2025年1月13日、NPO多言語多読事務所にて、「多読的スピーキング」の入口を紹介する特別セミナーを開催しました。講師は酒井理事が務めました。15名の参加があり、三分の一が多読未経験の方、三分の二が会員や多読講座受講生のみなさんでした。
「バイトサイズ」という新しい考え方を提案しました。バイトサイズとは、「するっと言えるひとかたまり」のこと。このバイトサイズで話すと、考えずに楽に英語が出てきます。そのために、YouTubeを使って「字幕なし多観」や「もごもごシャドーイング」をたくさんしましょう、というのがこの日のテーマでした。
まず、参加者の皆さんに Uri Shulevitz の絵本「Snow」を朗読してもらいました。ほとんどの人が、「正しく」読もうと一語一語、丁寧に並べて読んでいます。けれども、目指すのはするっと「ひとかたまり」で言えることです。そこで「もごもごシャドーイング」を体験してもらいました。
もごもごシャドーイングは、音源を細かく理解したり、一つひとつの音を正確に言う必要はありません。お気に入りのアニメや好きな俳優のインタビューを音源にして、映像を楽しみながら気楽に声を出してもごもごとついていくだけです。実はこれ、字幕なしで楽しむ多観の第一歩にもなっています。
最後に、目標である「バイトサイズで話す」ことにも挑戦してもらいました。やさしい絵本を何冊か読んだ後、酒井さんが「How many books did you read?」といった簡単な質問をします。「Two」や「Three books」と答えれば、するっと一息で(つまり、バイトサイズで)話せますが、多くの方が反射的に「I read…」と英作文をしようとして、途中で考え込んだり一語一語バラバラになったりしました。ここで初めて、バイトサイズ——するっとひとかたまりで話すとはどういうことか、腑に落ちた方も多かった気がします。
アンケートより抜粋
- 頭を使うな、聞こえたままシャドーイング、リズムを大切にする、バイトサイズ。まだまだ頭が硬いので柔らかくして楽しみたい。
- 衝撃を受けました。
- 全部面白かったです。多読を最後の英語習得にすると決めました。多読も多観もモゴモゴシャドーイングも楽しんでやっていこうと思います。
- どうして自分が英語が聞き取れないのか、話せないのか、よくわかりました。それから納得できたこととして、英語で大切なのは、リズムとメロディーということです。
- 色々と疑問だった事が、わかってきました。少しマンネリ化していたので、これから新しい気持ちでやっていきたいと思いました。
- バイトサイズ トークについて、とても納得しました。
次の特別セミナーは、2月11日(火・祝)に「ビジネスパーソンのための仕事に活かすことを考えた『英語多読』入門」を予定しています。
講師は、書籍『英語多読』の著者、繁村副理事長です。ご参加お待ちしています!
(事務局 Katobushi)