6/30(日)「オンライン読みもの作成入門講座」 報告

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6月30日(日)の夕方、5か月ぶりに「読みもの作成入門講座」を開催しました。
参加者11人。久しぶりに10人を超え、こちらも講師4人で対応しました。
最初に自己紹介。
これからタイに行く、現地素材で多読読みものを作りたい、小学生向きのものを作りたい、自己流で作っているので作り方を学びたい、絵本作家になりたい、など様々な参加動機の方がいらっしゃいました。すでに私たちの無料の読みものにお話を提供してくれている大学、大学院生も。

まず、NPO多言語多読の粟野が多読用読みものの概要を話し、イソップ「よくばりな犬」を例にレベル0の作品に作り替えていく過程を示しながら、説明していきました。

その後、いよいよ3グループに分かれ、イソップのお話をレベル0または1に作成するワークショップを行いました。

二つのグループが「アリとキリギリス」、一つのグループが「カラスとキツネ」を選びました。

「カラスとキツネ」は、ストーリーもシンプルなので完成しましたが、「アリとキリギリス」は長いこともあり、2グループとも未完成でした。

発表、講評。

テキストを最初からていねいに検討するグループ、場面わりや挿絵、構成を重視、テキストは全体をみて再検討というグループありました。

後半は、中級用レベル3または4でリライトしていただきました。
松田が、リライトのポイントを簡単に説明。
メンバーをシャッフルした新たな3グループにわかれ、リライト開始です。
3つのグループとも『注文の多い料理店』(宮沢賢治)を選びました。

発表、講評。

物語をすすめることに集中してサクサク進めたグループ、情景描写をどうするかに悩み挿絵の説明を詳しくしたグループ、残したい表現をピックアップし、上手に時間経過を書き込んだグループ、短い時間でほんのさわりの部分だけでしたが、それぞれこだわるところの違いにより特徴がでていておもしろかったです。

急ぎ足の講座でしたが、最後にみなさんに一言感想を言っていただきました。「あっという間の3時間で、楽しく作業ができた」「読みもの作成は、作品の雰囲気を損ねないように、でも読みやすくしなければならない、挿絵の入れ方など奥が深いと思った」などのコメントがありました。

以下は、事後アンケートからの抜粋です。

  • リライトは原文から難しい言葉や情報を削っていくイメージがあったので、『蜘蛛の糸』や『犬と肉』のようにあえて場面を足すという発想が新鮮でした。
  • 読者にページから学んでもらうために、そこにはたくさんの仕掛け、配慮がちりばめられていることを改めて学ぶことができました。
  • 今後、自分でもリライトの読み物を作ってみたいと思いました。

この経験をもとに、多読向け読みものつくりをご一緒できたらうれしいです!

(川本 記)