2月26日(月)第4回オンラインフォーラム「図書館多読のすすめかた」報告

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2月26日(月)、第4回オンラインフォーラム「図書館多読のすすめかた」を開催しました。このフォーラムは、図書館での多読に関する実践を共有し、参加者同士で語り合いながら現場での多読支援に役立てることを目指しています。今回は「蔵書管理」がテーマでした。当日参加は9名と少なめでしたが、実践報告の録画視聴希望を含めると39名の申込がありました。図書館職員の方々から、多読資料の管理に関わる事前質問も多く寄せられました。

実践報告は、新宿区立四谷図書館の洋書・多読担当の滝口博子さんに発表していただきました。昨年11月に東京都町田市立中央図書館で開催された図書館多読シンポジウムで報告された内容を、少し長いバージョンで全国から参加された方に聞いていただくことができました。英語多読コーナー導入から10年以上が経過した図書館の実践上の工夫は、まだコーナー開設から年月が経っていない図書館やこれから導入する図書館にとって大変参考になったことが、事後アンケートの回答からもよくわかりました。

参加者の自己紹介のあと学校図書館と公共図書館のグループに分かれ、当日参加できなかった方々からの質問も資料として共有しながら、それぞれの課題や解決策について話し合いました。

次回は、6月の開催を予定しています。
                

アンケート回答より(抜粋)

  • 多読図書の蔵書管理は悩むところが多いのですが、それぞれの図書館で受け入れの仕方や配架の仕方が工夫されているみなさんのお話をお聴きすることができて、今後の運営にとても参考になりました。(同様の意見多数)
  • 蔵書管理という実践的なテーマで大変勉強になりました。「多読は異分子ではない」という言葉が心に残りました。一般書、児童書と同じようにもう少し親しみやすくできたらと思います。スタッフが排架しやすい棚=利用者の探しやすい棚とおっしゃられていたので、分かりやすい棚作りを意識したいと思います。
  • まさに今「蔵書管理」をどうしようか悩んでいるところだったので、いろいろな図書館さんの事例を知ることができて、とても有意義でした。「ただ置いている」というだけの状況を脱却するヒントがたくさんありました。 英語の絵本や簡単なペーパーバックを扱っている児童書担当の職員や、電子図書館担当の職員を巻き込みながら、図書館を使った英語学習の提案があらためてできるように、ちょっとずつ着手していきたいと思います。
  • 総語数を明記するかどうか、という質問がありました。当館では導入したばかりで冊数も多くない為、本体等に表記されているものについては明記していました。が、(中略)「あえて語数を出さない」管理をしている(四谷図書館)とお聞きしました。大変参考になりました。
  • 音声有りの資料についてラベルの工夫とイベント展示の具体例が参考になりました。
  • 学校図書館の方があまり参加されていなくて残念でした。他の図書館でも棚の問題等同じようなことで悩まれていることがわかりました。
  • 四谷図書館さんのように蔵書はありませんが、今後少しずつでも蔵書を増やして行きたいと思います。また、図書館スタッフを味方につけるというのはまさにその通りだと思います。一人味方が増えました!
  • 資料収集を進めていく中で方向性がずれてきてしまった時に、利用者のニーズを把握しながら蔵書管理をしたいと思いました。 また、こうして自治体や委託業者が異なっているにも関わらず、情報共有から勉強までできる場があることは大変有り難いと感じました。
  • 『多読は、他の職員に受け入れてもらえていますか?』という問にまったくその通りと思いました。多読の予算や、書架などで肩身の狭い思いをしているのですが、もっと職員を味方につけられるようにしていきたいと思いました。

(小川・山岸・米澤)