9/27 南アジアで日本語多読普及活動! JLESA特別フォーラムで多読を紹介しました。

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こんにちは、正会員の作田です。最近はめっきりオンライン・セミナーが一般的になりました。オンラインの良さは、国境を超えて世界中の人々が集まれることですね。

日本語多読は、この機会に、インドを中心とした南アジアの先生方・学習者のみなさんが集まるJLESA(南アジア日本語教育ネットワーク)の特別フォーラムでウェビナーを行わせていただきました。

実施は2020年9月27日(日)でした。
このフォーラムの目的は、まさに、「家にいながら国境を超えた交流ができる」オンラインの良さを活用し、「 南アジア・世界の他地域の日本語教育関係者が、今後それぞれの教育現場で実践に役立つ情 報交換ができる場を提供」することだそうです(https://www.jlesa.org/details)。

この目的通り、インドだけではなく、ネパール、スリランカ、パキスタン、ベトナムなど、たくさんの国から参加申し込みがあり、当日は総勢約110人もの方が集まってくださいました。この人数にもかかわらず、テキパキと実に手際よく会を運営なさるJLESAの先生方。しかも、みなさん、たくさんの言語を操れるのです。スタッフの先生方が、「アンケートは何語で書いてもいいですよ。●●語も××語も□□語も大丈夫です。」「あ、私、○○語もわかります」などと、日本語でおっしゃっていて、それが参加者のみなさんにちゃんと通じているのです。さすが多言語地域で語学を教えるみなさんだと恐れ入りました。

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海外で日本語教育に取り組む方々と交流をしていて感じるのは、ご自分の担当する学習者に、いかに日本語の魅力を伝えるか、いかに楽しく日本語を学習してもらうかに非常に熱心であることです。本当に頭が下がりますし、見習わなければと思います。今回も、そのような先生方と知り合う機会となりました。

また、今回は日本語教師だけではなく、学習者の方も参加していたのですが、そんな方もみなさん、グループワークで、流暢な日本語で参加なさいます。これは先日のウズベキスタンとキルギスのウェビナーでもそうでした。それも考えてみたらすごいことだと思いました。

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さて、今回の参加者には、多読についてはまだご存知ない方も多かったのですが、中には、すでにNPO多言語多読の「無料読みもの」を活用してくださっている先生もいらっしゃいました。COVID-19の影響で、インドでも教育がオンライン化する中、オンライン教材が役に立ったようです。

また、読みものを通して、日本のことを知ることができることができることを魅力と感じている方が、今回も多かったです。

しかし、私がお話しした中でもっとも印象的だったのは、本が大好きだとおっしゃる先生でした。自分は本が大好きで、本が読みたいし、学習者にも読ませたい。でも、日本語の本が手に入らない。オンラインで無料で本が読めるのはありがたいが、本当を言うとやっぱり紙の本を読みたいのだと、訴えていらっしゃいました。紙の本が好き、紙の本がほしいという気持ち、私もとてもよくわかり共感しました。日本語学習者がいるところ、どこでも簡単に日本語多読の本が読めるようになればいいのにと思います。

私の拙い話では、どれだけ多読の意義が伝わったか心許ないですが、できるだけ大勢の方に多読を知ってもらい、選択肢の一つに入れてもらうことが大切だと思っています。まずはオンライン授業に適した教材として多読の読み物が取り入れられ、やがて、対面授業でも紙の本を使った多読授業が南アジアのあちこちで実現することを願っています。

これほど多様な国々の、おおぜいの方々に日本語多読をアピールさせていただける機会をいただき、JLESAの先生方、本当にありがとうございました。

(正会員:作田)