6/26(日)初級向け読みもの作成講座(経験者編)報告

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6/26に「初級向け読みもの作成講座」を開催しました。これは、「入門講座」を受講された方向きの経験者講座です。
今回はリピータを含め、3人が参加されました。講師は、理事の松田と粟野が務めました。
課題は、入門講座で完成しなかった読みものを完成させるか、あるいは、初級向けのオリジナルストーリーの作成することでした。
参加人数は3人ですが、集まった作品は、5作!
まず、順番にみんなでじっくり読んで、感想を言い合い、講評をしました。

★リライト作品は2つの「ウサギとカメ」
おおむね、言葉の選び方や流れはよくできていましたが、1ページに詰め込みすぎで、2ページに分けた方がいいところなどもありました。絵草紙風の「ウサギとカメ」は新鮮でした!大人も楽しめますね。

★創作
無料イラストを駆使して、一家で動物園に行く話と回転寿司を紹介したものが披露されました。

話に合ったイラストを選んできて見せるやり方は、みなさん慣れていらっしゃるようで、よくできていましたが、ところどころ、絵が文を表現できていないところも。無料イラストを利用するときの限界で、難しいところです。
肝心の内容は、話のポイントが何なのかがふわふわして読後に印象が残らない感じが少々あることを指摘。
広く読者に読んでもらうためには、話のポイントは何かを定めて書くことが大切だとこちらも改めて思わされました。
初級向けの短い話ですから、楽しく読み切るためには、「説明もの」であってもやはり話の山場やオチが必要でしょう。
そこで、後半は、「動物園」のほうをもう少し一般の多読向けの本にできないか3人で考えることになりました。
動物を見ながら「大きい」「かわいい」「首が長い、鼻が長い」「怖い」などが入れられる、でもそれだけでは形容詞の勉強みたいになってしまうので、全体を通したストーリーが必要だなど、みんなで語り合いながら進めました。完成には至りませんでした、主人公を決めて、その主人公の目で楽しい一日を語る、途中でハプニングを作って最後のオチにつなげる、など多読用読みもの作りの実際を十分体験していただけたのではないかと思います。

最後に参加者のお一人が「多読向けの読みものは、読者にどうしたら楽しんでもらえるか、それを常に考えて作るんですね」とおっしゃいました。そうなんです、まさに!
覚えてほしい言葉や文法をどううまく組み入れて作るか腐心するのは、「読解教材」。多読向け読みものは、どうしたら面白いと言ってもらえるか、次の本へと手を伸ばしてもらえるかを常に考えて作っています。
こうした読みもの作りを目指す方が増えたらいいなと願っています。

(記 粟野)