11月30日 第4回 日本語多読の本づくりワークショップ 報告

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新年、明けましておめでとうございます!

新年最初のご報告は、ちょっと前のことになり、恐縮ですが、2019年11月30日土曜日に行われた「本づくりワークショップ」の報告です。

何度か試行錯誤を繰り返しながら実施されているこのワークショップですが、改めて、レベル0の無料公開の本を増やすための一つの手段として位置付けることとなり、今回は、NPO多言語多読の正会員、準会員、および「多読授業と読みもの作成」入門講座に参加経験のある方を対象に次のように呼びかけて開催しました。

「Web配布用の、日本語多読の本を、みんなでいっしょに作りませんか?レベル0のやさしい本を、力を合わせ、場の力をはずみに、ワークショップの中で一気に作り上げましょう。アイデアとアイデアが出会って、また、新たな名作が生まれるかもしれません!」

また、このワークショップのシリーズでは、毎回、本づくりのきっかけとなる「仕掛け」を用意して作成してきましたが、今回はシンプルに、日本語会話でよく使われるキーワードから一つ選んで本を作るというやり方にしました。

集まってくださった方々は、日本語、英語で多読経験や多読支援経験がある方や、日本語教員養成課程で勉強中の方。なんと広島からの参加もありました。スタッフも参加して1グループ3人、3つのグループに分かれて取り組みました。ファシリテーターは正会員・作田が務めました。

まずは、本のキーワードの選択です。あらかじめ、NPOのスタッフで決めてあったものの中から、早い者勝ちで選びます。今回それぞれのグループが選んだのは、A「ちょっと」、B「すみません」、C「あった・よかった」でした。

キーワードを選んだら、本の内容を考えます。

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語彙リストを見ながら、アイデアを出し合います。

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アイデアを紙に書いてみるグループ。

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本の内容の方向性が決まったら、どのグループも、まず、どのページにどんな言葉をイラストを入れるか、ページ割りを決めました。本づくりの経験者が多いこともあり、段取りがいいです。

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計画が決まったら、次は素材探しです。ネット上の無料素材を探すグループと、自分たちでイラストを作成するグループに分かれました。素材をネットで探すグループは、素材探しに時間がかかりましたが、素材さえ見つかれば、編集作業は速かったです。

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一方、イラストを中心にしたグループは、イラストを書く人、イラストの素材となる写真を検索する人、できた線画に色を塗る人、レイアウトを考える人、手分けして作業を進めます。

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黙々と作業をするみなさん。たまたま本を借りに来た英語多読の講座生まで飛び入りで手伝う場面もありました。

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手描きのイラストはスキャンしてデジタル化し、編集作業を行います。午後4時すぎには、だいたい目処が立って、完成途中とはいえ、お互いに作品を鑑賞し合う時間が持てました。仕上げの編集作業が済んだら、日本語多読特設サイト内の無料読み物のページに公開できると思います。(1月いっぱいを目指しています。お楽しみに!)

レベル0の本づくりは、内容のアイデアはもちろん、イラストや写真などの素材も決め手となりますが、1人で作ったら大変です。大勢で集まってワイワイと、ワークショップの協働の勢いで作成したら、これからも数を増やしていけるのではないか、と手応えを感じた1日でした。これからも様々な方法を試しながら本づくりワークショップを開催したいと思います。

(報告:作田)