学生による読みもの作り!(日本語多読)

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授業で日本語多読を取り入れる大学や学校がすこしずつですが増えてきたようです。
そんななか、学生自身が多読の本を作るという授業内の活動を報告される先生が増えてきました。

たくさん読んでいるうちに学習者のみなさんは、日本語で何か書いてみたい、作ってみたいという気持ちになるんですね。これも多読のいいところでしょう。
自分でも本を作ってみて、クラスメートとお互いに読み合うというのも楽しい「多読」になるし、それをきっかけにまたどんどん読みたくなる、といういい循環も作れるのかもしれません。

「にほんごたどく特設サイト」でも紹介しているように、アメリカのノートルダム大学スミス大学では学生作品を公開しています。ぜひ、のぞいてみてください。学習者の自由な発想に驚かれることと思います。

その他の大学からも何件か報告が届きましたので、まとめて、みなさまにここでお知らせします。

○まず、メキシコのアグアスカリエンテス自治大学の岡安江津子先生の多読クラスの創作絵本。
「みんなの教材サイト」(国際交流基金運営)の「みんなの素材・アイデア」欄に投稿されています。ぜひ、登録してログインしてお読みください。
メキシコの昔話や創作が3作品アップされています。素敵なイラストも学生の自作です。メキシコの昔話や歴史などを下敷きにした読みもので、異国の雰囲気が味わえます。

sozai

○次に、東京国際大学(当時)の秋田美帆さんの報告です。

多読授業をやっている途中で、読みたいものがない!という読みもの不足がきっかけになって、作ってみようという活動につながったそうです。
ここで、書く時のルールを多読的に「辞書を使わないで書ける言葉・表現で書く」としたことがとても素晴らしいと思います。
早稲田日本語教育学紀要27号pp.37-42に掲載されています。電子版はこちらから読むことができます。

田螺の妖精_page-0001

あなたの知らない台湾

TIU多読実践②

(友だちが作った作品を読みあう)

○最後に、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の林あさ子先生の学生さんたちの作品を紹介します。
Advanced Reading のクラスを履修した3年生と4年生が小説を書きました。1人が書いたものをもとに次の作者が自由にストーリーを展開させて書いていくというリレー小説のスタイルをとっていて、一つの作品を3,4人で書いたそうです。とくに4年生は多読をしていた学生さんがほとんどで、小説らしい繊細な描写が随所に見られる本格的な作品になっています。
これを多読素材不足解消にもつなげようと、図書館で電子出版されていて、どこからでもアクセスして読むことができます。
https://escholarship.org/uc/item/7sf276dj

「天国への旅」「希望は星にある」「魂の世界」「未来から来た少年」「東京四季物語」「東京ホラーワールド」「あるファンの小さな物語」「謎に包まれた愛」とタイトルだけ見ても魅力的ですね。

司書さんから、こんなコメントをもらいました。
「先生と図書館が密にコラボすることで、教室ではできない ”読み書き” を実現していることは確かです。つまり、好きなものを選んで読む「読者」となる。書きたいものを選んで書いて「作家」となる。-そして出版する。そしてほかの人に読んでもらう(!)いいサイクルですよね!」

「教室ではできない”読み書き”が実現」まったくそのとおりですね!!

(粟野)

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