毎週土曜日「にほんごの本を読む会」報告(2024年4月~7月)

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東京都新宿区のしんじゅく多文化共生プラザで、毎週土曜日午後3時15分から4時半まで、「にほんごの本を読む会」を開いています。
申し込みも参加費も要りません。本を読みたいと思った人が、自由に参加できる会です。
1時間ぐらい本を読んで、その後、一番気に入った本をみんなに紹介します。また、本の内容について、自分の感じたことを話したり、他の人の考えを聞いたりすることもあります。
4月から7月までの16回の開催で、のべ155人が参加。平均して毎回9~10人参加しています。コロナ前よりも参加者が多いです。無料の読みもの(https://tadoku.org/japanese/free-books/)を読んで参加する人や、NPO多言語多読のサイト(https://tadoku.org/japanese/japanese-book-reading-club/)を見て参加する人も増えてきました。

昨年から続けて参加している人が数人いて、参加者同士が仲良くなり、いい雰囲気を作っています。一時帰国したり、仕事の都合でしばらく参加できなくても、また参加して多読を楽しんでいます。参加者同士がつながることで、お互いに刺激し合って多読が進んでいるように感じます。

本の内容についての感想を聞くのも楽しいです。
兄弟で参加しているお兄さんのほうが、「兄弟が出てくる話では、弟はいい人、兄は悪い人でお金持ちなのは、どうしてなんだろう?」と言っていました。
確かに『どうして海の水は塩からい?』(NPO版にほんご多読ブックス)も『海幸山幸―日本の神話』(にほんご多読ブックスvol.3)も、弟はいい人で兄は悪い人として描かれています。

『野菊の墓』(レベル別日本語多読ライブラリー レベル4vol.1)を読んで、「今の時代、一人の女の人をずっと想い続ける男の人っているのかしら?」という疑問や、『二つのパン』(NPO版にほんご多読ブックス)を読んで、「好きなら好きとはっきり気持ちを伝えなきゃだめだと思う」という感想がありました。

文字を読むだけでなく、話の中に心が入っている、そんな参加者が増えています。
これからも多くの人に本を楽しんでもらえたらいいなと思っています。

(正会員 白石)