4月4日(日)オンライン「日本語多読入門講座」報告

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4月4日(日)に毎月恒例のオンライン「日本語多読入門講座」が開催されました。
海外からの参加7名を含む計17名の方が参加され、概論と実践報告の後のブレイクアウトルームでは活発に質問や意見が飛び交いました。

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今回、「日本語多読」について概論を担当したのは正会員の作田奈苗でした。
参加者のみなさんには、当NPOのサイトや多読授業風景の動画などを事前に見ていただいていましたので、当日の話はより理解しやすかったのではないかと思います。
作田が、多読の概略をわかりやすいイラストを交えてお話しし、レベル別の多読向け図書の紹介、実際にそれをどうやって読んでいくかのチャートもお見せしました。

後半は、正会員・片山智子が実践報告をしました。
本をどのように準備するのか、どのように提示するのか、記録シートとは?ブックトークとは?と授業を実際に行うときの具体的な例が紹介されました。
みなさんと文字のない絵本を読むワークショップも。オンライン多読授業についても触れました。

最後に、ブレイクアウトルームの4つの部屋にスタッフ一人ずつ入り、みなさんに好きなところに参加してもらいました。
多読を始めるにあたっての具体的な質問や不安についてみんなで話し合ったり、スタッフがアドバイスしたりしました。
それでも時間が足りず、時間がある方は残って延長戦?を行いました。

以下、事後アンケートからの抜粋です。

★よかったところを教えてください。

  • 「支援者」はひとりひとりを見るということがわかりました。教師は学習者が読んでいる時間どのようにふるまえば?と思っていたのですが、個人をブレークアウトに送るアイディアは目からうろこでした。
  • 実践の紹介と、先生方、参加者の方と直接お話しできたのがよかったです。どのような工夫をされているのか、大変参考になりました。多読の基本も本やウェブサイトなどで読んで学んだことが確認でき、より深く理解できたのでありがたかったです。
  • 全くの多読未経験ですが、多読授業の様子を具体的に伺えてイメージができました。また、思っていた以上に学習効果が高いと感じました。

★ご自身の教育現場で多読を導入することができそうでしょうか。

  • できそうです!学生とどのように接したらいいのか自信がなかったのですが、不安が減りました。
  • 評価や教材の面で導入は難しいのでは、と思っていましたが、お話を聞き、やり方を工夫すれば部分的にでも取り入れられるのではないかと考え直しました。
  • 現在はオンライン授業となっているので、学習者の様子を見ながら、オンラインの読み物を宿題にしてみたいと思います。
  • 大人の学習者を対象に教えているのですが、読書好きのグループに導入したいと思います。
  • 所定のカリキュラムや教科書の都合や、非常勤では本を買ってもらえないなど問題は多いですが、できることをやってみようと思う
★今後、多読についてどんな勉強会があったらいいと思いますか。
  • 実践してみた後気づいたこと、難しいと思っていることをシェアする会
  • 多読むけ読み物を作ることに興味があるので、ワークショップに参加したいです。
  • 入門講座を受けたあとに実際に授業でやってみた人たちが交流、意見交換できる場。
実践を持ち寄ってシェアをする場があったらいいという声が複数の方から聞かれました。
今後は、こうした要望に応えて、入門講座の後、実践してみた方たちの意見交換の場を持つことを考えていきたいと思っています。
参加者のみなさま、貴重なご意見をたくさん、ありがとうございました。
(粟野 記)