんうん、ここね、ここ。
ぼくの好きな話題であります。もちろん「物語の力」もぼくのpet subjectだけれども、
その反対の「孤立した文の無意味さ」もよく問題にするのです。
日本で英文和訳させるために作られた英文は、滅多に「物語」を想起させない。
「たむ」さんのいう(とわたしが勝手に解釈している)
夜の星空を映したひとしずくの露になっていないのですよ。
でも、これも大きな話題なので、またいつか続きを書きましょう。

 あ、ちなみに、一昨日から、神戸のオフ会に持っていったObamaさんの本を読んでいます。読むのはだいたい昼休みなので、1ヶ月ぐらいかかると思いますが、大統領選の候補者選びに決着がつくのと、私が本を読み終わるのと、どっちが早いか、というところです。

いまは英語の新聞や週刊誌を読むのによい時期ですね。
大統領選へ向けての動きをインターネット新聞でも、週刊誌でも、ラジオでもテレビでも追っていると、繰り返し使われる言葉や言い回しは自然にわかってきます。民主党の二人の候補はいろいろな意味でいままでの候補の出自と違うので、楽しみですね!
ナビィさん、またそのうち様子を知らせてください!
あ、ナビィさんのメールを種に勝手に吹いてしまった?

学校英語が壊れていくとき・・・


「ナビィ」さんからおもしろいメールが届きました。
ナビィさんは雪の神戸に講演に行ったときに、オフ会で
ヒラリー・クリントンさんの本を読んでいると言ってわたしを
びっくりさせた人です。
なぜって、ナビィさんは The Banker to the Poor を読んで、
(これ自体も多読の行き着くところとしてすごいけれど)
あの貧しい人のための銀行にアメリカでただ一人関心を示したのが
ヒラリー・クリントンさんということで、氏の自伝を読みはじめた
というのです。

(さらに…)